トップページ/2006年12月25日/06-12-25 - テノリライオン

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浅田次郎　「プリズンホテル」{夏}{秋}{冬}{春}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↑いまここ

客どうし廊下で仁義を切る時は、通行の邪魔にならないように。
カタギの宿泊客には決して迷惑をかけないように。
従業員は常にお客様第一。 誠心誠意、最高のサービスに努めるように。

山あいにひっそりと建つ「奥湯元あじさいホテル」。 そこは、地元では「プリズンホテル」と恐れられる、客も（通常は）ヤクザ、経営者もヤクザの、とんでもない温泉宿だった――。

ヤクザと○○を、非日常の中で同じ箱に入れたらどうなるか、という実験場ですね、これは。
○○の中には警官や殺人犯を始め、医者、離婚直前の熟年夫婦、売れない歌手とそのマネージャーなど、まあヤクザと化学反応させたら面白そうなキャラクターが目白押しです。
ヤクザ分(笑)を主成分に、温泉宿という逃げ場のないビーカーの中で繰り広げられる人生劇は、なかなかのエンターテインメント。
「お約束」ってのが一番似合うのはヤクザなのかもなぁ、と思ってみたり。

今時こんな○○いないだろー、という場面もちらほらありますが、それも含めて楽しめれば大成功の作品です。
全く、今時こんなヤクザ……いてほしいなぁ。

カテゴリ: [読書] - &trackback() - 2006年12月25日 15:04:30

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