アルフレッド・ノーベル

【元ネタ】史実・スウェーデン、欧州
【CLASS】アサシン
【真名】アルフレッド・ノーベル
【性別】男性
【身長・体重】176cm・62kg
【属性】中立・善
【ステータス】筋力D 耐久C 敏捷C 魔力B 幸運D 宝具A+
【クラス別スキル】
気配遮断:C+
サーヴァントとしての気配を断つ。完全に気配を断てば発見することは難しい。
アサシンとしてのランクは低いが、爆弾を用いた攻撃のみ気配を遮断したまま攻撃可能。

単独行動:B
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。

【固有スキル】
死の商人:A
兵器開発で巨万の富を得た結果獲得したスキル。
任意の味方の攻撃力を飛躍的に向上させるがその代償に体力を低下させる。
その在り方は悪魔や死神との契約に近いが本質は全く異なる。

黄金律:B
身体の黄金比ではなく、人生においてどれほどお金が付いて回るかという宿命を指す。
大富豪でもやっていける金ピカぶりだが、散財のし過ぎには注意が必要。

復讐神の加護(偽):B+
本来は復讐の女神ネメシスの加護を受けていることを示すスキル。
加護により増幅された憎悪はそのまま宝具の威力に繋がる。
ただし、ノーベル本人は一切ネメシスとの関わりはなく、
彼が生前作成した詩の内容によって疑似的な加護を受けているに過ぎない。

【宝具】
『異端:悔悟の閃光』
ランク:A+ 種別:対城宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:500人
デュナミス・スプレングラッティン。
彼の最も有名な発明であるダイナマイト、その最終発展形。
すなわち世界初のプラスチック爆弾に魔術の知識を応用して魔力を編み込んだことで対城級の宝具となった。
魔術によって単純合理化された起爆装置にはもはや真名解放すら不要で、一工程で敵性存在にのみ影響を与える大爆発を引き起こす。
ド派手な演出でいかにも吾輩にふさわしい宝具であろう?とは本人の弁。暗殺とは。

『五と一の栄光』
ランク:C- 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:3人
ノベル・プリーセット。
自らの名を冠する賞を他のサーヴァントに授ける。
物理学、化学、生理学・医学、文学、防衛学、経済学に関連するスキルならばそのランクを一段階向上させる。
例として"外科手術"のランクをEからDに引き上げたならば、治療可能な疾病の種類が大幅に増加し処置後の見た目もかなり改善される。
ただし六分野に該当するかの判断はノーベル自身では行えないので、本来は該当するはずのスキルでも適応されない場合がある。
逆に幸運判定によっては本来まったく関係ない分野のスキルでも向上させる可能性がある。

【解説】
吾輩は断じて人殺しではない。
ただ世界一有名な爆薬を発明し、それが結果的に多くの人命を害することになっただけだ。
英霊の座なんぞに召し上げられ…挙げ句押し付けられたクラスが暗殺者とは。
ハハハハハ!斯様な皮肉には、語るべき言葉もなかろう!
悪評を払拭するために我が遺産の大半を費やしたというのに、
爆弾王たる吾輩がこうも堕ちたと知れば至上の平和主義だったベルタの奴も嘲笑うだろう!

ああ、死後の評価なんて気にするんじゃなかった。
――それでも。これが私に対する罰ならば甘んじて受け入れ、世界を救うため力を使うと約束するとも。

19世紀の化学者、発明家、実業家。
世界で最も有名な爆薬"ダイナマイト"を開発し巨万の富を築いた"死の商人"。
彼の莫大な遺産は彼の名前を関する賞、ノーベル賞の創設に使用され今なお後世の人間に影響を及ぼしている。

彼の発明であるダイナマイトは、ニトログリセリンという有機化合物と珪藻土からできている。
イタリア人科学者アスカニオ・ソブレロによって合成されたこの新物質は、
凄まじい爆発力を有していたが化学的に極めて不安定で爆薬への転用は不可能と言われていた。
だがこれの運搬・梱包用に使用されていた珪藻土に目を付けたノーベルによって両者は混合され、
安全かつ高威力の爆薬として生まれ変わった。

ギリシア語で"力"という意味を持つダイナマイトの発明から数年後、
彼はより強力で安定的なゼリグナイトやバリスタイトの発明に成功し、50か国で特許を得て100を超える工場を世界中に持った。
こうしてこれらの爆薬は採掘や土木・治水工事などに使用され彼は巨万の富を築いた。
だが…爆薬は当然兵器にも転用されうるという事実から、彼は知っていて目を背けた。
彼の利権を狙う怪しげな軍人に戦争における特許権を譲渡したのも、
莫大な資産の大半をノーベル賞の創設に寄付したのも、彼の贖罪の一環だったのかもしれない。

彼の聖杯にかける願いは、彼の爆薬によって命を奪われた全ての人に対する魂レベルでの救済と安寧。
実験中の事故で犠牲になった弟エーミールと彼自身の弟子たちには特に思う所があるようだが、
どんなに気を許したマスターにもそれを語ることはない。
科学の発展に犠牲は付き物…そう割り切れるほど彼の精神は頑丈ではなかった。
爆弾王を自称しやたら偉ぶってはいるものの、根は善人でとことん世話焼き。
発明の源流となったソブレロに敬意を表してきちんとそれに見合う謝礼を払い、
悪意ある風評に心を痛めてノーベル賞の創設を遺した逸話も彼の人となりを表していると言えよう。

「え?吾輩の手書きの遺言には矛盾が多くて執行人は難儀した?
それは…うむ…見栄で理想(ideal)なんて言葉は使うべきではなかったかもしれんが…
ええい!老人が死に際の言葉で格好つけようとして何が悪い!」

関連サーヴァント
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
「同郷の英霊もいるのか。サーヴァントに国籍は関係ないだろうが、妙に嬉しいものだな。
だが同じ時代を生きた童話作家殿が幼い子供の姿で現界しているとは…もしかして呪いか何かなのか?」

フローレンス・ナイチンゲール
「クリミア戦争の天使…か。
確かに吾輩はあの戦争で儲けた。なるほど死の商人という評価は間違ってはいないやもしれん。
彼女がもし吾輩を糾弾するなら、吾輩は受け入れるしかないだろう」

マンガでわかるライダー
「なぜだろうな。彼…いや彼女?と面識はないはずだが、魂の色と言うか、妙に親近感を覚える。
例えるなら、そうだな。悪辣な訴訟に戦い続けた逸話があるとか…え、本当にある?しかもエジソンと?
……………マジか」

大魔女から
「それにしても自分で作った物質を"舐める"とか、ソブレロとかいう奴は狂ってると思わないかい?
私だったら新しく考案した魔法薬はまずピグレットで試してから使い道を決めるのに。
未知の物質を自分で確かめるなんて、媚薬入りのキュケオーンを恋人の前で食べるようなものじゃないか。
なあそう思うだろ…って聞いているのか爺さん!ニヤニヤするな!大魔女だぞ!」
最終更新:2020年03月22日 21:42