管理者メモ:食料備蓄について

某日、BSCチャットにて(発言者:Zey)

  • 贅沢を言えば、栄養学的側面もそうだけど、精神医学的側面からも、或いは食事時間、場所、色々な事を考慮して非常食を組み立てるのがベスト。
  • 食事時間も少ないし、瞬発的な体力が求められるときは糖分を摂取するのが望ましいし、持久的な体力が中心になればある程度脂質の摂取も行っていくことが望ましい。※
  • ただ、災害が初動期を過ぎ、ある程度ゆっくり出来る時間が出てくれば同じ様な食事は精神面にも余り良くない。そういうときは例え時間がかかっても加熱出来る、普段の食事と余り変わらないレベルの物を用意できればベスト。
  • そうすることで栄養面でも不足しがちな栄養素を補うことも出来、長期的には身体的なダメージを軽減できる。
  • こうやって、自分が置かれる状況を想定して、どういった物をどれくらい用意すべきかを個々で考えて用意することが実は必要。
  • 例えば、パウチ入りのゼリー飲料などは栄養バランスも考慮されているし、消化吸収も良い。初動時の栄養源としては理想的。
  • ただ、いくら栄養面で必要十分だからと言って、避難生活3食それでは気が萎えるし、冬期は特に暖かい物も欲しくなる。何より普段の生活で出来る食事とほど遠いという所においては精神の安定を図る上では好ましくない。
  • 衣食住とは言うものの、出来れば良い、と言うものでは無く、それらを如何に「普段のレベルでに近づいた状態で満たせるか」というのが特に災害による避難生活が長期に及ぶ場合、精神レベルを出来るだけ安定の状態に保つために必要となってくる。
  • 但し、一般家庭では備蓄量に限りがあるのが常であるため、そういったことを踏まえながらも、どういった食料をどれだけ備蓄していくか、と言った取捨選択を自分の状況に合わせて行っていくことが非常に重要である。

※エネルギー吸収効率:糖>炭水化物>タンパク質>脂質

現場の状況を想定する

  • 初動時:災害直後はライフラインが寸断されている事が多い。プロパンガスが使用可能な家庭があっても、揺れの強かった地域ではガス漏れなどの危険性があるため、使用しないこと。また、同様に火気の使用はできる限り避け、電気もブレーカーから遮断するなど、対策を万全にする。水は出る内に溜めておくこと。但し、避難所への移動、救助活動への支援など、体力をかなり消耗する時期でもある。
    → 調理は手短、というよりは火も水も使わずに出来るだけそのまま摂取できる物、精神的なストレスも考慮し消化吸収の良いもの、エネルギーに直ぐ変換できる糖質の割合が高い物などが望ましい。運動すること、これから消耗する体力を考慮し、カロリーは多めに摂ること。また、脂質が多く消化に時間がかかる物等は摂取を控える。
  • 初期時:ライフラインは徐々に回復しつつある地域も出てくるが、基本的に救助活動のリミットが近いこともあり、現場は混乱状態。ゆっくり出来る時間はあまり無く、睡眠も十分に取れないことも多い。人によっては精神的な不調から体調不良になりやすく、持病がある人は特に注意が必要。一部の遠隔地や孤立集落ではこの頃までに救助が行われることもある。一般住民に関しては出来るだけ体を労るべき時期。
    → 水の使用、補給が多少容易になってはくるものの、火や発熱剤の使用可否に関しては周囲の状況次第、避難者が多数の場合は例え安全でも控える方が望ましい。アルファ米などは、水を入れて放置しておけば喫食できるため、準備自体はお手軽。おかゆタイプも用意しておけばなお良し。
  • 中期時:人命救助の初動期や一時的な全員避難もある程度解消され、被害程度によっては帰還者も多くなり、継続避難者もある程度精神的、時間的にも余裕が出てくる。火気の使用も解禁され、場合によっては調理も可能。多くの地域で炊き出しなども受けられるようになってくる。
    → 避難者の密度が少なくなってきた場合、ある程度発熱剤の使用も可能になってくるため、ミリメシなどに代表される発熱剤を使用したレトルト非常食の使用も選択肢となる。また、コンロなどを持ち運べる場合はそれを前提にした非常食の準備を行う事も可能(但し、余り凝った物をつくろうとしないこと)。少しでも食の面で普段に近いもので満たし、精神的なストレスを軽減することが望ましい。

以上を考慮した非常食の組み立て例

 以下、日数は一例である事に考慮する。場所や避難所の位置関係、災害の規模などに応じて全体を含めた備蓄数量を心得る。
  • 初動用:栄養バランスはともかく、カロリーが高く、調理いらず、消化吸収に優れ、摂取時間が短い物を。(1日前後程度)
  • 初期用:ライフラインが回復しきれず、全体的な混乱が続いている事を留意し、火を使ったりしないながらも、多少栄養バランスに配慮し、普段の食事に近づけるやわらかめのメニューを。なおかつ、調理にも手間がかからない物。(2~4日目程度)
  • 中期用:状態が落ち着いてくるのであれば、調理時間をかけて普段の食事メニューに近く、栄養バランスにも配慮した物を。冬期の罹災を考慮して、温める手段が用意された物を準備しておくことが望ましい。(5~7日目程度)
最終更新:2019年01月20日 18:40