【元ネタ】史実・薬剤
【CLASS】アサシン
【マスター】
【真名】シスプラチン
【性別】-
【身長・体重】-・-
【属性】中立・中庸
【ステータス】筋力- 耐久E- 敏捷D 魔力D 幸運- 宝具A
【クラス別スキル】
気配遮断:A-
サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。
魔力の隠蔽には一切頓着しないため他者から存在を感知されることはあるものの、
実体が微小であり、意思を持たないアサシンはそもそも気配そのものを持たず、
感知されてもその形状、明確な位置を知ることは非常に難しい。
【固有スキル】
無我:A+
自我・精神を持たないため、あらゆる精神干渉を無条件で無効化する。
自ら動くだけの意思すら持たず、気流に乗って動くのみである。
自己複製:A
自身の身体を周囲の魔力及び元素を用いて増殖させる能力。
微小かつ単純な構造であるため魔力消費をかなり抑えた状態で複製が可能である。
日光分解:B
太陽光に対する脆弱性。直射日光に照らされる間継続ダメージを受ける。
群体であるアサシンはその数自体が減るため「自己複製」スキルを
行使しないと総量が減少し続ける。
予測性励起:B
攻撃対象に対する、不快状態の再現性を補強する能力。
接触者に対してアサシンの宝具が発動するたびに、
アサシンに対する接触者のst判定成功率を一定量低下させる。
この効果は重複し、アサシン及び接触者が消滅ないし死亡するまで継続する。
【宝具】
『cis-[PtCl2(NH3)2]』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:-
アサシンの微小な実体そのものである、常時発動型の宝具。
接触者は種々のst判定を行い、回避の判定に失敗した効果が発動する。
・激烈な嘔気による行為判定の妨害
・視覚及び聴覚の遮断
・神経及び魔力回路の破綻による麻痺並びに魔術行使不全
・「水」の属性をもつ者に対する即死判定
以上の代表的な効果の他にも様々な効果は存在する。
【Weapon】
なし。アサシンの武器は宝具である自身そのものである。「育ち、殖え、老いる」
概念を持つ者であれば例え人でなくともアサシンの手からは逃れられない。
【解説】
1845年、化学者ミケーネ・ペイローネにより初めて合成された白金の錯体。
ペイロン塩と名付けられたが、当時は錯体研究のサンプルに留まるに過ぎなかった。
それから120年後、バーネット・ローゼンバーグらのとある実験で白金電極から生じ、
大腸菌の増殖が抑制されたことを契機に抗がん剤としての研究が行われる事となった。
それから程なくして臨床試験が行われるも腎毒性が強く、一時は開発が中断された。
宝具欄の「水」属性に関する記述はこの腎が五行における「水」の属性を
持つことから来たもので、実際この薬剤の副作用によって
他の「水」の臓器である耳や骨などにも影響が及ぶ。
さて、そのシスプラチンも大量の生理食塩水と共に点滴し、利尿剤を投与することで
腎障害を回避できるようになったのだが、それすら上回る副作用が生じた。
がん治療を受ける患者が答える最も不快な症状として嘔気・嘔吐が上げられるが、
このシスプラチンはその催吐性があらゆる薬剤の中でも最高峰に位置する。
その催吐性も急性・遅延性・予期性に分かれており、特に一度嘔吐した後に
生じるようになる予期性嘔吐は対処が困難であった。
この薬剤では見られない作用である脱毛と共に、これらの副作用はがん治療の
一種の「象徴」として扱われるようになり、従来のがん治療の予後の悪さも相まって
「不幸な境遇」の題材として多くの書物や映像作品で使われている。
これらの負のイメージが強く、今回は「感情を持たない狂戦士」としての召喚ではなく
「関わった者を惨い死に様に追いやる暗殺者」としての召喚と相成った。
この薬の名誉のためにも明記するが、シスプラチンは今でも多くの腫瘍に著効する
薬剤であり、嘔吐を含めた種々の副作用に対処する方法も確立されている。
従来の「苦しい治療」の時代は、既に終焉を迎えていることを強調しておく。
【コメント】
「おまえら創作キャラをガンで死なせ過ぎなんじゃ!!」
というスタート視点から少しずつ構想を練り上げて投下。
マスターにすら正確な場所はわからないのでとにかく危険な鯖に。
繁殖力や成長力に長けていれば神霊ですら標的になるが、
上姉様や下姉様のような老いも増えも成長もしなかった鯖にはからっきし弱い。
最終更新:2016年09月27日 18:50