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飛行船

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飛行船

人々を乗せ空を飛ぶ、夢の乗り物、飛行船。
空を飛ぶという人が持つ永遠の望みを叶えるため、人は飛行船の開発に情熱を燃やしてきた。

飛行船の始まり、浮遊船

腐敗ガスなどを使った浮遊船なるものはすでに開発され、実際に使用されているものの、安全性が低く、普及していない。
浮遊船を作るために必要なガスを入手するのがむずかしく、それだけでなく以下のような理由もあった。

主に動力として使われている魔動力は、吸収摩擦にって発生する熱によるタービン型と、同じく吸収摩擦で電磁波を発生させるモーター型があるのだが、これらには以下のような問題点があった。
前者は熱発生の際に、膨大な魔力を消費する割りに相応の熱も得られないため、長時間の運用に耐えないうえ、万が一出火した場合引火は免れない。
後者は、電気を用いているため、静電気による発火が懸念された。

飛鉱石の発見と開発

その後、人は飛鉱石という物質を発見する。
これは魔力を与えると反重力を発生するという魔鉱石の一種で、これを用いればガスを使わずに、安全な飛行船の開発が進むと予想された。
しかし、当時の研究者達の予想以上に飛鉱石の制御が難しく、完成したプロトタイプは初飛行にていともたやすく墜落、大破している。

飛行船の完成

飛鉱石の制御方法がある程度確立してくると、その飛行に必要な十分な量の魔力の確保が重要となった。
当初は保有量の大きいネガ物質の塊を用いたが、その質量によって飛行時間は伸び悩んだ。
そこで考え出されたのが、空気中に存在するエーテルを効率よく取り込み、少ない保有量でも常に継ぎ足すようにして補う、というもの。
この理論ではエーテル流などの魔力が濃いところでしか通用しないものの、機体の軽量化に成功し、定期便としての利用に限り大型の旅客飛行船が実用化するに至った。

飛行船の発達

初の旅客船が完成したその後も、魔力を大量に保有しうる物質の模索は続けられた。
そして突如として注目されたのがミスリルだった。
ミスリルはポジ物質だが、その保有量も決して少なくなく、非常に軽い点も注目された。
ミスリルが魔力を発散し続けないよう、それをさらにネガ物質で覆うことで、非常に大容量の魔力を溜め込むことに成功した。
そのままだとミスリルから再吸収した際の吸収摩擦による発散が発生するので、それを電気などへ換え各種装置へと流すことで、効率よくエネルギー変換することもできた。
それでもエーテルが薄い地域での飛行は限られており、このミスリル使用型の飛行時間は15分程度であった。
しかしこのミスリル使用型の成功が、後の開発に貢献したことに変わりは無かった。

ティルチンの発見

ミスリルの代わりになりうる物質を模索している中、新たに発見された物質がティルチン?である。
このティルチンは、ミスリル同様のポジ物質であるが、その通常放出量が極めて少なく、またミスリル並みの保有量を持つことが確認された。
しかし、ティルチンとミスリルの大きな違いは、ティルチンが非金属で、しかも大変脆い岩石であるということである。
簡単に割れてしまって加工がほぼ不可能なので、当初は活用できないものと考えられたが、割れてもそれをネガ物質の容器の中に封じておけば問題ないということで、わざと粒子状にしたものを使うことが考案された。
ティルチンはミスリルに比べかなり質量があるものの、放出量が少ないので、ミスリルより少量でも長時間の保持が可能となった。
また、ミスリルではなければいけないほど重量を絞らなければならない状態でもなかったので、結果としてさらに飛行時間を延ばすことに成功した。
こうしてティルチンを主物質とした魔力源の開発が進められてゆくことになった。

ガストエンジンの登場

吸収摩擦で強烈な風を発するネガ物質を動力としたエンジン、ガストエンジン?が誕生すると、それまでの飛行船の常識が覆された。
アンファング?はガストエンジンを初めて実用した高速飛行船?で、直接推進型?のガストエンジンが二基搭載されている。
ガストエンジン搭載機の速力は従来に比べて劇的に上がっており、飛行時間は減ったが、このアンファングですら従来機より100km/h以上も高速化されている。
このガストエンジンの成功は、その後の飛行船開発に大きく影響を与えることになった。

またこの頃は浮遊石を用いない、推進力を揚力へ換えて飛ぶという飛行機の開発も進んでいたものの、その飛行時間の短さから開発は低迷している。

参考

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