2015年5月10日 全てを振り切るラストバレット

(すべ)てを()()るラストバレット/Last Bullet》


あの戦いから5年が経つ。

"英雄"と"四皇帝"――――"希望"と"絶望"がぶつかり合う、激しい大戦が繰り広げられたが

いまだ決着はつかず…

しかし長い月日を越えて、再び両者が会い見える。

"希望"と"絶望"―――――どちらが勝利を掴むのか…

そのすべての決着が、今、始まろうとしていた


+ 過去ログ
黒い鎧の男「……。(荒れ果てた荒野にて、1人の暗黒騎士は何かを待ち続けるように鞘に納められた一つの剣を見つめていた。)……結局、私1人になってしまったか…。…数多の配下の姿も見かけず、そしてヤツも…… 」

××××「ヒュォォ…(風邪で靡くマフラーを抑えながら、ゆっくりとした足取りで、その乾いた大地「荒れ果てた荒野」に足を踏み入れる)――――――― 俺の予感は的中した… やはり、ここにいたか…!(黒い鎧の男の前に立つ) 」

黒い鎧の男「……。(足を踏み入れたその影に目を移して)…来たか…。…こうして会うのも、実に久しいな。 」

××××「(男に激しい敵意を示しながらも、その表情には少し、再会を歓喜しているかのような不思議な笑みが浮かんでいた)…ここ" 5 年 間 "――――『お前たち』の姿を一切見なかった… だけどそんなこと、俺にとってはどうでもいい。(マフラーについたほこりを払う)――――――――"テメェと再び対峙する" その日のために俺は生きてきたんだからよ…―――――――『ユーク』…ッ!!!! 」

黒い鎧の男→ユーク「…それは、私も同じだ。……封じられし「この力」を持って、貴様と対峙する時を待ちわびていたぞ…―――――――「モララー」よ。 」

××××→モララー「(自分の名を呼ばれ、にやりと不敵な笑みを浮かべる)…疼くんだよ…(胸から腹にかけての大きな傷にそっと手を添える)テメェを見ていると… "あの時" 受けた一撃が…疼くんだよ。(その時モララーの脳裏に、過去にユークと戦い敗北したあのシーンが横切る) 」

ユーク「……。(それを聞きつつも)…2度目の交戦の時、その時の貴様のままだと侮っていたのが唯一の汚点だな…。……おかげで、こちらも良い一撃を貰う事となった……。(モララーに) 」

モララー「へっ… そういやあん時(2回戦)は一矢報いてやったな…―――――――だけどよ、もうあん時の俺じゃねえ。…テメェに負けて、そりゃあ自暴自棄にもなった。だが俺には守りてぇもんがいて、守りてぇそれに守られることを知ってから…くさいセリフかもしんねえけど、強くなれた気がするんだよ…。(己の握り拳を静かに見下ろす)…ユーク、はっきり言って俺は…何でお前に固執して強くなろうとしたのか、忘れてしまった。けどもう一度お前の顔を見て、少しだけ、思い出したことがある―――――― 」

ユーク「……ほう。聞かせて貰おうか……。 」

モララー「(これまで出会ってきた歴戦の仲間たち、そして『彼女』の顔が走馬灯に様に思い出され――――)俺にとって本当に大切なものを、守るために…――――" 二 度 と 負 け ね え " ってことだ!!! ズシャァッ!!!(マフラーから聖剣アロンダイトを抜き出し、風と土煙を切ってユークに構える) この際、悪とか正義とかどうでもいい…――――――テメェを倒す、もう、負けねえ。(覚悟を決めた戦士の顔つきを見せる) 」

ユーク「…!(モララーの覚悟の顔を見て)素晴らしい…。…死をも恐れぬ不屈の闘志。……いいだろう。あの時の様では無く、今度は「本当の強者」として見て…貴様を全力で叩き潰してやる…!!(そう言うと、彼の鎧の拘束が徐々に緩み始めて) 」


BGM



モララー「……!!(ユークの鎧が、きしむ音を立てながら緩み始めていくの見て驚愕し、同時に不敵に笑む)…はっ、嬉しいな…――――俺を認めてくれたってのか! ギリリ…(その様子を伺い、徐々に柄への握力が増していく) 」

ユーク「……拘束解放(キャストオフ)!!(そう叫ぶと共に彼の鎧が辺りに散らばる様に弾け飛び、落ちた先に僅かなクレーターを幾つも作っていった…) 」


VS 【四皇帝】 ユーク


ズギャァンッ!! ズギャンッ、ズギャァンッ!!!!(弾け飛んだ鎧の破片が、大地を抉るように吹き飛んだ)


モララー「ヒュン――――(鎧の破片の一部がモララーの頬を掠る)…それが、テメェの本当の姿って奴か…!(初めて目にするユークのその姿に、興奮と焦りの混じった表情へと変わる) 」

ユーク「…さぁ、見せてみるがいい…。……以前私を驚かせた「あの力」を…!!(愛用の黒い剣を構えつつもモララーに) 」

モララー「(5年間のブランク…いや、そんなことは絶対あり得ない。こいつも俺と同じだ… 確実にあの時より強くなっているはずだ…!高ぶる感情を抑えろ、冷静になれ。俺が今日まで戦ってきた意味を、忘れるなよ―――モララー…ッ!!)――――うおらああああああ!!! ズァンッ!! (爆発的な脚力で一気にユークとの間合いを詰め、アロンダイトによる突きを繰り出そうとする) 」

ユーク「……!(それを黒い剣で受け止めつつも)…確かに、以前よりも強くなっている…。…ふんっ!!(黒い剣での一撃をモララーに叩き込む) 」

モララー「(カウンターか…!?)ちぃ…ッ!! ギャリリリッ…ガキィィンッ!!(ユークの一撃を間一髪、剣の身で受け流すように防御し、後退する)ズザザザァー… …相変わらず、重てぇ太刀だ。幾人もの剣使いとも戦ってきたが、やはりテメェを超えるような奴はいなかったぜ。はぁ!!(スライディングでユークの脇を横切り、背後へ回り込む) 」

ユーク「…そう来たか…。ならば…(背後に回られたにも関わらずに振り向かずにそのまま剣を構え…)―――紫電・乱れ星…!!!(踊る様に剣を振るい、それがまるで星を描く様な閃光の斬撃となり、自らの周囲を斬り裂いていく) 」

モララー「(背後から―――)ぬおわっ!!?(予想外の攻撃に驚愕し、剣を盾にしてしっかりと防御するが吹き飛ばされる)ちぃ…! 隙がねえな、なら…一刀流“シノ”ォ!! (その場で剣を何度も降り上げることにより、ユークに斬撃波を見舞う) 」

ユーク「むっ…!!(こちらも剣で防御するが、その衝撃で後ろに下がっていって)…龍をも屠る一撃…受けるがいい…!!(剣に力を込め、見る者を圧倒する巨龍をも地に伏せるがの如く一撃をモララーに叩き込む。これぞ「屠龍撃」。) 」

モララー「―――――!!!(前方から迫るユークの強大な一撃を目前とする)…こいつはぁ…(避けるか…――――いや、避けちゃだめだ。ここで避けたら、あん時と同じ… 俺は――――)俺はああああああぁぁぁぁッッ!!!!! ズギャアアアアアアァァァァンッ!!!!!!(なんとアロンダイトを平行に構え、その凄まじき斬撃を受け止める行動に出たのだった)うおおおおおおおぉぉぉぉおおおおーーーッ!!!!!!(圧倒されながらも、吹き飛ばされないようにしっかりとその斬撃を受け止め、そして―――)ぢぇりあ゛あ゛あ゛あぁぁ…ッ!!!!   ガキィィィ―――――ン…ッ…!!!!(ユークの放った“屠龍撃”を弾いた) 」

ユーク「…ッ!?(弾かれて少しばかり驚き、モララーと距離を取って)…まさか、私の一撃を避けるどころか逆に弾き返してしまうとはな…。……そうこなくては、面白くない。(不敵に笑いつつも剣に闇を宿し、次の攻撃を構えて) 」

モララー「ぜぇ…ぜぇ……!(ゆっくりとアロンダイトを構え直す)…「龍をも屠る」って言ったな… そんなんじゃ俺を殺れねえよ。何故なら俺は―――――――『虎』だぁッ!!! ズンッ!!! (天へと跳躍しアロンダイトを振りかぶる)うおらああぁッ!!!(ユークの頭上目がけ、そのまま勢いよく振り下ろす) 」

ユーク「…ほほう、「龍」よりも強靭な「虎」…か。(振り下ろされたアロンダイトに怯まずもそのまま構え…)…煉獄魔斬!!!(自らの暗黒の力を刃に宿した一閃をアロンダイトを払い飛ばすかの様に振るう) 」

モララー「な――――ごはぁ…ッ…!(一閃を受けて宙を舞い、地に落ちる)ちぃ…ッ…! 」

ユーク「……貴様の力、その程度の物では無かろう…?…見せてみろ…。「全てを振り切る」あの力を…!(モララーに) 」

モララー「……! ザッ (背後へ跳躍し、再びユークと対峙する)……(そっと目を瞑り、マフラーを脱ぎ捨て、アロンダイトをその傍らに突き刺した)……前回の戦い(二回戦)で、俺がテメェのあの鎧に罅を入れたことは覚えているな。 」

ユーク「…言われるまでも無い。…だから、貴様との全力の戦いでは…鎧は不要と判断し、脱ぎ捨てたのだ。 」

モララー「はんっ、そうか…。(不敵に笑んで)…あの“力”は俺が生み出したもの…確かにそうだ、が、本当はちょっと違うんだよな。―――――あの“力”はお前から得たもんだ。( ド ゥ ン ッ ! ! )(衝撃の告白を告げる) ユーク…お前の剣は、速く、鋭く…そして、重い。だからこそ強え、だからこそ俺は負けた。だからこそ俺も――――――テメェに近づくために、この“力”を得たんだ。 ス…(右の片腕を、そっと肩まで上げる) 」

ユーク「……(モララーの気が上がっていくのを察知して)…そうだ。……「その力を解放した全力の貴様」を倒してこそ…意味がある。(モララーに) 」

モララー(TURBO)「――――ドゥンッ!!! プシュァァアア…!!(上げた拳に力が入ると、全身から蒸気が溢れ出す)これが、テメェとの戦いから得た、俺の新たな力――――“ TURBO ”だ…ッ…!!! シュンッ!!!(一瞬にしてその場から消え、そして)――――“TURBOブレッド”ォッ!!! ドゴオォッ!!!(瞬間的にユークの懐に潜り込み、彼の腹部に高速パンチの一撃を叩き込んだ) 」

ユーク「――ッ!!!……。(それを喰らいつつも不敵に微笑む。強者との戦いを楽しむその笑いだ…。)…やはり、この一撃は効くな……。…あの時の様に……(当時の一撃を思い出して)…だが、常に進化し続けているのは…貴様だけではない…!!(こちらもモララーのスピードに対抗し、速くも重い連撃をモララーに叩き込んでいく) 」

モララー(TURBO)「…!!ずあぁ…ッ!!(ユークの連撃を受けて怯む一瞬の最中(さなか)――――モララー自身も笑っていた、好敵手との激しい戦いを謳歌するように) シュンッ、シュンッ、シュンッ!!!!(後退と接近を繰り返す瞬間移動でユークを撹乱する) 」

ユーク「…っ!……!!(それに応戦する様にこちらも剣を振るいつつも、しばらく経ってから自ら黒い剣を放り投げ、投げられた剣が後ろに突き刺さる)……光栄に思うがいい。…私に「この剣」を抜かせるのは…貴様が2人目だ…。(すると、黒い鎖で雁字搦めにされつつも鞘に収まっている恐ろしい気を放つ剣をモララーに見せて) 」

モララー(TURBO)「―――――ッ!!!?(ユークのその禍々しい邪気を放つ醜悪な剣を目の当たりにし、動きを止めて酷く驚愕する)は…はは…!それが以前テメェの言っていた最強の剣…!! 俺に振るってくれるのか…ハハッ!ありがてえ…ッ…!!(かなり身ぶるいしているが、恐れよりも興奮が勝っているようで、冷や汗が頬を伝わる中で不敵な笑みを見せる) 」


BGM



ユーク「一番最初にこれを抜いた相手は、Zの称号を持つ男……「ザキラ」。…四皇帝を結成する前、奴に初めて挑んだその時の勝負は、引き分けと言う形で終わったがな……。…そして2人目がモララー、貴様と言うわけだ…。 」

モララー(TURBO)「…『ザキラ』…?(Zの称号…確か、あの時あいつ(ユーク)の隣にいた…!)(5年前、アオたちと共に四皇帝の長であるZの称号を持つ男とユークと対峙した場面が思い出される)…そうかよ… ははは…っ!ははっ!!……やっと辿り着いた…テメェに…!!ここからが、本当の戦い――――――――最終決着(正念場)だおらあァァァッ!!!! ドシュンッ!!!(勢いよく地面を蹴り、風を切り、その剣を構えるユークに立ち向かう) 」

ユーク「…覚悟は出来ているのだろうな…。…私にこの剣を抜かせる事…それは――――――――「星の崩壊」を意味する事となる…。…!!バギィン!!!ガシャァァァァァァン!!!(その剣を見つめつつも念じると、黒い鎖が激しい音を立てて砕け散り、ついに禁断の剣は抜かれてしまった…。)……目覚めの時だ…。『輝皇神剣アステリスク』よ!!(抜かれた禁断の剣は黒い星をイメージした様な形状であり、抜かれたと同時に恐ろしい気配は更に強まっていく…!!) 」

モララー(TURBO)「ヅッ―――――!!!?(ユークの持つアステリスクから放たれる、覇気にも似た邪気をその身に受けることで自慢のスピードに影響が生じる)(なんっつー覇気だ…いいや、もっと禍々しい何か… なんだろうと、『あの剣』はヤベェ…!それにアイツ自身も、あの剣を平然と構えるアイツもヤベェ…!!)……はっ、はははは…ッ!!! チクショウ!!!“TURBO―――――(攻撃を繰り出そうとするが…) 」

ユーク「…!!(まずは何も無い所に軽く剣を振るう。…それだけで…)ガッ!!ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!(周囲に押し潰されそうな程強烈な超重力が発生する) 」

モララー(TURBO)「…ブレッ――――ズア…ッ!!??  ゴ ゥ ッ ! ! (ユークに攻撃を繰り出そうとした瞬間に超重力に呑まれ、地に跪く)ぐッ…!!?(なんだ…これ…ッ…!!!)(超重力の奔流に、完全に呑まれまいと抗う) 」

ユーク「…はぁっ!!(その超重力の中を平然と動き、アステリスクによる一撃をモララーの腹へと刻む) 」

モララー(TURBO)「くそ…抜け出せ――――ッ!! ドオオオォォーーーンッ!!!!(一撃を受けることで人形のように軽々と吹き飛び、付近の岩石に激突する)ぜぇ……ぜぇ…ッ…!!(土煙を払い、口元から滴る赤い液体を拭い、再びユークとアステリスクを見る) 」


シュウゥゥゥゥゥン…(軽く振っただけのため、発生した超重力が解け、辺りの重力が普通に戻る)


ユーク「……軽く振るうだけで空間歪曲を引き起こし、周囲の重力を捻じ曲げる。…故に、この超重力の中、まともに動けぬようでは…この剣を振るう事すら出来ぬという事だ。(モララーに) 」

モララー(TURBO)「ぜぇ…はぁ………!(重力が…! いつも通りに動ける…!?)はぁ…はぁ… はっ、まるで化け物染みてんな…!(重力…かつてない相手だ…。だが厄介なのは剣もそうだが、一番に奴自身だ…!いくら高速で近づいても、あいつの動体視力もただもんじゃねえ…すぐに見破られ、またあの重力の餌食だ!何か…何か策が……――――)(歯に親指を挟み、ユークの様子を窺っている) 」

ユーク「…言ったはずだ。「私にこの剣を抜かせる事は星の崩壊を意味する事になる」…と。…だが、貴様もこの程度で屈する者では無かろう…。…輝皇神剣――「壱」の太刀!!(アステリスクを思いっきり地面に叩きつけ、さっきの様に超重力が発生すると同時に……) 」


バギャアアァァァァァァァァァァン!!!!!!バギィィィィィィィィン!!!!(モララーのいる地面が真っ二つに割れ、地割れを引き起こす)


モララー(TURBO)「……!(「星の崩壊を誘う」剣… 待てよ…)(その時モララーの脳裏に、かつて激しい戦闘を交えたエクロシアやシルヴィ、ロバートなどの強豪たちを思い出す)……(こういうのは今更の事じゃ、ねえ…!そうだ、何度もこんな化け物じみた奴等と俺は…ぶつかってきた。ここで押されるわけにゃ―――――)おわッ…!!?うわああああぁ~~~!!!(地割れの中へ呑まれる) 」

ユーク「……。(地割れに呑まれるモララーを無言で見つつも、「倒した」などとは思っていなかった。それどころか、「早く這い上がって来い」とでも言いたげな目で地割れを見つめて…) 」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!(そして、発生した超重力はさっきよりも激しく振るったためか、さっきよりも激しく、長く発生している…)


モララー「(地割れの中へ落ちゆく最中、何を思ったのか突然TURBOを解除する)…こうなりゃあやるしかねえ…!“アンビション”…硬化ッ!!! ドッギンッ!!(両の拳が黒く変色することで硬質化し、壁を殴りつける。そして)―――――――ニヤ…(策でも浮かんだのか、モララーの表情に笑みが戻る) 」



―――――呑まれるなら…いっそ呑まれてしまえ…ッ!!!―――――(突然、地上にいるユークにモララーの声が聞こえる)


ユーク「……!!(それを聞いて)…それでこそ私の認めた戦士よ……。 」

モララー「ボ ゴ ォ ン ッ ! ! ―――――ずえりゃああぁぁぁぁぁーーッ!!!!(ユークの足元を割って勢いよく現れ、そのままユークの顎に強烈なアッパーを見舞った) 」

ユーク「…!!く…おぉぉっ!!(喰らって後ろに下がる)…やるではないか…。…だが、これすらもアステリスクの力の一部に過ぎん。…輝皇神剣――「弐」の太刀!!!(今度は剣を地面に突き刺して空間歪曲を引き起こし…)…!!!(モララーの周囲を囲む空間から闇の刃が一斉に放たれる) 」

モララー「―――――!!(重力だけじゃねえのか…!!)ぐっ…く…ッ…!! ガキィンカンッ!!(硬質化した両腕で闇の刃を防いでいこうとするが、幾つかは体を裂いて、出血する) 」

ユーク「…!!(そのまま素早くモララーとの間合いを詰め…)…輝皇神剣――「参」の太刀!!(特殊な攻撃方法の「壱」や「弐」と比べ、「参」の太刀は純粋に威力だけを追求した一撃…)……ふんっ!!!(凄まじい闇を纏うアステリスクの一撃をモララーに叩き込む) 」

モララー「(来たな…ッ!!)(迫るユークの一撃を見逃さず、すかさずその攻撃にあわし、こちらも拳による一撃を繰り出す)――――“TURBOドグマ”ァッ!!!! 」


ドゴオオオオオオオオォォォッ!!!!!!!!(モララーとユーク、互いの一撃がぶつかり合うことで大気に電撃が迸り、凄まじい衝撃波が大地を抉っていった)


ガギィィィィィンッ!!!!ゴゴゴゴゴ…ドギャアァァァァァァァァァァ!!!!!(轟音と共に大地震が発生し、まるで世界が滅びるのではないかと言う程に辺りの地面も崩れていく…)


モララー「ぐぎぎぎぎ…ッ…!!!!(押されまいとその剣に必死に喰らいつくように、硬質化した拳による一撃の威力を増していく) 」

ユーク「…これでもなお折れぬとは……流石だ。……ならば私も、それに応えさせて貰うとしよう!!(アステリスクに宿る闇を更に強めていき、そのままモララーを貫くかの様な勢いで思いっきり突きを繰り出す) 」

モララー「――――!!(早いッ…!)(“アンビション”の予知により、間一髪その鋭い突きを回避するが横腹が僅かに斬り裂かれ、激しく出血した)ぜぇ…はぁ… ぜぇ…はぁ……ッ…!―――――やっぱりテメェは、強え…ッ… いつだって俺の先にいるような… まるで雲泥の差だ…。……ごふ…ッ…(僅かに吐血する)…けど俺は…はぁ……はぁ… ぜってー負けねえ……!そう決めたんだよ…ぉ…ッ…!! 」

ユーク「…この世界に訪れて以降、貴様程の強者と剣を交えたのは初めてだ…。……その実力に敬意を表し、最強の奥義、四…否、"「死」の太刀"により終わらせてやろう!! 」


ゴゴッ…!!ゴゴゴゴゴゴ…!!!…シュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!(アステリスクに集中する闇が今までの比にならない程となり、刃に見る者を圧倒する程の力が集っていく……)


モララー「(ユークのその発言を聞いた時、モララーの中で"最期"を覚悟した)―――TURBOを発動させたときの俺は、剣を捨てて拳で戦う…だがこれは、戦闘スタイルのチェンジでもなければ、ただの上昇能力でもドーピングでもねえ…!“TURBO”の真髄は―――――" 俺 自 身 が 『剣』 に な る こ と "!速く、鋭く、そして重い…『剣』の如く…!!…んでもって今…―――――“TURBO”と“アンビション”を合わせた新たな『秘策』… そいつはテメェをぶっ飛ばす為に考えたッ!!!! (ユークを睨みつけながら指す)“TURBO”!!そして…“アンビション”、硬化!! (全身から蒸気が溢れ、その状態で全身が黒く変色し、硬質化する―――――しかし、それだけでは終わらなかった…!) 」


ギュオオオオォォォォォッ!!!ガガッ!!ドドドドドドッ!!!ゴオォォォォォッ!!!!(それに加え、さっきよりも激しい地震と共に地形が崩れ、空間は捻じ曲がり―――そして、かつてない程の超重力が周囲に発生する…)


モララー(BULLET)「ヒュゴオオォ…!!(全身を“アンビション”で纏うことで黒く変色し頑丈となるが、それらが防具のように肥大化しあたかもフルフェイスの鎧を着こんだような姿へと変形する)フワ…ッ…!!(歪曲した空間と凄まじい超重力の渦中で、どういうわけか――――宙へ浮遊することができた)これが、俺の…"全てを振り切る"新たな力―――――“BULLET”だ…!!!(崩壊を誘うアステリスクの暴走の中で、唯一光り輝く存在として現れ、静かに地上のユークを見つめる) 」

ユーク「……(それを見つつも)ほう…ようやくこの中でもまともに動ける様となったか……。…いいだろう!!この一撃で終わらせる…!!!(アステリスクの姿はユーク自身の大きさを遥かに上回り、星一つ軽く真っ二つにしてしまう程の巨大で強大な魔剣と化していた…。) 」

モララー(BULLET)「(ユークをも超越するほどのアステリスクを見やる)ああ、終わりだ―――――ただし、テメェの―――な…ッ!!! シュボッ…ボオオォォオッ!!(赤熱した拳から炎が展開される)(…『アオ』、『レインド』、『キルビス』…そして、『トゥーン』――――――借りるぞ、お前らの"力"…ッ…!!) 」

ユーク「―――この星と共に滅びよ…!!―――輝皇神剣――――「死」の太刀ッッ!!!!(惑星一つを崩壊させるその一撃が今、モララーへと振り下ろされる…!!!) 」

モララー(BULLET)「(隕石のように降りかかってくるそのアステリスクにしっかりと狙いを定め、その燃え盛る拳による高速パンチをアステリスクに炸裂させる)―――――“赤黒覚醒(クリムゾンドライブ)”ッッ!!!!!(強烈な爆発を伴う拳の一撃が、今、アステリスクに直撃する) 」

ユーク「…ッ!!…おおおおおおおおおぉぉぉぉぉっ!!!!(それにも怯まずにモララーの拳を押し返していく) 」

モララー(BULLET)「ぐ…ぅッ…!!あが…ッ…!!!(初めて披露した形態の為にかなり不慣れな様子で、ユークに押されつつあるが……)―――――――――― 」



…一つだけ恐れてた事がある。それは、"独り"になった時だ。


過ぎていく日々を「ただただ過ぎていくだけだ」と思っていたのは、俺が孤独だったから…


あの日、お前たちに会ったあの日から…そんな事を思わなくなってしまったのは、お前たちが俺の孤独を受入れてくれたからなのかなぁ…。


独りだって思ってた今までは、きっと独りじゃなかったんだと思う。


サンキューな…………俺を、受け入れてくれて―――――――――――


モララー(BULLET)「――――――――あああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁああああぁぁぁぁああああああああーーーーーーーーッッッッッ!!!!!!!!!!!!(天へと雄叫び、そして、本領を発揮してユークの力を上回る程の強大な『力』で圧倒する) 」

ユーク「!!!!な、何…ッ!!!(それによって徐々に押されていき、…彼の手からアステリスクが離れた…。) 」

モララー(BULLET)「ユウウウウゥゥゥゥクウウウウゥゥーーーーッッ!!!!!(そしてその灼熱の拳はついにユークに届く…!)ずおるあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁッッッッ!!!!!!! ボゴォンッ!! ドゴォンッ!!!ボッカアアァァァーーンッ!!!!(高速で繰り出される灼熱のパンチが、何重にもなってユークに炸裂し爆発した)―――“赤黒革命(クリムゾンフルドライブ)”!!!!!ズダダダダダダダダダダッッッ!!!!!!(ボボボボボボボボボボボギャアアアァァァァァーーーンッ!!!!!!) 」

ユーク「…こ、この私が…!!…ッ!!…ぐおああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!(その一撃による爆発の後、地面に倒れ伏したのだった…) 」


シュオオォォォォォォォォォ… ――――――ザンッ!!!(持ち主の手を離れたアステリスクは溜め込んでいた強大な力が拡散し、辺りの災害が全て収まる…。そして、星の崩壊を招く禁断の剣は…元の大きさに戻ってから地面へと突き刺さった…。)





モララー「(壮絶な激突の後の沈黙の中…足を引きずりながら、陥没した大地の中央に倒れているユークのもとまで移動する)………テメェらの言う『絶望』とか、そんなもん、知らねえけどよ… ケホッ… …絶望があるなら『希望』っつーもんもあんだ。…テメェは、その『希望』に、負けたんだよ…。 」

ユーク「…っ…!…何故……だ…モララー…!…何が、貴様をそこまで……(そう言いかけた時にモララーの発言を聞いて)…希望……か。…フン… …負けを…認めよう…。――――貴様は、本当に…… ……強い……。(モララーにそう言った後、満足したかの様にその目を閉じていった…。) 」

モララー「……(ユークの最期をしっかりと見届け)……あんたにゃ感謝してる。今俺がこうして生きているのは…あんたのおかげでもあんだ。(踵を返し、マフラーとアロンダイトを拾い上げる)―――――あんたとの"絆"も、俺には『希望』だよ。(そう静かに言い残し、足を引きずりながら、土煙に包まれ去っていった) 」





眼帯の少女「……。(「X」の紋章が刻まれた眼帯をつけた少女が、長い茶髪を靡かせつつもその光景を見届けていた)……ユーク。汝の最期、確かに見届けたなり…。……そして、これで四皇帝も本当の壊滅……。 」


パラパラ……(彼女は何かが記された本を捲りつつも、5年間での"とある出来事"を思い返している模様…)


眼帯の少女「(思い返しつつも本にその時の記憶が乗っているかの様に語り始めて)…Zの称号を持つ男、ザキラは……「彼」の手によって無事倒された。……ただ、その代償は余りにも大きい。……故に、「彼」は未だに、目覚めない…。(語り終えると、本をパタンと閉じて座り込む) 」



登場人物


英雄の一人で、かつてユークと対峙し敗北した過去を持つ。
5年間の時を得て再びユークと対峙し、彼と最終決着をつけるべく、互いに剣を交える。
成長の証である“TURBO”や“アンビション”を持ってユークを圧倒するが、彼が禁断の剣を手にしたことから逆転され、窮地に追い込まれる。
絶体絶命の最中、歴戦の仲間たちの顔を思い出したモララーは、あるとっておきの『秘策』を開放し、最後の戦いに挑んだ。

四皇帝』の一人、通称Yの称号を持つ男。
5年前の戦いでモララーに一度敗北の二文字を与えたことがあるが、二度目に対峙した際には少し成長を遂げた彼に若干押されたことで、
引き分けという形で彼の前から姿を消した。
長い年月を越えて、ふと、かつてモララーと戦いを繰り広げた荒れ果てた荒野?へと赴き、その場にたまたま居合わせたモララーと5年ぶりの再会を果たす。
その後最後の決着をつけるためにモララーに剣を振るうが、急激な成長を遂げたモララーに圧倒される。
しかし長年封印していた禁断の剣『輝皇神剣アステリスク』を解禁したことで状況が一変し、再び彼に絶望を叩き込むが…。

モララーとユークの激戦の後、荒れ果てた荒野に赴き、ある衝撃的な事実を呟くように明かした。


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最終更新:2020年09月10日 08:22