日置弾正

【元ネタ】戦国時代
【CLASS】アーチャー
【マスター】
【真名】日置弾正
【性別】男性
【身長・体重】160cm・45kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力C 耐久D 敏捷A 魔力C 幸運B 宝具A
【クラス別スキル】
対魔力:D
 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

単独行動:B
 マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
 ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。

【固有スキル】
神性:C
 神霊適正を持つかどうか。
 八幡神の化身とする伝承がある。

心眼(真):A
 修行・鍛錬によって培った洞察力。
 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、
 その場で残された活路を導き出す“戦闘論理”。

宗和の心得:B
 同じ相手に同じ技を何度使用しても命中精度が下がらない特殊な技能。
 攻撃が見切られなくなる。

エイミング:EX
 飛び道具の狙いをつける能力を示すスキル。
 呼吸や鼓動すらも完全制御下に置く高い集中力に加え、
 それらを意識することなく外界環境と完全に同化させることにより、『当てる』のではなく『自然と当たる』結果を手に入れる。
 東洋における弓道の源流であり、弓術中興の始祖とまで言われたアーチャーは規格外のランクを誇る。

【宝具】
『八幡飛貫中(はちまんひかんちゅう)』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1人
 自身が八幡神の化身とされたことから得た宝具。
 自らの霊基を神霊「八幡」と同期させ、神霊レベルの威力・精度の一矢を放つ。
 しかし、神霊の力は英霊の霊基を以ってしても御しきれるものではなく、射撃後、アーチャーの霊基は自壊する。

【解説】
 現代弓術の源流である日置流射術の開祖。弓術中興の始祖とも評される。
 名前については正次とされるが、それ以外に影光、宗品、豊秀などとする伝承がある。
 道以または威徳と号し、剃髪して後は瑠璃光坊と称したという。
 その射法は従来のものに比べ革新的であり、弾正以前の流派を「古流」、弾正以降を「新流」というほどである。
 しかし、日置弾正自身は架空の人物とする説、吉田流初代・吉田重賢と同一人物とする説もあり、実在性は怪しい。

 当然、その過去についても多種多様な伝承がある。
 大和の出身で弓術に妙を得たのち諸国を遊歴し、晩年になって紀州高野山で剃髪したとするもの、
 伊賀の出身で北面の武士であり、病でやまとに籠もって弓術の研究に専念し、神射至妙の境地に達した後、諸国を遊歴したとするもの、
 この双方の伝承は日置貞次の子で大和に住んだ弾正正次、伊賀に住んだ弥左衛門範次の二人のもので、両者が混同されたと見るもの、
 はたまた伊勢の守護職・北畠の一族に連なる者だとするもの、などである。
 戦場においては敵するものがなく、ある時、矢が尽きた折には、弦打(矢を番えずに弓を鳴らすこと)するだけで敵方が恐れて逃げたという。

 日置流の名を高めたのは、日置弾正が遊歴の旅の途上で射術を教え込んだ高弟・吉田重賢の存在に依るところが大きい。
 曰く、重賢は、母親が懐妊する際に三日月が体内に入る夢を見たことから「弓術で大成するに違いない」と言われていたという。
 そうして逸見流・武田流・小笠原流などの古流弓術を学んだが、なかなか深奥に辿り着けず、
 思い悩んで吉田八幡に十七日間の参籠をしたところ、夢枕に手に一本の矢を持った翁が現れ「是を……」と言って去った。
 後日、陰陽師がこの夢を読み解き、是は「日・一・卜・人」と分解できる──すなわち弓矢において日本一の人になるという意味であると述べた。

 その後、重賢は日置弾正と出会い、息子の重政ともども弓術を伝授される。
 主に騎射を始まりとし、見た目の美しさや品位を重視する古流弓術と異なり、
 日置弾正の弓術は実践的な歩兵用弓術であった。
 これを重賢・重政父子は七年をかけて学び、全ての奥義を修めて印可を授けられる。
 その後、日置弾正は何処へともなく姿を消したが、
 父子は嘆きつつも「これは八幡神の化身が弓術の再興を願い、我らに深奥を授けてくださったのだ」と、ますます精進に励んだという。

 ──とはいうものの、先述の通り、重賢が自らの流派に箔をつけるための創作とする説や、重賢と同一人物であるという説もあり、
 また伝承についても多種多様なバリエーションがある。
 型月的に解釈するなら佐々木小次郎やロビン・フッドと同様『適合する人物が放り込まれる架空の英霊』になるだろうか。
最終更新:2020年03月28日 20:54