【竹林】
帝都や東部諸侯連合の東に、東方の西に位置する都市国家。 険しい山や鬱蒼とした森が多く、周辺には魔物が多く生息している。 移民が多く、道行く人々の中には他種族や魑魅魍魎の類も見られる。 兵力は槍兵、騎馬弓兵、弩兵が少数で、武勇を重んじる文化にあるため魔術師の導入はされていない。 日々の小さな防衛は専ら民間任せになっているが、3ヶ月以上の定住者には有事の際に徴兵が行わる。 【竹林】の名の通り近くには手入れの行き届いた竹林があり盛んに用いられているほか、 竹林を進むと三日月型の泉があり、月夜の晩は交流のための酒盛りが都市により行われている。
竜の里
【竹林】の近くにある小さな人里。ここはかつて竜族が猛威を振るっていた地域であったが、 類稀なる怪力と打ち倒した竜の力を奪い我が物とする『竜殺し』の力を持つ人間が生まれた場所でもある。 最終的に彼は竜族により滅ぼされたものの、以来人間に興味を覚えた竜や戦いを嫌う竜、 他の竜族との間に馴染めないはぐれ竜達が竜殺しの血を継ぐ一族と契約を交わし共存する場所である。 まとまった数の竜使いと竜を擁しているため竹林からは周囲一帯の警護を任じられている。
竜殺しと契約
竜殺しとは竜を殺す力ではなく、殺した竜の力を奪う力である。驚異的な筋力と耐久力、 殺した竜の持つ力を受け継ぎ最終的には竜族の頂点に君臨するが、奪った力の数に応じて 思考や自我が侵食されていき、最後には竜そのものへと姿を変えるのだという。 力を奪う時は『言い知れぬ多幸感』を感じるらしい。竜殺しの一族のみがその力を持つが、 力を行使すれば必然的に竜族に狙われる事もあり現在では禁呪として使用せずにいる。 契約はそれより幾らか穏やかで、人と竜双方の合意のもと儀式により互いの霊魂を結びつけ、 力をより高めあう事を言う。また契約者同士の言葉を介さない会話を可能とする。 殺傷の必要はないが人と竜の才能と相性、互いの信頼関係により力が上下する。 また、竜殺しの一族が儀式を施す事で竜使いでない者と竜との間に契約を結ばせる事も出来るが、 その場合はお互いの相性などがより重要になる。 契約を結んだ人と竜は互いに互いの種族の架け橋となる事を誓い、その為に生きるのだという。 どちらかが死ぬ事で契約は解除されるが、また他の人や竜と契約を結ぶかは個々に拠る。