#blognavi
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おいしゃさんのおはなし。
スネのたんこぶとは関係ない上に医者は医者でも獣医さんのおはなし。
2年ほど前までフェレットを飼ってました。
カワウソとかイタチみたいな長いやつです。
鳴かないし家も傷めないし一人上手だし、忙しい独身者のペットにおすすめするまでもなく可愛いヤツ。
カワウソとかイタチみたいな長いやつです。
鳴かないし家も傷めないし一人上手だし、忙しい独身者のペットにおすすめするまでもなく可愛いヤツ。
で、まぁ確か6年ほど生きたその子がヨイヨイになってなんかわからんけど弱った時、最後に駆け込んだのがその筋では有名なフェレットの権威、野村潤一郎先生の病院でして。
この先生がまぁ変なヒトなんですよ。病院は中野の幹線通り沿いにあるむちゃくちゃ綺麗な持ちビルで、駐車場にはランボルギーニ入口にはアロワナ、スタッフのお姉ちゃんはみんなべっぴんさんで白衣は薄紫(笑)。ご本人もパっと見た目はどこのホストかっつーげふんげふんw
受付も診療室も全部ガラス張りだから、あらゆる診察の様子(下手すりゃ手術までも)が飼い主さんに見える。フロアはこれでもかっつーぐらい清潔で綺麗で、何故か診察券はなくてペットと飼い主の名前だけで受け付けしてカルテを出す。
この先生がまぁ変なヒトなんですよ。病院は中野の幹線通り沿いにあるむちゃくちゃ綺麗な持ちビルで、駐車場にはランボルギーニ入口にはアロワナ、スタッフのお姉ちゃんはみんなべっぴんさんで白衣は薄紫(笑)。ご本人もパっと見た目はどこのホストかっつーげふんげふんw
受付も診療室も全部ガラス張りだから、あらゆる診察の様子(下手すりゃ手術までも)が飼い主さんに見える。フロアはこれでもかっつーぐらい清潔で綺麗で、何故か診察券はなくてペットと飼い主の名前だけで受け付けしてカルテを出す。
しかし何しろ繁盛していて、野村先生本人は手術とか難しいケースに忙殺されている為に、普通の診察で実際に診てくれるのはスタッフの先生なんですな。
で、うちもそのクチで若い男性の先生に担当してもらったんですが。
元気がないし動いてもフラフラしておぼつかない、いつものエサを食べないし下手をすると吐く、という症状の原因が具体的に何なのか分からないまま、もう年だからしょーがないのかなーと思いつつ2ヶ月くらいが過ぎまして。
まぁその間にも本人は弱っていくわけです。
で、うちもそのクチで若い男性の先生に担当してもらったんですが。
元気がないし動いてもフラフラしておぼつかない、いつものエサを食べないし下手をすると吐く、という症状の原因が具体的に何なのか分からないまま、もう年だからしょーがないのかなーと思いつつ2ヶ月くらいが過ぎまして。
まぁその間にも本人は弱っていくわけです。
ある日、都合でちょっと病院に行くのが遅くなり、診療時間の最後の最後まで待つことになった事がありました。
早く帰ってケージに戻してやりたいなーと思っていたんですが、残り者には福があると言いますか。
一仕事終えたらしい野村先生が一階に降りてきて(一階ワンフロア全部が外来)、「あ、最後の方? じゃあ診ましょうか」と言ってくれたのですな。
早く帰ってケージに戻してやりたいなーと思っていたんですが、残り者には福があると言いますか。
一仕事終えたらしい野村先生が一階に降りてきて(一階ワンフロア全部が外来)、「あ、最後の方? じゃあ診ましょうか」と言ってくれたのですな。
本などで読んで先生の先生っぷり(笑)は知っていたので、うひゃーと思いながらフェレットを診察台に載せました。その頃にはもう自力で起き上がる事もしなくなっていたうちの子を持ち上げ、先生は「ああこれは厳しいねー」と言いながら触診を始めました。おなかのあたりに顔を寄せて重点的に、何をしてるんだろうと思うくらいの時間をかけて探っています。
するとしばらくして先生は「あ、あった」と言い、カルテに何やら図を描き始めました。
「内臓のここんとこにね、小さい三角の腫瘍があります。これが原因で弱ってるんですね」と。
いつもの先生は全くそんな事は言っていませんでした。そうなのかと驚いていると、「この子、歯ぎしりとかしません? ぎりぎりぎりって、こんなふうに」と音マネをする先生。
年をとってからのクセかと思って歯ぎしりの事は確か前の先生にも伝えていなかったのに、その音はドンピシャでした。
「多分朦朧としていて分かっていないと思うけど、痛さで歯ぎしりしてるんですね。口、開けないでしょう。ガンなどとは違いますが、年も年だし衰弱も進んでますし、うん……ちょっと、覚悟をされていた方がいいかなと、思います」
するとしばらくして先生は「あ、あった」と言い、カルテに何やら図を描き始めました。
「内臓のここんとこにね、小さい三角の腫瘍があります。これが原因で弱ってるんですね」と。
いつもの先生は全くそんな事は言っていませんでした。そうなのかと驚いていると、「この子、歯ぎしりとかしません? ぎりぎりぎりって、こんなふうに」と音マネをする先生。
年をとってからのクセかと思って歯ぎしりの事は確か前の先生にも伝えていなかったのに、その音はドンピシャでした。
「多分朦朧としていて分かっていないと思うけど、痛さで歯ぎしりしてるんですね。口、開けないでしょう。ガンなどとは違いますが、年も年だし衰弱も進んでますし、うん……ちょっと、覚悟をされていた方がいいかなと、思います」
駅までの帰り道、時間も遅くて人通りもなく暗いのをいいことにボロ泣きでした。
若い先生が診断できなかった事は、本当に全然怒ってないんです。誰もが最初からパーフェクトドクターになれたら苦労はないんですから。
だから、悔しかったり悲しかったりじゃなくて、嬉し涙。
やっと本当の事が分かった、何が原因でこの子がどうだったのか、痛かったのか痛くなかったのかをやっと知ることができた。変な話ですが、「安心」しちゃったんですな。
これまでは困ったり戸惑いの方が多くて治るのかどうかもわかんなくて、だから泣くどころでもなかったんだな、というのが、なんか今になって分かったようでした。
そうかそうか、できものができてたんだな、痛かったなごめんな、と言う事が、やっとできた。
若い先生が診断できなかった事は、本当に全然怒ってないんです。誰もが最初からパーフェクトドクターになれたら苦労はないんですから。
だから、悔しかったり悲しかったりじゃなくて、嬉し涙。
やっと本当の事が分かった、何が原因でこの子がどうだったのか、痛かったのか痛くなかったのかをやっと知ることができた。変な話ですが、「安心」しちゃったんですな。
これまでは困ったり戸惑いの方が多くて治るのかどうかもわかんなくて、だから泣くどころでもなかったんだな、というのが、なんか今になって分かったようでした。
そうかそうか、できものができてたんだな、痛かったなごめんな、と言う事が、やっとできた。
点滴と同じ成分だから飲みますよ、と野村先生に言われて買って来たポカリスエットをシリンジであげてみると、両手でこじあけようとしても開かずエサはおろか水も受け付けなかった歯の間から、ちょろっと舌が出てきて飲んでくれました。この子の舌を見たのは何週間ぶりだったでしょう。
つーかここまでくまなく看破するとは、あの先生もはや神がかっていや動物がかっているなw
つーかここまでくまなく看破するとは、あの先生もはや神がかっていや動物がかっているなw
で、あまり移動させるのもしんどいだけかと思い、私が薬だけもらいに行けば通院はもういいかなとも考えたんですが、最後に一度だけ行く事にしました。
いつもの若い先生に診てもらうためです。
いつもの若い先生に診てもらうためです。
経験不足を責めに行く訳じゃないんです。いや結果的にそう思われてもいいけど、とにかくこういう症状の子はここに腫瘍があった、という事を勉強してほしくて。
次に同じような子が来たら、その時は絶対に気付いてあげてほしいと思ったわけです。
とりあえずその経緯を伝え、触診もしてもらいました。
次に同じような子が来たら、その時は絶対に気付いてあげてほしいと思ったわけです。
とりあえずその経緯を伝え、触診もしてもらいました。
まぁそんな私のわがままに我慢して付き合ってくれたのか。ついにその日の夜、私に看取られてお星様となりました。
現在ちっこい遺骨はリビングのすみっこで、リボルテックセイバー(黒)と前職場のオタク君にもらったシャナのフィギュアとたれぱんだのぬいぐるみに護られております。どないや(笑)
現在ちっこい遺骨はリビングのすみっこで、リボルテックセイバー(黒)と前職場のオタク君にもらったシャナのフィギュアとたれぱんだのぬいぐるみに護られております。どないや(笑)
とまぁそんな野村先生の対談をほぼ日でやってまして、と言いたいがための、勢いだけで書いた泣けるいいお話(?)でしたとさ。
カテゴリ: [雑記] - &trackback() - 2008年05月12日 14:57:03