アスラ
私がこの世界に生まれたときから、そこには美しい大地が広がっていた。
主(あるじ)によって与えられた言葉のなかに、アスラという言葉があった。
命を与える者の意を持ったその言葉を、私はこの世界に名づけた。
―――セクゥトの長老 古からの口伝より
アスラという言葉には、命を奪う者という意味もあるらしい。
与え、また奪う者であるならば、生と死が存在するこの世界には相応しい名前かもしれない。
―――セクゥト11代目長老
彼らは、世界をアスラと呼ぶ。
このアスラという名前はセクゥトが使う世界を意味する言葉であるが、他の種族はこの「世界をひとつのものとして扱う」という認識を持っていない。
そのため、アスラという言葉は基本的にセクゥトだけのものである。
一般的に全世界を指す場合、セクゥト以外は「この世界では~」のようになるのに対し、セクゥトの場合は、「このアスラでは~」のようになる。
ファンタジーとしての新王年900年頃のアスラ
魔法と剣、そしてある程度機械技術が普及する世界、それが新王年900年頃のアスラです。
多くの種族がヒューを中心に文明として大きく栄えていましたが、600年以降は一部国家間で戦争が始まり、800年に入ってからは技術の発達も著しくなりました。
そしてこの900年は、銃や高速飛行船?が戦場に現れ、戦模様が大きく変わろうとしている、という時期です。
多くのファンタジー世界にあるように、多様な生物が各地域に生息し、たくさんの人々が生活しています。