カオスドラマ消滅編 過去ログ『芽』Ⅱ

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――― 某街中 ―――


混沌の廃(人型)「ボコ…ボコボコォ…ッ… ! !―――― ド ブ シ ャ ァ ア ッ ! ! ! (首の断面が泡立つように徐々に膨れ上がり、瞬く間に顔面が生え出た。顔面が復活すると手の甲にあった重瞳が右肩へと移動したかのようにその部位に開眼する) ゴ ウ ン … ッ … ! ゴ ウ ン … ッ ! ! ゴ ウ ン … ッ ! ! ! (その後身体は一回り巨大化し、右腕のみが極端に肥大化。その右肩の重瞳もまた同様に巨大化し、不気味な音を上げながら不規則に目を泳がせている) 」

レインド「増援を待つだけの暇はないな。酷いデザインだぜ怪物(横目で混沌の廃の容姿を一通り瞳に入れ込み、引き気味の表情で作業着の汚れを叩く)でっけぇな……トラックぐらいなら潰しそうだ…… 」

混沌の廃(人型)→諧謔の歪「ぁ…ゅぁ… よ…よ…ァ… 余は……――――――『 諧 謔 の 歪』。(ようやく完成した声と共に現れたのは、化け物の『名』。そして、邪気と覇気を併せたような強大な『気』。廃という類から逸脱したその禍々しい存在に、誰もが慄く―――)余、此処に到り。 『真裏の星』に導かれし傀儡…凡ては万象を平らげんが為、生命を喰らう也。"余の前に生命は無し、余の後にも生命は無し"。(レインドにとっては聞き覚えのあるこの言葉―――かつて共に冒険をした少女の命を奪った、あの化け物と同じものだった) 」

ザビーダ「何だ…もう怖気づいたのかい。ま、人間様がしぶてぇのはいつも事……(諧謔の歪を見ながら) (声-津田健次郎) 」

卓馬「……ほぅ、まだ息の根があったか…… 」

レインド「―――ッ?…………(視線は彼方此方に回り、奇妙な焦燥に駆り立てられ、目を隠すように額に手を当てて抉れた地面に瞳を入れ込む)…………(懐郷と憤慨が入り混じった複雑な感情を押さえ込み再度、その物体に視線をあげる) 」

ジョン「––––––––(化物など可愛いものだと理解し、恐怖とも異なる腹の底からこみ上げるドス黒い焦りにも似た感情。)ザリ…ッ(化物はまだ理性がない分扱いやすい、しかしこれに言葉が、理性が、人類が優位に立ってきた唯一の武器が相手にあるという差し迫った状況に、思わず足がすくむ) 」

諧謔の歪「生命よ、余の前に平伏せ。万象を司るは汝らに非ず―――余に有り!!(両腕を広げた瞬間に周囲に幾つもの鎌鼬が渦巻き、戦士たちそれぞれに解き放たれた) 」


――― Vs 諧謔の歪―――


BGM♪



森ノ宮「……歪み、か…大層な台詞を吐いてくれやがる、見た目だけじゃねえってか(諧謔の歪を見上げ、苦笑いを浮かべる) 」


ヒュヒュヒュヒュヒュンッ――――――― ザ ァ ン ッ ザ ァ ン ッ ザ ァ ン ッ ! ! ! ! (放たれた鎌鼬が空間を裂きながら疾走し、建物や路上などに深い爪痕を残していく)


レインド「――こうも、こうも邪悪とは肥大化するのはそれだけの怨念があるということなのか(とある『仲間』の笑顔と、その旅路が、鎌鼬が接近するその数ミリ秒毎にフラッシュバックされる)お前は、対して変わっちゃいないんだな(過去と現在。その歪と己の時差を感じ、ポツリと呟きながら鎌鼬の風圧を感じ)ブンッ!(左腕一振り、風圧をかき消す風起し、鎌鼬の刃を消滅させる)感動の再会だビックシルエット。因縁に、ケリつけようぜ。

モララー「 ヒ ュ ン ッ ――――― よォ、待たせたな。( ド ゴ オ ォ ゥ ッ ! ! ) (刹那の内に諧謔の歪の真横に現れ、その横顔に拳による一撃を炸裂させる) 」

諧謔の歪「ォ…ォ…ッ…オオォ…ッ!!ズシャアアアアァァァァアアアアンッ ! ! !(全身を振動させながら雄叫び、肥大化した右腕をレインドに対し勢いよく振り下ろそうとしたが、その瞬間をモララーの奇襲に阻まれ、建物の壁に激突する)ズズ…ッ…ズンッ… ! !(土煙の中から姿を現し、再び戦士たちと対峙する) 」

ジョン「パァ ン ッ (上体を捻り遠心力を乗せた手刀を真一文字に振り抜き、破裂音を立て鎌鼬を弾く)長い長い旅路だったと自負しておるが……ああ、やれやれ。遺言書を書いてくればよかったの(掌に走る裂け目、底から赤がとめどなく溢れ、苦し紛れに口角を吊り上げる) 」

森ノ宮「(迫り来る鎌鼬に対して拳を突き出し)……『虎砲』ッ!(タイミングを合わせて強烈な踏み込みと同時に衝撃波を発生させ、相殺する)……すげぇパンチだな、今の 」

レインド「死に急ぐジジィ程生き残るもんだぜジョン。遺言書を書いときゃ生き残っていたかもな(作業着のファスナーを前方全開に、白のVネックインナーを出して動きに入る)モララー、鎌鼬に気をつけろ。耳が削がれるぞ(惨事に駆けつけたモララーには一眼もくれず、コンタクトを図り歪に視線は外さず) 」

ザビーダ「こんなの効くのかよ……やれやれ…… バンッ!! バンッ!!(銃撃)(声-津田健次郎) 」

諧謔の歪「―――― ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛ー ー ー ー ー ー ー ー ッ ! ! ! ! ! ! ! (突然、右肩の重瞳から激しい光を、ぐっぱりと大きく開かれた口から鼓膜が破れるほどの奇声を放ち、戦士たちの視覚と聴覚を奪い始める。その凄まじい衝撃に、ザビーダの銃弾も弾き飛ばされる) 」

卓馬「…っと。あぶねえっ…(鎌鼬を飛びのいて避ける)……こいつぁー…近距離は難しそうだな… 」

モララー「はん、わーってr―――――ヅッ゛ッ゛ッ゛!!!??(歪から放たれた凄まじい光と超音波のような奇声に、目と耳を精一杯防ぐ)耳どころじゃねええええええぇぇぇぇーーーーー!!!!!(骨がきしむ様な痛みに歯を食いしばる) 」

ジョン「おお、そいつは残念。老い先短いんだしいっそここで語種にでもなりゃ万々歳だったんだが––––(右耳に片手を添え眉をひそめるが、守るすべもない聴覚を気にとめることはなく)さーて……どの辺りまでが効くのか、こういう手合いは 」

レインド「――ッ(歯を食いしばり、薄眼で視界も狭く、耳を防ぐ最中、片手でモララーの肩に「先に行く」と合図するように二回叩き)スタタッ!(視聴覚のない最悪の状況で愚直に歪の方向と思われる方へ駆けだす)」

諧謔の歪「ぬおおおおぉぉぉッ!!!(ダンダンダンッ ! ! !)(僅かな地響きを起こしながら駆け出し、真っ向からレインドに肥大化した右腕で殴りかかる)朽ちよ。(開いた左手の指先をレインド以外の戦士たちに向け、そこから殺傷力の高い赤弾を連射した) 」

モララー「―――!(何も視えない聞こえない状況でレインドの合図をその肌で感じ取り、遅れまいと握り拳をつくって駆け出す)……ッ…(――“アンビション”――)(能力を利用することで飛んでくる赤弾の軌道を読み取り、視認することなく回避する) 」

ジョン「子供はすぐ走り出す……まだまだ青いな、ちと老け顔になったが(駆け出していくレインドの背を歯をのぞかせて笑んで見送り)そうら、目の前のもんをまず片つけんと––––– ドキュゥウンッ!! (飛来してきた赤弾の内一つが足をえぐるも、それに気取られることなくウォーハンマーを振り抜き、二発目の赤弾を大砲のようにレインドへ振り上げた腕に向かって打ち返す)ヤケドじゃ済まんぞォッ!!!! 」

森ノ宮「閃光弾…ッ!?ぐおおっ!?(両目を閉じ、左手で左耳を塞ぐ)……痛っづぅっ…!(不味い、不味いぞ…左耳と左手を捨てたことになる……)向こうの攻撃も来る…!(失いかけた感覚を何とか研ぎ澄まし、諧謔の歪の追撃を察し)……『紫電』ッ!(低空、高速のステップで赤弾の射線から逃れる) 」

ザビーダ「――――――ぉっと!(風の如く俊敏さで赤弾をすれすれ回避)(声-津田健次郎) 」

諧謔の歪「―――パシンッ ! (ジョンに打ち返された赤弾を左腕で弾き返す)ヴン…ッ… ギ リ ィ (瞬く間に手中に生み出した黒い物体がひとつの剣に形成される。それもまたレインドにとっては見覚えのある、あの『罪剣』と同じ形、同じ威圧感を放っていた)グッ―――――― ザ キ ィ ィ ィ イ イ ン … ッ … ! ! ! (横一文字に切り払い、空間に黒い一閃が走る。それともに街中の建物がすべて真っ二つに裂かれる) 」

レインド「――(振動と風が吹き飛ばされる軌道を感じとり、それが巨大な”物”であると感じ足を地面に埋め込むような力で固定)ドドォ!!(スケールの違う腕を抑え込もうと、体を大きく張るが、その豪腕で宙に飛ばされる)うげぇぇぇ!! 」


ヴヴン…ッ…――――― ドッ… ドシャァ…ッ… ! ! (諧謔の歪の剣に裂かれた空間の裂けから、数多の混沌の廃が次々と現れる)


混沌の廃(獣型)『―――グオオオオオアアアアァァァァアアアッ!!!!(黒い化け物の群れが、次々と戦士たちに押し寄せる)』

卓馬「………まずい、この攻撃は…!(奇声と光で耳と目の自由が利かないまま、できる限り赤弾を片っ端から刀で斬って行く)… 」


ズズズズズズ…ッ…――――――ズシャアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァアアアアアアアアアンッ ! ! ! ! ! ! ! ! (街中の建物が一斉に崩れ落ちる)


モララー(TURBO)「(そろそろ落ち着いてきたか…?)(痛みが和らいでいくのを感じ、ゆっくりと瞳を開ける)ドゥンッ ! ! !プシュァァ…ッ… ! ! !(TURBO化を遂げ、全身から蒸気が溢れだす)失せろッ!!!(ズダダダダダダダダッ ! ! ! ! )(獣の群れに拳による無数の高速乱打を炸裂させる) 」

レインド「――(その『思い出』を目の当たりにすると、苦情の顔つきが更に強張り吹き飛ばされながらも空中で大勢を立て直し、着地)なんてもん創造(つく)りだすんだ、貴様……(下手に前に出れないな……ここは――) 」

森ノ宮「(光弾から逃れ、右手を耳から離して諧謔の歪の姿を見据える)……良し、これで…えっ、ええっ…(崩壊する建物と現れた混沌の廃達を前に立ち尽くす)……いやいや、呆けてる場合じゃない…先ずは雑魚から、仕留める…ッ!(高速のステップで現れた獣型との距離を一気に詰め、勢いそのままに出て来たそばから強烈な掌底を放つ) 」

諧謔の歪「 ダ ァ ン ッ ! ! ! (瞬く間に天高く跳躍する。空中で蹲った状態で停滞し、力を溜めこむ)ググググッ…――――― バ ァ ン ッ  ! ! ! ! (隕石にも匹敵するほどの、四つの巨大な紅弾が周囲に現れる)滅するがよい――――“崩壊の死重”!!!!(その口上と共に巨大弾がひとつずつゆっくりと動き出し、地上の戦士たちを押し潰す勢いで降りかかる。それは、ひとつひとつが大地を無に帰す程の絶大的な破壊力を持っている) 」

混沌の廃(獣型)『グギャゴガァアッ…!!!(モララー森ノ宮の応戦により一掃される)』

ジョン「(脚から引き出す鮮血、それを拳を打ち込むことで止血し同時に)––––フッ!(ウォーハンマーの先端を槍のようにして獣の顎に突き立て、そのまま横へ振り抜き横に並ぶ二体を目を同時に撃破し、バックステップを踏んで距離を置く)遠目に見ると湯葉の佃煮のようなんじゃが……チリも積もればとはよく言ったもんじゃ 」

卓馬「……チッ、とんだゴジラが現れたものだ(……こいつが斬り裂けたら、ラッキーってとこだぜ…!(謎のオーラを出し、巨大弾を切り裂いて行く) 」

ザビーダ「っちぃ……手こずらせやがらぁ。(身構え)(声-津田健次郎) 」

レインド「……ッ!!???(あいつマジか!その技は『良くない』!!)ビギンッ!(瞬時、体全体をレッドオーラが包み混み、紅き蒸気がより濃く熱を帯びる)ヴォンッ(”餓狼の極み”)ズガアアアア!!(一つの莫大なエネルギー球体を、たった足一つで弾き)ヴォンッ!!(お返しと言わんばかりに歪へと弾き返す) 」

モララー(TURBO→OBRUT)「ふぅ…余計な手間かけさせやがって―――――ッ!?(獣を片付けた直後、上空から感じる凄まじい気に戦慄が走り、勢い良く振り返る。その眼に入りきれないほどの巨大な弾に瞳孔が縮み、一瞬唖然となる)……ぃゃ、やるしかねぇ…やるしかねえだろッ!!!OBRUTッ!!!(今度は全身から赤い蒸気が湧きたち、同時に重力を纏う)“OBRUTワイバーン”ッ!!!!(  ド  オ  ウ  ッ  !  !  !  )(放たれた内の一つに対し、非常に強烈な掌底を炸裂させる)うおおおおおおおああああああぁぁぁぁーーーーーッ!!!!!(全身全霊を込め、その弾を上空へ弾き返した) 」


バチバチバチィィイイッ ! ! ! ! ! (しかし卓馬が想像していたように、その巨大弾は容易く切れるものではなかった。巨大弾は彼の刀と鍔迫り合い状態となり、今まさに彼を押し潰し、大地を喰らわんとしている)


卓馬「……チイッ…!(くっ、やっぱり…そんなヤワな弾じゃなさそうだなっ…っ!!(必死に押しつぶされないように押し返している) 」

森ノ宮「良し、粗方片付いた……ってのに、次のネタが尽きねぇのな……”雲龍”ッ!!(迫る巨大弾を見上げると共に、全身に紅い”気”を迸らせる)本体がまだ残ってる以上、アレは使えない…が――”天山”ッ!!(巨大な”気”の塊を右手に集中させ、巨大弾に渾身の突き上げ掌底を放つ) 」

諧謔の歪「む゛ッ゛―――――― チ  ュ  オ  ッ  ッ  ッ  ッ  !  !  !  !  (レインドに弾き返された巨大弾の一つが全身に被弾、上空に黒い煙が漂った。しかし…)―――――― オ ゥ ン … ッ … (あの弾を直撃しても尚、その醜い身体が崩れることはなかったのだ)余は死なぬ、"不死"であるが故に。(圧倒的な力、そして絶対的な生命力―――それは神や化け物を超越した究極生命体。禍々しくも何処か神々しい後光が、彼らを戦慄させる)」

諧謔の歪「ズララララララ―――― ジ ャ キ ン ッ ! ! ! !(無数の灰色の光刃が輪を描くように背後に現れる)―――ドヒュァッ ! ! !(そして地上の戦士たちに、死の付く(篠突く)雨が降り注いだ) 」


グ ゥ ン ッ ―――――――――   ド   オ    ゥ    ッ    !   !   !   !   !  (森ノ宮の渾身の一撃が第四の巨大弾に炸裂。弾は天へと跳ね上がり、遥か上空で激しい光を放ちながら爆発した)


モララー(OBRUT→TURBO)「はぁ…はぁ…(今のはマジでヤベーかった…)(肩で息をしながら、上空の歪を睨みあげる)テメェこの野郎…調子に乗りやがっ―――うえぇいっ!!?(雨の様に降り注ぐ光刃に仰天し、突発的に能力を切り替えて鋭い軌道を描きながらそれらを回避していく) 」

レインド「ザッザッ!(機敏に動き、次々来る鋭利な豪雨を紙一重で回避していき)ドゥリヤアアア!!(攻撃手段がこれしかなかったか、手前の光刃を『素手』で掴み取り、一回転の遠心力と共に歪の右肩の重瞳へと投げつける) 」

ジョン「ったく手数の多い……ッ(風圧でオールバックにまとめた髪が解け、皮膚は無数の細かな傷を受け瞳孔が縮小し熱気のみで血を滅せんとする雨、何より神々しくすら感ぜられる歪の姿に戦慄を覚えるも)–––––よーやったお主ら。力比べじゃ若いもんには敵わんわ。あー助かった助かった(歯を覗かせて弱々しく自虐的に笑みをこぼすも) ┣¨ ォ  ッ  !!!! ("リハルド"がそうしたように全身に【黒】のオーラが無数に縁を描く帯のように渦を巻き、地を思い切り踏み抜いてその衝撃波が砂利を機関銃が如く巻き上げ、雨を広範囲に渡り相殺し味方を守る)まだまだいけそうだ。どれ、上げていこうか 」

諧謔の歪「( ズ グ ン ッ ! ! ! )ぐぎょぎごぎゅあぎぎっぎゅがああああァァァァッ!!!!(レインドが投擲した光刃が重瞳のど真ん中に突き刺さり、痛みに悶え苦しむようにうめき声を上げる。そして突き刺さった光刃を抜き取り投げ捨てた)…解せぬ…余は…完全なる者!!断じて許さぬ…―――――滅びよ。(頭部の赤い双眸が不気味な輝きを帯びる) 」


キュガアァァァアア…ッ…―――――――ボッグアアアアアアアァァァァァアアアアアアアアアーーーーーーーンッ ! ! ! ! !(歪の合図と共に地上に突き刺さったすべての光刃が発光し、一斉に大爆発を引き起こしたのだった)


森ノ宮「(巨大弾が爆発したのを確認し、すぐさま卓馬の傍へと高速のステップで接近)雨…刃!?キリがねえぞ、こんなもん!! 」


ズグググググググ……ッ…―――――  ボ  ォ  ゥ  ン  ッ  !  !  !  !  (しかし卓馬の応戦も虚しく、その巨大弾の圧倒に敗れた彼は凄まじい爆発に巻き込まれる)


モララー(TURBO)「ナイスだ、レインド。(奴は完全な不死身じゃねえみてえだな…弱点が分かればこっちのもの―――)しまッ―――ぐああああぁぁぁあああッ!!!!(気がついた時には既に遅く、自らを取り囲む様に発光した無数の光刃の爆発に呑まれる) 」

大柄の男「…ほっ!!(卓馬が爆発に巻き込まれた瞬間、瞬時に彼を抱え上げ、爆破から離れる) 」

レインド「(嘘だろッ!?)(発光と膨張の交差を感じとり、「ゲッ!」とユーモアな表情で状況確認)~~ッ!(被害を抑えようと、爆発寸前の手前にある刃だけでもと上空に投げつけ)ザッ!(地上に全伏せしつつ、爆発に呑まれる) 」

森ノ宮「(卓馬の援護に向かうも間に合わず、周囲を光刃に囲まれ)……どこに逃げる、前、後ろ……上だ……ッ!!(即座に真上に高く跳ぶが、爆発からは逃げきれずに上空へ吹っ飛んでいく) 」

諧謔の歪「――― ダ ン … ッ …(ゆっくりと黒煙が漂う地上へと降り立つ)グチュ…グチュグギュグググ…ッ…(攻撃を受けた右肩がうねる様に変質し始めると、弱点と思われていた重瞳が黒い身体に覆われた。傷を負う度に進化し続ける廃…そしてその廃さえも超越した歪は自らの弱点を克服し、今まさに、"完全な不死身"となって君臨した)―――む゛う゛う゛う゛ぅ゛ん゛ッ!!!(勢いよく片方の掌を地面に就きつける) 」

大柄の男「…おいおい、仕事人がどうしたぁ!情けないぞぉ!(ガハハ(抱えながら卓馬に) 」

レインド「プスプス……ゲホッゲホッ!(作業着の細部は剥がれ、血液の入り混じった黒い服の汚れが目立つ)ジジィ、モララー……森ノ宮……(安否を確認するため、満身創痍を鞭打ち立ち上がり薄い目で見渡す) 」

卓馬「…すまん……っと…おめぇこそ先公がどうしたよ、俺のようなさすらいの武者を助ける暇あったら教え子救いに行けや(ククッ(ボロボロになったまま) 」


―――― ボ グ ゥ オ ン ッ ! ! ! ボ グ ゥ オ ン ッ ! ! ! ボ グ ゥ オ ン ッ ! ! ! ボ グ ゥ オ ン ッ ! ! ! (諧謔の歪の周囲を囲む様に四つの禍々しい黒棺桶の様な四角い物体が地面より現出。四つの物体は棺桶の様に開かれることはなく、そのまま変貌を遂げ…やがて四体の人型の化け物『 歪みの遊人 』となった)


ジョン「ガラ…シュウウゥゥウゥ……・・・(積み重なる瓦礫を退かし現れる巨体、しかし皮膚は黒く焼け沈み、コートは焼け落ち、露になった半身は元の色を失い目からは光が消え、倒れかかっている木偶のような肉体を風にさらす)ああ、世界の半分が暗闇…… だが光はまだ見える。それだけで…充分だろ、レイ坊(石のような無表情、錆び付いたブリキのように口元だけ笑みを浮かべた絵図上記を吐き続けるウォーハンマーを手に取る) 」

歪みの遊人×4『 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ … ッ … ! (諧謔の歪に召喚された四体…それはかつて、レインドをはじめとする混沌世界の住人たちが総がかりで倒した、あの最悪の魔人だった)』

モララー「(瓦礫の下敷きから復帰し、傷だらけの身体で辛うじて立ち上がる)はぁ…はぁ……!(ちっ…マジクソ強ぇ…全く歯が立たねえ…このままじゃ俺も、こいつ等も…―――)(満身創痍な自分と仲間たちを静かに確認し、重い一息を吐いた。それは、"ある決心"を意味していた)……――― レインドッ!!!(突如、大声で彼の名を叫ぶ) 」

レインド「へっ、やっぱり長生きする爺さんだよ……あーあーあー!こんなに出ちゃって!お前らマジで容赦ねェよな!!(嘗ての強敵4列確認するや否や、絶望を通り越して開き直ったように声をあげると)あいよ(モララーに対し、不服さながら納得した声色で返答) 」

森ノ宮「―――ッ!(上空から落下し、両手両足で何とか着地する、が…)……ああ、何とかな……(服の彼方此方が焦げ落ち、下半身を中心に体中から血液が滴っている)……守勢に回ってちゃキリがねぇや、向こうももっと元気になったが……捨て身で吶喊が却って生き残れるかもな 」

ザビーダ「何だ、ありゃぁよ……仕方ねぇな。――――ッダァンッ!!(自分のこめかみに銃口をつけ、発砲)―――――コォォォォォォォォォォ(自身に風が沸き起こるようなオーラが沸き立つ) (声-津田健次郎) 」

ジョン「ああ、丁度いいわ。いくら畜生が相手とて数人で叩くのは後味が悪いからの(生気も肉体も枯れ果てながらも渇いた笑みを浮かべウォーハンマーを風車がごとく片手で回転させ潰れていない方の右目で降り立った四体のうち一体に的を絞り) 」

モララー「(追い討ちをかけるように現れた遊人に、恐怖を通り越して武者震いが起こった)…こうして肩を並べるのも久方ぶりだ。だが、お前と共に戦えるのも"最期"な気がするんだよな… ったく、俺らしくもねえことだがよ。(参ったといわんばりに後頭部を掻きながら)……だったらよぉ、その最期まで…精々足掻いてみせようじゃねえか。…やるぜ、お前と俺で…『最後の共闘』だ。(レインドの横に立ち、『あの態勢』に入る) 」

諧謔の歪「余は不死なる存在…凡ての生命は余に平伏す…!(四体の歪みの遊人を引き連れ、少しずつ戦士たちに詰め寄る) 」

大柄の男「…なーに言ってんだよ、教え子のこともちゃんと助けてたぞ!それに元同級生のピンチ、ほっとけるわけねーじゃねえの(卓馬を下ろす)…さーて、新手か(歪みの遊人を見る) 」

レインド「なんだ?死ぬ気満々?確かにらしくないぜモララー(恥辱を払拭するかのように、モララーに普段よりも明るめのトーンで話しかけ)これもう少しいい体勢なかったのかな……フューー! 」

モララー「(レインドの笑みに釣られる様に、ふっと不敵な笑みを零し…ようやくいつもの調子を取り戻した)――― ジョン! 」

レインドモララー『―――― は あ ぁ ッ ! ! ! ! ――――』


―――― キ ュ ア ア ア ァ ァ ァ ァ … ッ … !  !  !  !  ! (狼と獅子、二匹の獣が交り合ったその時…地獄の様な世界に一つの温かな『光』が迸った)


諧謔の歪「―――!!(今にも襲いかかろうとしたその瞬間、突然迸ったその眩い光に怯んで歩みを止める) 」

×××「―――― よ っ し ゃ あ ッ ! !――――(その一節の光の中に、活気良い声を上げるただ一つの影が佇む。レインドでもモララーでもない…ただ一つの影が―――) 」


BGM♪



森ノ宮「さてさて、四人きっちり出してきて……あぁ?(レインドモララー、その二人の奇妙な動き、掛け声、そして……現れた一人の影を呆然と見つめ) 」

諧謔の歪「……ぁ…ぉぁ… んぎ…汝は…何者だ…?(その光の中にいる誰かに対し詰め寄る) 」

大柄の男「……あぁ?(光が出た後に現れた一人の影を見て)ガハハ!何だありゃあ!さっきの猫と男はどこへ行ったぁ!? 」

×××→レイラー「――――…俺か?…俺は、レインドとモララーが合体して一つとなった"不可能を可能に変える者"だ。(この世に蔓延る絶望のすべてを振り払うかのように、クククと大胆不敵な笑みを浮かべる)…そしてこれが――― グ ッ ! (両腕に力を込めると、金色の髪が風に靡く様に逆立ち、徐々に赤みを増していく…) 」

レイラー(アルティメット)「――― 限 界 突 破 ( ア ル テ ィ メ ッ ト )だあああああぁぁぁぁーーーッ!!!(金色の髪が瞬く間に紅に染まり、外見が大きく一変する。溢れ出す膨大な覇気に時空が振動し、すべてが黄金世界に包まれる)づぇりゃあああああああああああぁぁぁぁぁーーーーッ!!!!!(やがて暴発した覇気は徐々に鎮まり、その身に凝縮される) 」

諧謔の歪「―――!!?(光の速さの如く現れたレイラーに驚愕するも、その黄金に輝く光に嫌悪を向きだしたかのように、左手の人差し指を天高く突きあげる)…汝に余は越えられぬ…!余は…万象を司る絶対存在也…余こそが凡て!!滅びるがよい、哀れな生命よッ!!!“逆鱗の撃滅”!!!!( ド オ ウ ッ ! ! ! ! )(人差し指に集束した小さな光弾を、レイラーに向けて解き放った) 」


ゴオオオオオアアアアアアアアアアァァァァァァアアアアアアアッッッ ! ! ! ! ! !(歪より解き放たれた光弾は、撃ち放たれたその瞬間に肥大化し…巨大な業火球となってレイラーを呑みこもうと襲いかかった)


森ノ宮「うおおっ!?(レイラーから溢れる膨大な覇気に怯みながらも、その姿を見据え)……合体、したのか…?にしたってこりゃあ……只のニコイチじゃねえ、二倍…それ以上か…? 」

ザビーダ「おいおい……随分調子づいてんじゃねぇか。(声-津田健次郎) 」

大柄の男「フュージョン…合体!?ガッハッハッハッハッ!なんじゃそりゃ!漫画の世界かよぉ~!!(ゲラゲラ っとー、笑い事じゃなかったな 」

レイラー(アルティメット)「―――(放たれた業火球を、"片手で"受け止める)――――ふん。( バ ギ ュ ア ァ ッ ! ! ! ! )(さも林檎を握力で粉砕するかのように業火球を滅ぼす。消滅した業火球の焔が辺りに舞い上がった) 」

諧謔の歪「―――――!!!??? 」

レイラー(アルティメット)「―――― さァ、決着をつけようぜ。 ――――


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最終更新:2018年06月06日 22:47