テノリライオン
06-09-22
最終更新:
corelli
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#blognavi
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京極夏彦「陰摩羅鬼の瑕」読了。
どうやら巷ではいまひとつの評価を得ているらしい今作。
その内容はさておき、私としては当シリーズ随一にして至高のダメ男、キングオブヘタレたる関口大先生のいつにない頑張りを讃えておきたいと思う。
普段にも増して手間のかかる榎木津や最後の最後までヘルプなしの京極堂を向こうに、現場で冷暖様々な汗を流しまくる、まさに孤軍奮闘と呼ぶに相応しいその姿に二重丸。
その内容はさておき、私としては当シリーズ随一にして至高のダメ男、キングオブヘタレたる関口大先生のいつにない頑張りを讃えておきたいと思う。
普段にも増して手間のかかる榎木津や最後の最後までヘルプなしの京極堂を向こうに、現場で冷暖様々な汗を流しまくる、まさに孤軍奮闘と呼ぶに相応しいその姿に二重丸。
生きるとは何ぞや。
人間の不思議でない神秘性を様々なアプローチで描き続けている京極堂だが、生き死にという万人が直面する普遍のテーマを料理するに当たっては幾分手こずったと見える。
華族の末裔、至る所に鳥の剥製が溢れるお屋敷、時間的密室など、相変わらず舞台設定は秀逸ながらも、トータルの物語の意外性という点では他の作品と比べてやや精彩を欠くように思った。
その種明かしに意外さよりも共感を、驚きよりも納得を覚えたという点に於いて、確かにこの作品は従来のものとは「違う」と言えそうだ。
人間の不思議でない神秘性を様々なアプローチで描き続けている京極堂だが、生き死にという万人が直面する普遍のテーマを料理するに当たっては幾分手こずったと見える。
華族の末裔、至る所に鳥の剥製が溢れるお屋敷、時間的密室など、相変わらず舞台設定は秀逸ながらも、トータルの物語の意外性という点では他の作品と比べてやや精彩を欠くように思った。
その種明かしに意外さよりも共感を、驚きよりも納得を覚えたという点に於いて、確かにこの作品は従来のものとは「違う」と言えそうだ。
っていうか読み終わった翌日に文庫版が出ていて悶絶。 ああ調べときゃよかった。
カテゴリ: [雑記] - &trackback() - 2006年09月22日 00:54:53
