テノリライオン

06-11-25

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corelli

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捨てられてませんけどね。


先日の上司の被害を共に受けている「泣かされ仲間(笑)」であるところの同僚のおねーちゃんが、この度おめでた退職をされることとなりまして。
私たちと横につながりのある、数名の職員さんや秘書さん達とお食事会なぞをしてまいりました。

私一人ではまず入ることのないこじゃれたお店で、しかし酒の席ではスタンダードとも言うべき強烈な歯に衣着せぬこきおろしが炸裂を始める中。
そこには例の上司の前任者であった職員さん(以下T氏)も同席しており、彼曰く、「引き継ぎの時に『一目で』彼のテキトーさ加減を看破していた」とのこと。
T氏は本当にちゃんと仕事のできる男性で、ああこの人があのままいてくれたらどれだけ快適に仕事が出来たかと以下略。

ま、勿論それ以外の話にも楽しく花が咲きまして。
そんな中、私が今の事務室に異動してきた時の話が出た折に、T氏がさらりと言いました。

「そうそう、○○さん(私)を引っ張って来たのは僕だったんですよ」

うちの大学事務では数年前に大きな、まぁ学内での異動の波があったのですが。
その時に一度面接のようなものをしまして、それは数人の異動者の中から一人を選ぶという作業だったらしいんですね。
今までずっと、あれは単なる異動先との顔合わせだったのだと思い込んでいたので、私はたいそう驚きました。

「へ!? そ、そうなんですか? いや、っていうか何故に私を!?」
「んー、面白そうだったから?」

面白そう、というのが一体どーゆー意味なのかは、そこから話題がよそに流れてしまったので結局聞けずじまいだったのですが。
何と言うかこう、じわじわと嬉しさが込み上げてきまして。

心ない人にいくらけなされたって、そんなもんは屁でもない。
ちゃんと見る目のある人に、評価――とまでは行かなくても、もしかしたら単なる消去法の結果だとしても、側に置いてもいいな、一緒に仕事をしてもいいな、と思ってもらえていたのだ。
それはどんなに有り難いことだろう。
信頼される、というのは、例え根拠を問わずとも、もうそれだけで十分なモチベーションになる。
その期待に応えなければ、という気持ちが、無条件にわいてくる。
だって彼は、その動機がどうあれ、私を選んだという事の「結果」を、その身に引き受けてくれることになるのだから。

人を信頼する人は、人に信頼される。
人を尊敬する人は、人に尊敬される。
そういうのは、わざわざ恩着せがましく表に出さなくたって、ちゃんと何らかの結果として誰かの中には残るのだ。
勿論、逆もまた然り。

しかし思い起こせば、決して物覚えもよくなければ気の利いた仕事もできていなかった私はきっと、「お買い得」と思ってもらう事はできていなかっただろうなと、謙遜でも何でもなくそう思い強い自責の念に襲われて。

捨てる神あれば拾う神あり。
同じ後悔なら、同じ悔しい思いなら、こういう風にしたいもんだと。
女の子達と食後のデザートを取り分けあいながら、そんな勝手な事をしみじみと思ってみたりした。


おまけ。
会が終わっての帰り道、同席していた子の一人がゲーマーだと発覚する。
どこへ行っても私だけ毛色の違うこのお堅い職場で、ついに現れた初めての同族女性! 女神転生の世界観をこよなく愛する女の子がいるなんざ、いやぁこの職場も捨てたもんじゃないな!w


カテゴリ: [雑記] - &trackback() - 2006年11月25日 14:59:24
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