蒼天の戦場~ファーストコンタクト~ ◆5ddd1Yaifw
「いやはや、これはまた大変なことに巻き込まれちゃったもんだねえ」
黒髪の長髪の青年――黒髪真黒はしみじみと海を眺めていた。
真黒の遥か頭上の空に浮かぶように佇んでいる黄金の太陽。
目の前に広がるのはどこまでも続く水の空間、端的になるが海だ。
「うーん、綺麗なものだねえ。久しぶりに見る海もいいものだ」
太陽の光が水面を照らし、幻想的ともいえる雰囲気を醸し出している。
それに加え、絶世の美青年と言われてもおかしくない真黒がいるのだ。
この場をとある人が見たらこう言うだろう。
美しい、と。
「さて、殺し合い、どう行動すべきかな。
いや、もちろん愛する妹のめだかちゃんのためというのは確定事項なんだけどね」
真黒の行動意義は最初から決まっている。
一に妹、二に妹、三も四も五も妹。
妹絶対主義だ。
「まあ、ともかく今は乗らないってのが賢い選択肢かな。どうやら善吉くんもいるようだし。
どうしているかなあ善吉くん、生きてるといいんだけど。
生きてるのだとしたら彼なら僕のめだかちゃんを護る騎士、つまるところのナイト様ってのになろうと動いてるだろうね」
妹であるめだかの次に思うのは幼い頃からの知り合いであり弟分のような人吉善吉のこと。
真黒はただの普通の人間なのに血のにじむような努力をしてめだかの近くにいようとする一途な少年の事を考えて苦笑する。
「それに王土くんまで……。彼についてはいつも通り、唯我独尊を貫くだろうね。
箱庭学園に戻るためにゲームに乗るか、それとも踊らされるのが嫌でゲームに抗うか……。
まあ会ってみないとわからないや」
三番目に思うのは元十三組の十三人でコンビを組んでいた都城王土のこと。
真黒は考えても考えても彼がどう行動するか判斷に迷う。
それも仕方がない。あの異常に傲慢な性格である王土の行動パターンなど読めるわけがない。
「さてと、」
真黒はため息を吐きつつ後ろを振り返る。
「もうこれだけ喋ったんだからさ……出てきてくれないかい、誰かさん?」
視線の先にあるのは一つの大きなコンテナ。人が十分に隠れられそうな大きさだ。
そして。
「ばれてましたか、結構上手く隠れてたと思ったのですか」
「うーん、なんとなく誰かに見られてるって感じがしたからね。
盗み聞きは良くないぞ、少年」
コンテナの陰から出てきたのは民族風の衣装を身に纏った金髪の少年。
九歳くらいだろうか、幼さが顔と体格に現れている。
「すいません、のこのこと出て行って殺されるというのは御免なんで。
改めて、僕はユーノ・スクライア。お願いがあります、力を貸してください!」
◆ ◆ ◆
「ふうん、プレシア・テスタロッサねえ」
「はい、あの人は確かに死んだはず。それなのに生きている」
「そいつは面白いことになっているね。死人の復活か……
現代の知識では不可能だ。それとも君の知識の中にはあるのかな?
その魔法とやらには」
「そんな大逸れたことはできません。魔法とて万能じゃない、欠点はあるものですよ」
「そういうものなんだねえ」
真黒とユーノは歩きながら情報を交換していた。
お互いの知り合い、プレシア・テスタロッサと魔法について、いろいろだ。
「さて、どこに向かおうか?」
「ひとまずは近くの施設――ここは港だから学校が一番近いと……」
「うん、学校だね。よし向かおうか」
二人は海に背を向けて港から立ち去った。
◆ ◆ ◆
見たところただの幼い少年かな、と思ったんだけど。……違うね。
この子、この状況でも冷静だし幾らか修羅場を潜り抜けている感じがする。
まあそれなりの“盾”になるだろう。
ふふっ、ユーノ君は良い子だなあ。最もそれが今回は仇となったね。
僕は言ったよ。“今”は殺し合いに乗らないってね。
つまりはさ。状況次第では乗るってことなんだよ。
妹のためならどんなことでも僕はするからさ。
もしもの時は……君を切り捨てるかもね。
それまでは頼むよ、ユーノ君♪
【G-2 港】
【黒神真黒@めだかボックス】
状態:健康
道具:支給品一式、不明支給品1~3
【ユーノ・スクライア@魔法少女リリカルなのは】
状態:健康
道具:支給品一式、不明支給品1~3
最終更新:2011年04月20日 12:11