【誰がためにカカオを採る】


夢の世界のロスサントスにはホワイトデーがない。
それを皆さんはご存じだろうか。

しかし、この街にはホワイトデーイベントが存在する。
今回はその理由と特別性について追及していきたいと思う。

我々にとってホワイトデーにお返しをするという風習は周知のものだが、我らが祖国以外では笑い話にもなると聞いた。

というのも、祖国以外ではバレンタインデーに男性から女性へプレゼントをしたりデートのエスコートをする……つまり、遅れてお返しという文化が存在しないのだ。

では、なぜ日本という島国においてはホワイトデーが存在するのか。
今回、取材をした上で敢えて筆者の考えを述べたい。

古来では女性から男性へ愛を伝えるなんて、という風潮があったらしい。
が、それを変えようという動きから生まれたものが日本独自のバレンタインである。

そこまでして女性は愛を伝えてくれたという事を、チョコをもらった幸福な男性諸君はよく理解すべきだ。

そのお返しをしようというのだから、一月遅れてでも誠意を見せるのは、いわゆる『男の見せ所』ではなかろうかと筆者は考える。

そんな機会を設けてくれたこの街には感謝しかない。
そして、筆者はチョコをもらっていないので返す宛てもない。

しかし、この街のホワイトデーは存在しないわけでもお返しの場でもない。
ならば、日ごろお世話になっている誰かを思ってチョコを作ろうかと思った次第であった。
最終更新:2024年06月19日 13:31