割って入った手は、すかさず秘部をなぞり上げた。
ざらりとした感触が、再度俺の背筋をざわめかす。
太い指は何度も何度も、陰核を擦り、摘み上げ、陰の中を蠢いていた。
気が付くと息は上がっていた。
次第過敏になったそこは、触れられる度に身体の芯を痺れさせる。
「あ……っ!?」
不意に、下半身を持ち上げられた。
両脚を、大きく曲げたまま固定され、自分からも秘部が丸見えの形となる。
「やはり生娘は濡れが悪いな」
言うと久秀は、唾液に湿らせたその舌を、ねっとりと俺の秘部へ這わせた。
「うぁ……っ!」
圧迫された腹部は、激痛を訴えていたが、それにも増した感覚が全身を駆け巡る。
それが快楽なのか、それとも他の何かなのか、俺にはもう判らなかった。
陰核を覆う薄い皮を舌先で剥かれ、そこにそのまま蛭の様に吸い付かれる。
「う……あぁ……っ!」
抑えていたはずの声が、押し出される様に漏れ出る。
俺は押し寄せる波に必死で抗う様に己の掌に噛み付いた。
痛みだけが、俺の正気を保たせる。
「もったいないな、良い声をしてると言うのに。だが、その苦悶を浮かべた表情もまた良い」
掴み上げた脚を解放すると、久秀は嘲笑う様に俺の顔を覗き込んだ。
「私が憎いかね」
その問いに、答える事は出来なかった。
凶事の発端。大切な者達を奪った本人。
それをどうして憎くないと言えよう。
「憎むがいい。……それが君の生きる糧となるなら」
言い様、久秀は一気に俺を貫いた。
耐え難い痛みと圧迫感が、俺の呼吸すら奪って行く。
空気を失った喉が、笛の様に甲高い悲鳴を漏らした。
痛みも和らがぬ内に、激しい抜き差しが繰り返される。
痛みしか存在しなかった。
ただ、早く終われば良いと、俺は手負いの獣の様にじっと息を殺して耐えた。
「う……んんッ」
一際大きな律動の後、身体の奥底にどくどくと放たれる体液を感じた。
終わった。
喪失感は特になかった。
既に俺はただの抜け殻に過ぎなかった。
仇を打ちたいと言う想いすら湧かなかった。
後どれだけ殺しても、大切な人達は戻らないのだ。
目の前の男は確かに憎い。だがそれ以上に、不甲斐無い己自身がもっともっと憎かった。
いつしか涙が溢れてる事に気が付き、俺は両手で顔を覆い隠した。
泣いている事を悟られまいと、必死で嗚咽を噛み殺した。
久秀は、乱れた衣服を軽く正すと、そのまま何も告げずに部屋から出て行った。
いつの間にか、外は日暮れと共に激しい夕立に降られていた。
雨は、全ての音を飲み込んで、掻き消していった。
ざらりとした感触が、再度俺の背筋をざわめかす。
太い指は何度も何度も、陰核を擦り、摘み上げ、陰の中を蠢いていた。
気が付くと息は上がっていた。
次第過敏になったそこは、触れられる度に身体の芯を痺れさせる。
「あ……っ!?」
不意に、下半身を持ち上げられた。
両脚を、大きく曲げたまま固定され、自分からも秘部が丸見えの形となる。
「やはり生娘は濡れが悪いな」
言うと久秀は、唾液に湿らせたその舌を、ねっとりと俺の秘部へ這わせた。
「うぁ……っ!」
圧迫された腹部は、激痛を訴えていたが、それにも増した感覚が全身を駆け巡る。
それが快楽なのか、それとも他の何かなのか、俺にはもう判らなかった。
陰核を覆う薄い皮を舌先で剥かれ、そこにそのまま蛭の様に吸い付かれる。
「う……あぁ……っ!」
抑えていたはずの声が、押し出される様に漏れ出る。
俺は押し寄せる波に必死で抗う様に己の掌に噛み付いた。
痛みだけが、俺の正気を保たせる。
「もったいないな、良い声をしてると言うのに。だが、その苦悶を浮かべた表情もまた良い」
掴み上げた脚を解放すると、久秀は嘲笑う様に俺の顔を覗き込んだ。
「私が憎いかね」
その問いに、答える事は出来なかった。
凶事の発端。大切な者達を奪った本人。
それをどうして憎くないと言えよう。
「憎むがいい。……それが君の生きる糧となるなら」
言い様、久秀は一気に俺を貫いた。
耐え難い痛みと圧迫感が、俺の呼吸すら奪って行く。
空気を失った喉が、笛の様に甲高い悲鳴を漏らした。
痛みも和らがぬ内に、激しい抜き差しが繰り返される。
痛みしか存在しなかった。
ただ、早く終われば良いと、俺は手負いの獣の様にじっと息を殺して耐えた。
「う……んんッ」
一際大きな律動の後、身体の奥底にどくどくと放たれる体液を感じた。
終わった。
喪失感は特になかった。
既に俺はただの抜け殻に過ぎなかった。
仇を打ちたいと言う想いすら湧かなかった。
後どれだけ殺しても、大切な人達は戻らないのだ。
目の前の男は確かに憎い。だがそれ以上に、不甲斐無い己自身がもっともっと憎かった。
いつしか涙が溢れてる事に気が付き、俺は両手で顔を覆い隠した。
泣いている事を悟られまいと、必死で嗚咽を噛み殺した。
久秀は、乱れた衣服を軽く正すと、そのまま何も告げずに部屋から出て行った。
いつの間にか、外は日暮れと共に激しい夕立に降られていた。
雨は、全ての音を飲み込んで、掻き消していった。