テノリライオン

07-01-21

最終更新:

corelli

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この世の遙か上空で。


雲と太陽の間に、永き静寂をまといて浮かぶ白の空中庭園、トゥー・リアがあります。
その東西南北を治める古の四神、西柱が虎はByakkoと、そして中央にてそれらを統べる伝説の聖獣、Kirin。
この二神の討伐に行ってまいりました。

――などと言えばたいそう聞こえはいいですが、要はドロップアイテム狙いの大所帯HNM戦でございます。
Kirin戦においては戦闘参加人数20名以上、戦闘所要時間約1時間。
ログインからログアウトまで下手すりゃモグハから一歩も出ない、まさに中の人の行動パターンをそっくり映したようなヴァナライフを送るわたくし猫シーフが、また何故そんな大それたイベントに紛れ込んでしまったのでしょうか。

「突然なんですが、Byakko戦が決まりまして」

まぁそんな明解なセリフが、うちとは別に裏LSにも所属するガルカさんからつるっと飛び出したのが発端であります。
有名な白虎佩楯(両脚 防42 DEX+15 耐雷+50 ヘイスト+5% Lv75~ 戦モ獣吟狩侍忍)を狙って、Byakkoのトリガーアイテムを数セット確保したガルカさん。ところがあいにく裏LSの集まりが少々心許ないそうで、念の為もう一押しメンツが欲しいと我々にお声がかかったのでした。

私 「え、うちらByakkoやったことないよ?」
ガルカ 「いいですよ、大丈夫です」
タルナ 「ていうかHNM戦自体が初めてじゃない? ぜんぜん判らないけど、やり方とか」
私 「うん、なにひとつ判らないね!」
タルナ 「まごうかたなき烏合の衆だよね!」
私 「烏合オブ烏合だね!」
ガルカ 「いやいや、そんな難しい作戦とかないですからw」
私 「つーか、シーフはそのテの戦闘では役立たずなのでは……?」
ガルカ 「何言ってるんですか、シーフさんはいてくれるだけでいいんです!w」

などというプロポーズまがいの楽しい押し問答(?)の末、「それじゃ明日、現地か白門集合で――あ、ジョブ調整とかあると思うので、ちょっと早めにインしてもらえれば」と言うガルカさんに、「私に調整するジョブなど無いッ!」と高らかに言い放ち(←全ジョブでシ75の次に高いのが忍者38)、一人ル・オンの庭へと飛び、我が青きバストゥークの旗の下にテントを張ってぬくぬく野宿と決め込みました。
トゥー・リアの夜空は、星に近い分だけ美しい。


そして翌日。
ぞろりぞろりと集まった百戦錬磨の猛者達にまぎれて、静かな空中庭園を進む我がLSメン。やや及び腰なのは私だけで、ガル戦士やタルナ、ヒュム赤さんなどなどはわくわくの風情です。
そうして庭から宮殿内部を抜け、辿りついたのは西に浮かぶ小島でした。
島の手前にいる壺で、前衛がTPを溜めます。それが終わり皆が揃った所で、主催であるガルカさんが軽く説明を始めます。
前衛に向けたByakko戦の注意点はひとつだけ。「絶対回避が来たら影縫いで足止め、回避終了まで前衛総員待避」以上。ものすごい簡潔さです。作戦よりも、その後のアイテム分配ルールの方が難しかった(笑)
パライガ咆吼があるので、後衛さんにはパラナ最優先の指示などがあったもよう。

そして、いざByakko。
ガルカさんが合図をした数瞬後、皆の視線の中、朝焼けの空をバックに真白い虎の姿が現れました。

「オレは西辺を護りし、白虎よ。貴様ら人間なぞ、歯牙の間に置くにも足らぬが、余興に戯れてやろう――」



聞けばかつてはジャグナーなんかに居る虎と同じ黒い色をしていたそうですが、今ではご覧の通り、白虎の名に相応しい誇り高い姿です。
前方範囲攻撃に巻き込まれないよう、あまり積極的に前に出てお顔を拝むことはできなかったのですが(って言うかシーフは大抵敵のケツしか見られないもんです)、まるで雪のような毛並みが非常に綺麗だった。

戦闘の方は危なげなく――とは言っても、ジョブ問わず盾役の人が、その猛攻に沈んでしまう事は珍しくなくて。
その度に死体キック&待機補充という、もう世間では常識なのでしょうが私には初めての戦闘スタイルでもって事は運んで行きました。
つーかその初戦の初キックが、何故か私だったことはナイショです!w

え、何で盾役もやってないシーフがやられるんだって?
そりゃ前述の「敵の絶対回避中は待避」の距離の取り方が足りず、影縫いがはがれて動き出したByakko様の逆鱗をちょこっとつついてしまって怒濤のダブルタイガーアタックで沈んだんですよ!w
何でヘイトリセットとかしちゃうんでしょう! どこかで誰かが説明していたような気がしますが忘れました!
皆さん気をつけて!w

えー、まぁそんなこんなありまして。
つつがなく数戦が終了、めでたく白虎佩楯が2本ドロップという好結果を収めて、暖かい歓声の中Byakko戦は終了しました。
するとその歓声の中、誰かがポロっと。

「どうしよう、このままKirin行っちゃう?」

え?
あれ、キリンって何だっけ?
西以外のどこかの聖獣だっけ?
慌ててネットを覗く私。えーとKirin、Kirin……

















ああなるほど、できたてのビールで祝杯を……
違います。











首長っ! てか弱っ!
違います!











討伐しちゃらめぇ!
違います!






from eLeMeN




……西以外は西以外でも、真ん中の首領(ドン)でした☆


あれよあれよという間に残った人で再編成、そのままル・アビタウ宮殿の奥の間にずるずると引きずって行かれるわたくし。
しかし残ったメンツをよくよく見れば、それなりに居たはずの白魔道士さんが見事に全員帰ってしまっていました。圧倒的な後衛不足です。
うん、言われてみれば確かに、光景が何だか硬いなw



裏LSの人達が仲間に声を掛け、援軍の到着を待つ間におおまかな作戦説明がされます。

  • 魔道士中心のマラソンPTを一つ編成、それとは別に攻撃フルアラを一つ編成。
  • まずKirinが現れる。マラソンPTが抜刀せずにマラソンにてお相手をする。
  • Kirinは四神を一体ずつランダムに召還してくる。宮殿の外にいる本体より少し弱いバージョンのそれらを、攻撃フルアラが順に撃破していく。
  • 四神が終了したらKirinへ。速攻でアラを組み直す。攻撃PTの一つをマラソンPTと入れ替え、Kirinを総攻撃。
  • 沈んだ人はキック、入れ替えられて待機しているPTの人と交替し、衰弱の治りを待つ。

実はガチでうろ覚え&自己補完済みですが、多分きっとこんな感じでしたw
わりかし壮絶というか、まぁHNM以外ではまずお目にかかれない戦法ですな。
何しろ人数が人数ですから、意思の疎通というか統一が大変です。各人のジョブなんか覚えられないし、キックしたら誰を入れるかなんて咄嗟に判断できない。いやぁ慣れてないとリーダーなんかとてもとても。
こうやってLSってのは「チーム」になっていくんだなぁと、改めて思いました。

Byakko同様ロットルールを解決し、それではと総員が持ち場に着きます。
マラソンPTはポップポイントへ。
攻撃アラはマラソンの邪魔にならないように部屋の隅へ。
ナイトの人達だけが、召還された四神を挑発するために前へ出ます。

「行きます!」の声と共に、マラソンPTが聖獣Kirinの登場を迎えました。遠目にも――デカい。
マラソンPTが飛び交わす声を聞きながらじっとその方向を睨んで待っていると、ナイトの人達が第一の神、Byakkoを連れて戻って来ました。



つい先程何度もお相手した白い姿、トップバッターがやや慣れていた相手なのは幸いでした。
やはり弱体バージョンらしく、いくらか容易にHPが削れていきます。
巨大な虎が冷たい床に倒れるとほぼ同時に、続けて現れたのは怪鳥Suzaku。



紅い、実に紅い。
実はここで現れる四柱の神で、最も危険なのがこの怪鳥だそうです。
驚異の連続魔古代。これを凌ぐ為に配置されているのが、赤/暗の皆様です。

いや、恥ずかしながら最初判らなかったんですよ。「クマスタン」。
みんながクマクマ言ってるから何だろうと思って、こっそり友人にTellして訊いてみたら、

「れんぞ『くまスタン』」

わぁ、すごくいい略称ですね!!(笑)

そのいいクマで、何とかSuzakuを凌いでいると。



紅い怪鳥の死を待たずして、Seiryuの襲来です。場は一時騒然となりました。
視界で3体の巨敵が暴れています。わたくしすっかり脳汁が出てしまい、もうこの龍のアビが何だったかも忘れ、もはやこの頃になると「誰かが笛を吹いたら離れる」という反射だけで動いていた気がします(笑)
いやすいません、本当はSS取るのに一生懸命でした!w

しかしそこは歴戦の勇者達。いくらかの死者を出しつつもどうにかこの2体を地に伏させ、次なるはGenbuです。



Seiryuに一度沈められていた私は、この巨大亀の近くに寄るヒマがありませんでした。
それくらい対Genbu戦はあっけなかった。
唯一今まで対戦したことのないタイプの敵だったから、もっとガッチリ殴りたかったのにw


Genbuがずしんと腹を落とす音が、四神の撃破を告げます。
同時に起こる号令で分かれていた部隊が合流し、いよいよ聖獣Kirinと対決です。



堂々たる風采、威圧する筋肉、そしていいモンモン!(笑)
なんか私もっそい頭をわしづかみにされてますが、身に余る光栄と思っておきましょう!w

しかし流石に首領(ドン)。
持てる火力の全てを注ぎ込んでいるのに、体力ゲージの減りはまるで日時計の進みように頑なです。
一度襲ったアストラルフロウで壊滅的な打撃をくらいましたが、マラソンPTの面々が咄嗟に進撃を食い止め、その隙にばたばたと入れ替え&立て直しを行って見事に事無きを得ました。
さすがに慣れている。

その後もころころとタゲを変え、ダメージの分散を計っているおかげで、死者の数はいくらか抑えられていたようです。幸いにも(というか当然にも)私はタゲをもらうことなく、つまり死亡することもなく一貫してKirinを殴り続けていたのですが――

この巨大で圧倒的な敵とがっぷり組み、斃され、キックされてじりじりと己の回復を壁際で待ち、賦活して後は前線を睨みながら次に要請されるのを今か今かと待ち、そして呼ばれて参戦する時の、その興奮はいかばかりか。
死から復活し、再度PTに組み込まれるや突進してきた同LSのガルカの勇姿を見るに、ふとそんな事を思ったりしました。
こういう熱狂は、やはり通常の戦闘では得られない。ハイノートリアスモンスターの、面目躍如です。

血のように真っ赤なログが一体いくつ流れたか、もうすっかり判らなくなった頃。
ついに仲間達の口から、もう少しだ、という声が上がり始めます。
その声を待っていたかのようにそこかしこで2Hアビが解放され、最後の猛攻が始まりました。
格段に上がるダメージの嵐の中、なおも猛々しく抵抗するKirin。また赤いログを流します。
しかしそれも束の間、ぎりぎりまで薄くなった聖獣のHPゲージが、皆の攻撃にみるみると消えていき――



ずしーん、と、最後の轟音が宮殿に響きました。

「……人間よ、天晴れであった。朕は礼を言わねばなるまい……。お陰でこの忌み地より解き放たれるのだからな――」

うん、実にいい声です(笑)


麒麟、撃破。




これだけの人数が集まり、これだけのまとまりを見せて強大な敵に挑むというのは、そのテのLSに参加しない私には非常に稀な経験でした。
意見の統一がしづらい大人数での行動は、気の短い私にはあまり向かないのですが。
ま、これもまたMMOの醍醐味ってやつでしょう!

あ、何だか一人、変に赤いガルカがいるのは気にしないでください。
アホほど簡単なウォーリーをさがせみたいな。
っていうかむしろ、



え?
タルタル一人!?w


力を求める人ってのはやはり、それっぽい体格を好むものなのでしょうか……w

Byakko数戦からKirin討伐まで、何だかんだで10時間。
私のプレイスタイルにはちょっとばかり合わないけど、なかなか貴重な体験でありました。


カテゴリ: [GAME] - &trackback() - 2007年01月22日 00:35:52
  • や、お疲れ様でございました。っていうかおめでとうございます。麒麟かぁ~・・・俺がいつも世話になってるのは別の麒麟さんですからねぇ・・・そう、あの低音&天然の二人組HNM(笑) まぁからくり士が40回って、高いレベルのジョブが1位詩(58) 2位戦(46) 3位か(40)な俺としては麒麟どころか普通のNM討伐すらできない有様でして。とっとと上げりゃいいのに楽しい事が見つかればロンフォへふらふらコロロカへふらふら。まぁたまに見知り様のこういった画像を見てると、鍛錬のモチベーションが上がるってものですが。いやぁ、いいもの見させていただきました。感謝! -- ウォ~マ~ (2007-01-22 15:51:37)
  • たまには字ばかりでなく画像もりだくさんで。やーまぁ私も、普段はNMどころかメリポにもロクに行かないぐうたらぶりです。むしろ景色を観光しに、ビシージも放ってあっちへふらふらこっちへふらふら。OPテレポ代とサイレントオイル代がかさみます。お遊びなんだからマイペースが一番ですよ!w -- 管理人 (2007-01-22 20:46:09)
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