テノリライオン

06-08-21

最終更新:

corelli

- view
管理者のみ編集可
#blognavi
真剣だ。


えー、読んでも観てもいない上に割と今更ですが、小松左京原作「日本沈没」が映画化されていますね。
地殻変動が原因で日本列島が急速に沈没していくという未曾有の大災害。 その状況に立ち向かう科学者、翻弄される民間人。 ひとつの国家が有無を言わせぬ自然の力により海中に呑み込まれていくという絶望的な運命の中で、人は一体どう生き、何を守るのか。 優れた構成力と精巧な筆致で織りなされる、壮絶にして力強い人間ドラマ……とここまで全く何も見ないで書きました、小松先生ごめんなさい。

さて、草薙くん主演のこの映画で、始めてこの生々しいカタストロフ極まる作品に触れた若者も多くいたのでしょう。
何しろ事は自然災害、場所は我らが日本です。 加えて物語を支える最新の学術考証に基づいたリアルさが、逃れようのないインパクトを彼らに与えたもののようです。
さあ、そんな彼らの切なる疑問の声が日本の最高学府、東京大学に届いてしまいました。


「日本が沈むことはないのですか?」
「日本が沈んだら、周辺諸国も沈まないのでしょうか?」
「溶岩の流れる速度は時速何キロですか?」

など、明日に怯えて不安げに曇る顔が見えるような切実な質問から、

「沖縄が出ないのは地震の心配がないからですか?」
「もしも日本が沈没したら、地球の反対側で土地が隆起したりしませんか?」
「N2爆弾はエヴァから得たネタなのでしょうか?」

など、もはやナイス着眼点としか言いようがない質問まで、興味深いQ&Aが目白押しです。
何よりもそれらの質問に対して分け隔てなく、極めて誠実かつ学術的に与えられる回答に、深く頭が下がったり軽く笑みがこぼれたりします。
東大、グッジョブ。

「事実は小説より奇なり」という言葉について、目を閉じて思いを馳せずにはいられないわたくしでありました。


カテゴリ: [雑記] - &trackback() - 2006年08月21日 23:51:13
名前: コメント:
#blognavi
記事メニュー
ウィキ募集バナー