【元ネタ】平家物語、謡曲、他
【CLASS】アサシン
【マスター】
【真名】橋姫
【性別】女性
【身長・体重】155cm・43kg
【属性】混沌・悪
【ステータス】筋力D+ 耐久B+ 敏捷C+ 魔力B 幸運E 宝具B
【クラス別スキル】
気配遮断:D+
サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。
【固有スキル】
精神汚染:A
精神が錯乱している為、他の精神干渉系魔術を高確率でシャットアウトする。
ただし同ランクの精神汚染がない人物とは意思疎通が成立しない。
呪術:B++
有名な丑の刻参りのオリジナルとしてのアサシンは、形代や生霊により他者を攻撃する黒魔術系の呪術を得意とする。
またそれらの他に、歌詠みや琴の演奏による一種の精神干渉も行うことが出来る。
無辜の怪物:A+
愛憎の果て、生きながらにして化生と成り果てた嫉妬の鬼。
精神が汚染され、自己の存在を鬼女としての在り方に塗り潰されてしまう。
神性:E-
浄化の権能を有する瀬織津姫と同一視され本来は高ランクの神性を有するが、魔性としての側面により大部分が失われている。
【宝具】
『願はくは生きながらにして鬼へとならん(さむしろに ころもかたしき)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~5 最大補足:1人
復讐を遂げるため三十七日間に渡り宇治川の流れに身を浸し続けた強い情念の具現。
嫉妬に狂った鬼の姿へと成り果てる。
全身は赤く染まり、恐ろしき鬼面の形相へ変わり、登頂からは三本の角が生える。
内側から自らの心を焼き続ける嫉妬の炎は体外へと放出され、角の先端と怒りに歪んだ口の端より煌々と放たれる。
この状態においてアサシンにはスキル「鬼種の魔」と「神仏の加護」、Cランク相当の「狂化」が追加される。
『七日篭りて我が心願叶えかし(こよいもや われをまつらむ)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~99 最大補足:1人
丑の刻参り、その原型。
対象の霊子情報より形代となる藁人形を生成し、呪詛を行う。
発動後すぐには然程大きな効果を及ぼさないが、継続することで徐々に効果を増していき、7日目には対象が人間ならば生命活動がほぼ不可能なほどの重篤なダメージを負い、サーヴァントであっても霊体に大きな損傷を受け、さらに全ステータスが一段階低下する「重圧」状態を受ける。
「成就までに目撃されると失敗する」というルールによりこの宝具の使用を発見、妨害されれば自動的に呪いはリセットされるが、逆説的に一旦達成すれば解除することは不可能に近い。
『境立ち裁つ法界悋気(うじのはしひめ)』
ランク:D- 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1人
橋の守護神である一方で、その上で結ばれた縁を断ち切ってしまうという嫉妬の女神としての側面の一端を具現する大鋏。
交差した刃は対岸という異なる空間同士を繋ぐ、境界としての橋の概念が籠っており、これによって斬られた相手は直前に斬られた第三者との縁を断ち切られる。
斬られた者は対象となった第三者に関しての記憶がセーブされ、その者に対するLuck判定が大幅に低下する。魔力パスで繋がった相手ならば機能不全に陥るほどにパスが大きく損傷してしまう。
現在は神性の劣化によりランクが下がっている。
【Weapon】
『無銘・金槌』『五寸釘』
日本においては最もオーソドックスな呪具。
神社の境内にて神木に釘を打ち付けて行う丑の刻参りとは、すなわち聖域の破壊による異界に住まう存在との交信に他ならない。
一見なんの変哲も無い道具だが、アサシンが振るえば常世と現世との境界は希薄化し、その場に限定的に異界を再現することで、呪詛を行うに適した空間を作り出す。
境界神としての権能が反転したものと捉えることもできよう。
【解説】
嵯峨のみかどの御代のこと。ある男と将来を誓い合った女がおりました。女は男を恋い慕い、男も女を深く愛しておりました。
ーーーーその筈、だったのです。
男はあろうことか、約束を交わしたその女を捨て、別の女と結ばれたのです。
女はたいへんに悲しみました。でも、男をそれ以上責めることはありませんでした。その想いの捌け口など、あろう筈もなく。
しかしそれはあまりに大きくて、深すぎて。
だから女は、神仏に縋り、せめてもとこの心を捨てられるよう願ったのです。
これ以上悲しみたくない。これ以上あの人を責めたくない。これ以上、私を苛まないで--でもその女の中には、ほんの欠片だけ、愛する男を責める心持ちがあったのです。
嗚呼、それを明神様はお見逃しにはならなかったのでしょう。
だから、きっと。それは、不実なるその女に課された罰だったのですーーー
ーーー斯くして私は、鬼と変じたのです。
そして、殺しました。
男を、女を。
そう、男を。女を。
男を男を男を男を男を男を、女を女を女を女を女を女を、男と女と男と女と男と女と男と女と男と女と男と女と、男、女、男、女、男、女、男、女、男男男男男男男男男男男男男男男、女女女女女女女女女女女女女女女ーーーー
嗚呼。殺したのです、
数え切れない程のあの方を。数え切れないほどの彼奴めを。
それこそが濯げぬ私の罪であり、罰なのでございました。
一見は淑やかで慎み深き令嬢。
基本的にはマスターに忠実に尽くすが、その実常に内面には悲哀と疑心、嫉妬が狂気のように渦巻いており、ふとした拍子にそれは顕在化する。時にそれは、マスターの命すらも不条理な形で奪う結果を招くだろう。
アサシンはその精神を、かつて愛した者とそれを奪った者への絶えず沸き立つ情念に支配されているが、彼女の想いはもはや大きすぎる悋気によって焼き尽くされ、彼等の名前を思い出すことも出来ない。
表面上会話による意思の疎通は可能だが、いまや彼女の心を動かすものは他者の愛に対して燃え上がる強い嫉妬の念だけであり、マスターによる真の意味での制御は難しい。
最終更新:2020年03月23日 21:59