戦国BASARA/エロパロ保管庫

吼えぬ孤狼その後8

最終更新:

bsr_e

- view
メンバー限定 登録/ログイン
佐助は、ふと息を吐く。

「伝説の忍って奴は、主君相手にも、残酷な事をするんだねぇ」
「?」

ま、真田の旦那にはわからないだろうね。こういう事には鈍いから、この人。

北条家当主・北条氏政。
家督を継ぐ前はなんて名前だったかは忘れた。
どうやら、適齢期を過ぎても嫁にはやられなかったらしい。
身体が弱かったというのもあるみたいだけど、一番の理由は先代が溺愛してたからかな。
世間知らずで、綺麗な綺麗なお姫様。
反面、自分の弱さを見過ごす事ができない、とても人間臭いお姫様。

…色んな意味で、綺麗過ぎた。
綺麗だから、この世のありとあらゆる側面に溢れてる醜くて汚いものを
全くといっていいほど知らない。
あー、だから、風魔の歯牙にかかっちゃったのかなー
や、別に風魔が醜くて汚いものって訳じゃないよ。

「北条家再興」を「姫様一人」の代金でやっちゃうんなら、そりゃもー破格も破格。良心的にも程があるさ。
その点については、きっとあの白いお姫様も感謝してると思う。

…ただ、あの綺麗な綺麗なお姫様は、忍風情に好きにされる事をどう思ってるんだろうね。
どんな思いで、夜を過ごしているんだろうか。
政治の道具にされて、不幸な人生を歩む人間なんて、腐るほど見てきたけど
何故だかあの白いお姫様には物凄く同情してしまう。
…何故かな、相手が風魔だからかな。

身体も弱くて、本当は臆病な、綺麗な綺麗なお姫様。
あんなのに嬲られ続けるなんて、生きた心地がしないんじゃないだろうか。
耐えられなくて「もう殺して」って哀願したりしてるかもしれない。
なーんて思っちゃうんだよね、俺様。

まあ、あくまで俺様の推測に過ぎないんだけどさ。
本当の所はよくわからないや。ああ見えて、案外上手く行ってるのかもしれないしさ。
実は相性バッチリで夜は盛り上がっちゃってて、お姫様にあれとかこれとか
色々仕込んじゃったりしてるかも……って何か腹立ってきた。

……俺様は、別に風魔が羨ましい訳じゃないぞ。
ただ、忍が主に手を出すってのは、場合によってはアリなのかなー…って、ちょっと思っただけ。

「佐助?」
「え、ああ。何でもないですよー旦那。ささ、お館様の所へ行きましょーねー。」

――奪えばいい、欲望のままに。

何者かに、何処からか、そんな言葉を囁かれた気がした。

佐助さえも気づかないうちに、小太郎の胸の中で暴れまわっていた衝動は佐助にも飛び火していた。
その衝動が、抑制を失い暴れ始めるまで、そう長くはかからなかった。


おわり
ウィキ募集バナー