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乙宗梢「―――……花帆さんたち、無事でしょうか…(不安な顔を浮かべながら小走りで迷路を駆け抜けていた) 」
夕霧綴理「こずが心配することないよ。さやたちは強い。それはもうインド象くらいにタフだから。 」
藤島慈「いやわからん!!!!なんかどっかで聞いたことあるけどインド象って何!!?でも、綴理の言う通りだよ。梢は心配しすぎ。ルリちゃんたちは私たち3年生がいなくたって平気!だから…私たちは私たちで突き進むよ!沙知先輩からも応援してもらったことを忘れちゃダメだからね? 」
乙宗梢「………そうね。ありがとう、二人とも。(杞憂である。信頼できる二人の言葉に、胸中に募る不安がすぐに拭われた気がした。気持ちを改め表情に真剣さを取り戻し、その駆け足足を早めようとするが―――) 」
ギャリリッリ……ギャリリィ……ッ…―――――― ! (そんな少女たちの行く手を阻むように、向かい側に広がる暗黒から、金属を引きずるような反響音が次第に強まるのを感じた。耳をすませばその音に紛れた足音。彼女たちの前に姿を現した人影が、あの歩みを止めた―――――)
浅倉威「――――――― ここかァ……祭りの場所はァ…! (現れ出でるのは、不良ともやくざとも言える風貌のやさぐれ男性。蛇柄のジャケットを羽織り、ずっと引きずっていた鉄パイプを肩に乗せてニヒルに嗤う様は犯罪者としての存在感を色濃く醸し出していたのだった――――) 」
―――――――― 【エゼルダーム】 "戦闘員" 『 浅倉威 』
乙宗梢「―――――っ?!(眼前より出でる危険なにおいを漂わせる男を前に、危機感が全身の肌身を走った)……気を付けて、二人とも… 恐らくあの感じ…… 」
藤島慈「ええ…間違いない…!どーみても「敵」でしょ…!? 」
夕霧綴理「……なんか……怖い…っ… 大蛇に睨まれたハムスターの気持ちみたいだ…… 」
浅倉威「フゥゥゥー……
セレディの野郎にここで獲物を待てと言われてたがァ…退屈でイライラしてたところだァ……!ヴァサゴの奴もいなくなっちまったしよォ……!誰が俺のイライラを止めてくれるんだってよォアッ!!(ガァンッ!と思いきり鉄パイプを地面にたたきつけてそのまま乱雑に投げ捨てた)……で?お前が相手してくれんのかァ?俺ァ…女だろうがガキだろうが容赦しねェ…骨の髄まで粉々に噛み砕いてやる…! 」
乙宗梢「……やはり待ち構えていたのね…!行くわよ、綴理!慈!(徒手空拳の構えを取る) 」
藤島慈「相手がその気ならやってやろーじゃん!(ギター型鈍器をどっしりと構える) 」
夕霧綴理「おじさん、ボク美味しくないよ。食べるなら…そうだね……おむすびとかがいいよ。さやの塩むすび、美味しいんだ。(などと悠長なことを呟きながら二対のナイフを手に取る) 」
浅倉威「ホゥ…逃げねェのかァ…?肝が据わってんじゃねェかァ……いいぜェ…やろうぜェ…?( バ ッ ―――― ガ シ ャ ン ッ )(ポケットより取り出した紫色のカードデッキを前方へ突きつけると、何処からともなくVバックルが出現し腰に装着される)――――― 変 身 ! ( ス チ ャ ン ッ ! )(カードデッキをVバックルへ装填) 」
浅倉威 → 仮面ライダー王蛇「 キ ュ ピ ー ン ッ ! (いくつもの鏡面が全身に張り付き、仮面ライダー「王蛇」へと変身した)ア ァ ァ … ―――― うおらぁッ!!(首を捻り回し、攻略組の少女たちへ殴りかかった) 」
最終更新:2025年05月13日 23:42