憲明山田(サンダー)拉致監禁事件!



本日未明、Birdyに謎の投稿がされた。その内容はこうだ。

被験者:憲明山田(サンダー)
これより人体実験を行う
被検体
識別番号:308
個体名:憲明山田(サンダー)
これより実験に移る

サンダーさんに危機が迫っていることは間違いない。
このアカウントの主が何を企んでいるのかを確かめるべく、私は調査を開始した。
準備をしている間に、Birdyが更新された。

被検体 
識別番号:308
個体名:憲明山田(サンダー)
実験失敗
被検体死亡
証拠隠滅のためクローンの作成に移る

被検体 
識別番号:308
個体名:憲明山田(サンダー)
死体よりクローン作成のためこれより解剖を行う。

なんてことだ・・・サンダーさんを助けることはできなかった。
しかし、新たな被害者を生み出さないためにも、犯人と対峙する必要がある。
悲しんでいる場合ではない。
私は投稿された写真から居場所と特定し、急いでその場所へ向かった。
その道中、また、Birdyが更新された。

被検体 
識別番号:308
個体名:憲明山田(サンダー)
クローンの作成に成功。
実験の記憶を削除し、これまでの記憶を埋め込んだ。
これからはこいつがサンダーとして誰にも入れ替わったことに気づかれず生活していくだろう。

犯人は、命を軽んじるマッドサイエンティストだ。
対峙した際、いきなり撃ち合いに発展することを考え、
ピストルを持ち、いざヒューマンラボへ突入。

怪しい雰囲気の廊下を通っていると、カツンカツンと歩いてくる音が近づいてくる。
「記者さん、出ておいで」
なぜバレたのだ?!足音は消していたはず。
しかも、なぜ私の職業までこいつは知っているのか?
まさか、私のよく知る人物なのか?
つづけて奴はこう言った。

「私の名前は"K"こと、"ドクターハングレー"
私の造ったクローンはこの街に溢れ返っている。
記憶は消されているため本人もそれには気づかないだろう。
キミは本当に普通の人間なのかい?」

「哲学的ゾンビみたいなこと言いやがって。
馬鹿にもわかるように言え!」

私がそう言い終わる前に、犯人は煙幕に身を隠し、その場を去った。
そして、早朝。
サンダーさんの姿があった。
昨日のことを聞いたが、何を覚えていない様子だった。

もしかしたら、ただのいたずらだったのかもしれないし、
本当のサンダーさんは死んでおり、ドクターハングレーの言う通り、
クローンがサンダーさんに成り代わっているのかもしれない。
残念ながら真実は暗闇の中。
もしかしたら、私もあなたもクローンなのかもしれない。
あなた以外がクローンになっているかもしれない。
...深く考えるのはやめておこう。
最終更新:2024年09月10日 19:57