csound 5.10 リリースノート
変更点:
API
- メジャーバージョンが 2 に上がったので csound は影響を受ける。いい方向で。変更点は以下参照。
バグ修正
- diskin のバグが修正された
- outo が channel 6 に関して壊れていた
- pitchamdf にバグがあった
- zfilter_i が壊れていた
- islider32bit14 が働かなかった
- 一般から報告されてはいなかったその他のバグも修正された
新しい opcode と gen
- GEN20 type 6 が variance を設定するためのオプションを持つようになった
- Music360 の gen13 をシミュレートする sone GEN がプラグインになった(細かいところが変わっているだろう)
- ephasor -- 新しい opcode
内部的な変更
- k-rate への丸め誤差に伴う長いこと放置されていたバグの修正のため、時間はサンプルを単位として内部的にカウントするようになった。
- 分岐予測に関連してたくさんの内部的変更を行い、いくつかの opcode は実質的に速くなった。
API の変更に関する注意事項
API のバージョンは 2.0 に上がった。この意味は、Csound 5.10 が、Csound 5.08 やそれ以前に作られた API version 1.x 用のアプリケーション(フロントエンド、クライアント、ホスト)との互換性を失ったということだ。このようなアプリケーションは、現行あるいは将来の Csound で使えるようにするために再構築する必要があるだろう。だが Python や Java 等のインタプリタ言語で書かれた Csound のフロントエンドは変更なしに動くかもしれない。
以前のバージョンの Csound ライブラリと、API version 2.0 は一つのマシンに共存できるので、Csoundベースのアプリケーションは新しいものも古いものも同じマシン上に共存できる。今回の変更は、Csound のオーケストラやスコアには影響しないので、昔のファイルは以前とかわりなく実行できる。