「さん」をつけたくなるカード

個人的に敬称の「さん」をつけたくなる(ちょっと不憫な)活躍を見せた愛すべきカード達。


イリテバンさん

もはや説明不要、裁定変更に殺されたカード(一応死んでない)。
スピリット状態だとブレイヴと合体できるブレイヴというこれだけでも強烈なアイデンティティーを持ちながら、合体中に自分の他のブレイヴの『このスピリットの合体アタック時』効果をコピーするという素晴らしい効果を持っている。
例えばイリテバンさんと《砲竜バル・ガンナー》(オリジナル)が合体すればアタック時に2枚ドロー&BP4000以下のスピリット2体破壊が可能になったり、《騎士王蛇ペンドラゴン》(オリジナル)と合体すれば非合体スピリットのコアを2個リザーブ送りにできる。
しかし烈火伝のスタートと同時に『このスピリットの合体アタック時』効果が廃止されてしまったことにより、この効果は使用不可能になってしまう。
全国推定3万のイリテバンさんファンはいまでもエラッタやリバイバルを望んでいる。

剣聖メサイア・ドラゴンさん

イリテバンさんの魂の友。
裁定変更のせいでアタック時にBP7000以下のスピリットを破壊するだけの9コストダブルシンボルスピリットになってしまった。

『このスピリットの合体アタック時』がらみで話題に上がりがちなのはイリテバンさんとメサイア・ドラゴンさんの2人だが、効果が事実上抹消された被害者一覧はこんな感じである。
豹竜パンドランサーさん アタック時効果で自身に合体したブレイヴの合体アタック時効果発揮
剣聖メサイア・ドラゴンさん 自身のブレイヴの合体アタック時効果もう1度発揮
大空の剣聖フィンヴェールさん 自分のコスト5以上の武装非合体スピリットに自身のブレイヴの合体アタック時効果を与える
タンク・モービル・M6さん 「モービル」合体スピリットの合体アタック時効果をブロック時に発揮
氷火の剣聖スフィエルさん アタックしたスピリット状態の剣刃ブレイヴの合体アタック時効果を発揮
イリテバンさん 自分のブレイヴの合体アタック時効果をコピー

公式の裁定変更発表によれば、「合体していない『このスピリットのアタック時』効果も対象にとれるようにもみえてしまうため」効果の読み替えを行わなかったという。
しかしタンク・モービル・M6さん以外はブレイヴの合体アタック時効果を指定している。
つまり読み替えを行ったからと言ってそれまで対象に取れなかった『このスピリットのアタック時』も対象に取れるようになったわけではない(はず)。
さらに言えばM6さんの対象になる「モービル」スピリットで非合体中の『このスピリットのアタック時』効果を持っているものはいない*1ため、こちらも読み替えたところで対象が広がるわけではない(はず)。

要するに何が言いたいかというと、「十分検討してそうしたのはわかるけど別に問題起きなさそうだからイリテバンさんたちを許してあげてください」ということである……
あーやっぱダメかも……(契約編:界のブレイヴ強化を見ながら)

刃狼ベオ・ウルフさん

アニメでダンさんが使用した緑のブレイヴ。
《太陽龍ジーク・アポロドラゴン》と合体する際には狼の部分が姿を消しジーク・アポロドラゴンが剣を受け取る。
本体が姿を消しているのか……剣が本体なのか……

ところで、『バトスピ大好き声優の生放送!』や『アルティメットバトル前夜祭』ではブレイヴの話題になるとしばしば「どのように合体するのか」の話題になることがあった。
ベオ・ウルフさんはアニメでは上記のように登場しているのだが、だいたいアニメでの登場を忘れられて「どのように合体するのか」談義の話題になってしまうシーンが見られた。
まあベオ・ウルフさんの話題はだいたい杉田さん(バトスピ歴はアルティメットバトルから)が振っているので知らなくても無理はないし、『ブレイヴ』に出演していた方々も登場したカードを忘れてしまうのは仕方ないという一面もある。
後に生放送のアフタートークで視聴者の送ったメールが読まれたそうで、ベオ・ウルフさんの真実はある程度再認識されたといえるだろう。
それにしても一度でなく何度も話題に挙がるのはベオ・ウルフさんの人気を示しているのかもしれない。

余談だが、ブレイヴの話題になるとだいたい杉田さんが「詩姫に《イビル・フィッシャー》を合体させる」と言い出す。

アルティメット・ジークフリーデンさん

召喚するどころか手札コストにすらならない完全に死に札のやべーやつ。
別にゼロのアルティメットすべてを無理やり詰め込んでいるわけでもないので、本当にわざわざ何のために入れたのか不明である。

庚天獣レディアント・ペガスさん


不思議王国ホワイトナイトジャックさん

漫画『バトルスピリッツ ダブルドライブ 六大輝石編』に登場するスピリット。
「マスター」の部下である「六輝衆」の1体であり、黄の輝石を持つ「白馬の騎士」。
六大輝石編全6話のうち3話に登場しており、3度に渡って駿太たちの前に立ちはだかった働き者である。

元々は人間界で「弱いカード」として置き去りにされていたカードであり、マスターに拾われて絶対の忠誠を誓っている。

1度目はマスターの命令で白の六輝衆《秩序の砲術機トゥール・ビヨン》と共に石動煌輝(漫画オリジナルキャラクター)とヨクの即席タッグに挑む。
煌輝を侮って(漫画内での描写を見る限り)自分は何もしていなかったが、トゥール・ビヨンが(スピリットとして)倒されたことに焦り次の自分のターンで自身を煌臨させようとする。
しかし、そのターンでチームのライフが0になってしまったため敗北してしまう。
トゥール・ビヨンがあっさり勇者側についたのに対してホワイトナイトジャックさんは吹き飛ばされたのに乗じて逃げおおせている。恥をさらしてもマスターのために戦う騎士の鑑である。

2度目はまたしてもマスターの命令で門を守る紫の六輝衆《紫骸旅団 黒竜サイファードラゴン》のもとに駆け付け、サイファードラゴンの代理として駿太とバトルする。
六輝衆4体に果敢に戦いを挑んでいたようだが、奥の手として温存していたサイファードラゴンがホワイトナイトジャックさんを引っ掴んで「自分を出せ」と脅迫を始める
バトルが続行不可能になっては元も子もないので仕方なくサイファードラゴンを煌臨させるホワイトナイトジャックさん。マスターへの恩義のために負けられないと熱い思いを見せ、その甲斐もあってか駿太をあと一歩のところまで追い詰める。
しかしあろうことか《午の十二神皇エグゼシード》がバトル外から乱入。結局バトルが中断になってしまう。乱入中断とかいうクソ展開はやめろっつってんだろ!

3度目はやっぱりマスターの命令でヨクに挑む。
サイファードラゴンを駆使してヨクと互いにボロボロになる死闘を繰り広げた(っぽい)が、力及ばず追い詰められてしまう。
しかしマスターは無情にも「お前が勝てるとは思っていなかった」と言い放つ。最初から駿太とヨクを分断するための駒としか扱われていなかったことに困惑するホワイトナイトジャックさんだが、「恩義は果たした」と潔く負けを受け入れる。やっぱり騎士の鑑である。
バトルが終わった後はなぜか物言わぬカードの姿になってしまう。他の六輝衆3体やマスターはバトルに負けてもスピリットの姿のままだったため、別に負けたからといってカードになってしまうわけではない。それだけ戦いのダメージが大きかったのだろう。やっぱり騎士の鑑である。

総じて、慢心して醜態を晒したり、仲間に脅されて情けない姿を見せたりしながらも、自分の信じるマスターのため忠義を尽くし、裏切られても恨み言ひとつ言わなかった「騎士の鑑」に相応しいスピリットであるといえよう。
なお、漫画の中で他の六輝衆はすべてカードとして使用されているのに対してホワイトナイトジャックさんだけカードとして使われていないこれが「さん」づけで呼びたくなる最大の理由である。

三叉神海獣トリアイナさん

神にまで届くポセイドンのトライデント!
このページに記した他のカードたちももちろんそうだが、トリアイナさん自身は決して弱いカードではない。
《道化神ポルック&カスター》とのコンボを狙ったデッキが大会で優勝するなど、良き力を持ったスピリットである。
しかしこのカードのLv2効果、《神海獣皇グレートオーシャン》の【界放】を発揮すると一切意味がなくなってしまうのである。
主であるポセイドンと一心同体ともいえるグレートオーシャンの効果、そしてポセイドンデッキ最大の個性とも言えるデッキ除外効果をサポートできないという事実が私の琴線に触れた。
創界神を次の弾に控えていた、同じ弾の《天空神鳥ハロエリス》くんと一緒に神煌臨編 第3章の発売当時はやたら安かったのも好印象。

アルティメット・キングタウロスさん

バトスピドリームデッキ【究極の新星】の時期には『最強銀河究極ゼロ』に登場したアルティメットがリメイク/リバイバルされて再登場したが、6色のゼロの中で唯一疾風のゼロの使用したアルティメット・キングタウロスさんが再登場のチャンスを逃した。
契約編:界 第3章:紡約ではアルティメット・キングタウロスさんのリバイバルが収録されうるBS66-RV001が最後まで発表されなかったのも芸術点が高い。

甲蛾頭首クワガスレイヤー=サン

アイエエエ!クワガスレイヤー=サン!?クワガスレイヤー=サンナンデ!?


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与太話
最終更新:2023年11月18日 19:25

*1 タンク・モービルKV-2がバトル時効果でBP+5000する効果を持っているだけ