【元ネタ】アイヌ神話
【CLASS】バーサーカー
【マスター】
【真名】エペタム
【性別】不明
【身長・体重】30cm・1kg
【属性】混沌・狂
【ステータス】筋力E 耐久D 敏捷D 魔力C 幸運E 宝具C
【クラス別スキル】
狂化:C
幸運と魔力を除いたパラメーターをランクアップさせるが、
言語能力を失い、複雑な思考ができなくなる。
このスキルはエペタムを手にした者に適用される。
【固有スキル】
自己改造:A
自身の肉体に、まったく別の肉体を付属・融合させる適性。
このランクが上がればあがる程、正純の英雄から遠ざかっていく。
生物を除いた、様々な物体を取り込むことで、それを材料とし、
自身の刀身を修繕、カスタマイズすることが可能。
単独行動:B
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。
【宝具】
『喰らう狂刃(エペタム)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人
エペタムの本体である短刀。
人を斬ることでその血を吸収し、貯蔵した血を燃料とすることで自律行動できる。
自律行動中は自在に空を飛行し、刀身から魔力を放出することで、
自身の切れ味を上昇させることができる。
魔力放出中は、魔力が射光となって放出されるため、刀身が光輝く。
また、本来はこの剣を手にした者の潜在能力を引き出す物であったが、
現在は狂化している為、その効果に加え、手にした者の精神を支配し、
サーヴァントとしての核を与えることで、その者をバーサーカーとして扱う物となっている。
バーサーカーとなった者の狂化のランクはエペタムと同等となる。
【解説】
アイヌ民族のとある長(おさ)の家での話。
長の家には神が出入りすると信じられる窓があった。そこには御簾草(みすくさ)を編んで作ったむしろが一つぶら下がっていて、中にはエペタムと呼ばれる刀が収められていた。
代々伝わる伝承では、エペタムは非常に切れ味の良い刀で、使いこなせば戦士として活躍でき、さらにカタカタと鳴り響く刃の音には、敵の軍勢を混乱させたり、逃亡させたりする力があったという。
ある晩のこと。長の家に何人かの客が来ていた。長と客が話をしていると、吊してあったむしろから異様な光が漏れ始めるではないか。長の家にいた者達は何事かと目を見張った。すると光はますます強くなり、全員の目がくらんでしまった。それだけではない。光は空へ舞い上がると集落の家々を襲い始め、多くの命が失われたのである。
それ以来、夜になるとエペタムは人の血肉を求めて空を飛ぶようになった。
実はエペタムを鎮めるための秘術があったのだが、それを知る長老達はみな死んでおり、秘術は忘れ去られてしまっていた。
長は、このままでは村が死に絶えてしまうと刀を捨てに出かけた。だが川に沈めても、地中に埋めてもエペタムは長の家に戻り、晩になると人々を襲いはじめるのだった。
途方に暮れた長は神に祈りを捧げた。すると夢の中に神が現れ、近くの底なし沼の側に巨石があるので、そこに祭壇を作って祈れとの啓示を受けた。
長はさっそくその場所へと出向き、祭壇を作って祈りを捧げた。するとどこからともなく神の使いである蝦夷イタチが現れ、口にくわえていたクルミを沼へと落とした。
すると沼に信じられない数の蛇が現れてさざ波が立ちはじめた。
それを見た長は「刀を沈めろ」との啓示であると判断し、持っていたエペタムを沼に放り込んだ。
以後、エペタムは長の家に現れなくなったという。
最終更新:2016年09月23日 22:25