コミュニティ・ストア (COMMUNÍTY STORE) とは、2022年まで存在した日本のコンビニエンスストア。
ここでは関連チェーン「タウンショップ」及び「K-nes」「ベストマート」「モンペリ」についても解説する。
概要
情報
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【 コミュニティ・ストア 】 |
ロゴ |
創業 |
1712年 (運営元創業) 1978年 (コンビニ事業開始) |
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現状 |
会社解散、消滅 (2022) |
主な出店地域 |
日本全国
⇒関東・近畿地方、静岡県熱海市 |
全盛期 |
1993年 日本全国に2ブランド計970店舖を展開 |
運営元 |
国分株式会社 国分グローサーズチェーン 事業部門
→ + KGCA 加盟8社 (地区ごとに分担、?~1994)
⇒国分グローサーズチェーン株式会社 (合併、1994) → + エムエムチェーン株式会社 (業務提携→吸収、1998~) |
本部所在地 |
東京都江東区木場5-10-11 宍倉ビル (事業本部)
東京都中央区日本橋1丁目1番1号 (本社) |
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提携チェーン (駅ナカ事業) |
京王ストア、K-SHOP、リブレキッチン |
ブランド |
コミストキッチン タウンショップ (現在独立・現存) |
吸収したチェーン |
コンビニマート (エムエムチェーン社運営) |
関連チェーン |
K-nes、ベストマート、モンペリ |
国分株式会社 (現:
国分グループ本社株式会社) のコンビニ部門として1978年、展開開始。
前身は酒店専門チェーンであり、また当時は酒類の販売は免許制であったことから、これを生かし「酒のあるコンビニ」として、またロイヤリティが安いボランタリーチェーン方式を採用したことで急速に成長。
また、「
国分グローサーズチェーン・アライアンス」 (KGCA)」というグループに加盟した提携卸売業者の間で地区ごとに運営を分担する (地区本部の形成) などして、店舗数を
970店舖にまで伸ばした。
しかしそれゆえに、各店の内外装が未統一だったり、POSネットワークが未整備だったりと諸問題が発生。
そこで国分は1994年、
国分グローサーズチェーン株式会社を設立し、地区本部の統合・運営システムの刷新などを開始。だがこの際、新システムに移行できない旧来の加盟店が脱退したり、前述のKGCAの中で最多の加盟店を持っていた「合資会社月の友」が脱退・
独立チェーン化したこともあり、1998年3月時点での加盟店数は690店にまで落ち込んだ。
以後もその低迷に歯止めはかからず、また追い打ちをかけるかのように、2003年から前述の酒販店への規制の緩和が始まる。これにより酒類を取り扱うコンビニが増えたことで、コンビニ業界の競争は激化。結果閉店ラッシュは加速、2008年には
北海道から撤退することに。
以後も、2011年から新事業・駅ナカコンビニの第一弾として「
京王ストアエクスプレス with コミュニティ・ストア」をオープンしたり、2017年には新形態「
コミストキッチン」の実験店舗をスタートさせたりなど試行錯誤を続けながらなんとか存続するものの、2019年から流行した
新型コロナウイルス感染症による外出自粛がとどめとなり急速に経営が悪化。
そして、2021年5月14日。
運営元の国分グローサーズチェーン株式会社は、
同年11月での全事業からの撤退―すなわち、
チェーン解散・全店閉店を
発表する。この時点での店舗数は337店舗であった。
関連チェーン
タウンショップ
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【 タウンショップ 】 |
ロゴ |
創業 |
1712年 (運営元創業) 1978年? (事業開始) |
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現状 |
現存、消滅の危機? 残り十数店舗 (推定) |
主な出店地域 |
関東地方 |
最盛期 |
1993年 日本全国に2ブランド計970店舖を展開 |
運営元 |
国分株式会社 国分グローサーズチェーン 事業部門 →国分株式会社 (1994)
⇒国分グループ本社株式会社 (名称変更、2016~) |
本部所在地 |
東京都江東区木場5-10-11
宍倉ビル (事業本部)
東京都中央区日本橋1丁目1番1号 (本社) |
「リカー&バラエティー」と称する酒類専門の別ブランド。
運営の仕組みや形態まで、コミュニティ・ストアとは実質別チェーンといえるほど違うらしい。
またこちらはコミュニティ・ストアとは違い、現在も運営は国分社のまま継続している。
K-nes
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【 K-nes 】 |
ロゴ |
創業 |
2008年ごろ |
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現状 |
チェーン解散、消滅 |
主な出店地域 |
北海道地方 |
全盛期 |
2008年ごろ 道内に計10店舖ほどを展開 |
運営元 |
不明 |
本部所在地 |
不明 |
読みは諸説あるがおそらく「ケーネス」。
2008年、コミュニティ・ストア・タウンショップの北海道撤退時に生まれた別チェーン。
北海道各地に少なくとも10店舗を展開。
現在、営業している店舗は確認されておらず、チェーン解散・消滅したと考えられる。
悲しいかなこの上の表+数行で解説し終えられるほど情報が少なく、かなり短命だった。
ベストマート
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【 ベストマート 】 |
ロゴ |
創業 |
不明 (2010年以前) |
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現状 |
チェーン解散、事実上消滅 (2015?) |
主な出店地域 |
福岡・大分・宮崎県 |
全盛期 |
2010年頃 九州地方に11店舗を展開 |
運営元 |
株式会社ベストコンビニエンスシステム |
本部所在地 |
不明 (福岡県春日市春日公園8-19-1 ?) |
コミュニティ・ストアから離反(?)した、九州地方の店舗一派11店舗によるボランタリー・チェーン。
TwitterのツイートやGoogle マップから、少なくとも2010年ごろには存在していた模様。
その後2015年までは10店舗の存在が公式サイトで語られていたが、同年サイトは閉鎖されている。
一部は他チェーンに転換したり個人商店になるなどして継続運営中の模様。
こちらもまた情報が少なく、かなり短命だった。
モンペリ (Monpéllie)
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【 モンペリ 】 |
ロゴ |
創業 |
1903年11月 (設立) 1995年9月1日 (転換開始) |
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現状 |
チェーン解散済 (2004?) 残り5~6店舗 |
主な出店地域 |
茨城県、福島県 |
最盛期 |
1999年 茨城・福島県に約150店舗を展開 |
運営元 |
合資会社月の友 月の友グローサーズチェーン |
本部所在地 |
茨城県北茨城市磯原町本町豊田1268-1 |
茨城県内最大手・1903年創業の酒類卸売業者「月の友」が運営。
同社が1983年、KGCAに加入・茨城事業本部担当となり、県内でのコミュニティ・ストアの展開を始めたことが発端。国分の指導により独自の月の友グローサーズチェーン を結成し、自社の取引先酒店を中心に「コミュニティ・ストア」加盟店の開拓に乗り出した。
その後、1995年の国分グローサーズチェーン株式会社への合併前後に、加盟店と共にKGCAを離脱。
同時に、「モンペリ」の名で新コンビニチェーンを開始した。
以降は県外にも進出したり、福島県のレストラン「
メヒコ」とのコラボ商品を複数販売したりなど独自路線でじわじわ勢力を拡大。
1999年8月には計149店舖まで伸ばすも、わずか5年後の2004年2月には80店舗程にまで急減。運営元の月の友も業績が悪化し、2004年には民事再生法の適用を申請している。
2025年現在も月の友社は現存するが、コンビニ事業については廃業してしまった模様。
現在営業が確認されているモンペリ店舗はわずか5~6店舗。
関連リンク ( + 出典)
最終更新:2025年05月16日 20:47