The War of Betony
- タイトル
- The War of Betony
- 著者
- Fav'te
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- ./ARENA2/BOOKS/bok00083
Bretonが生来持つ邪悪さを示すものとして、War of Betonyとして覚えられることになるであろう出来事の前、最中、後に彼等がとった行動よりも優れた証拠があるだろうか?最も邪悪な動機、最も卑劣な戦術、そして最も非紳士的な勝利によってDaggerfall王国は、Iliac Bayにおける、そしておそらくはTamrielの全てにおける戦争の本質を変えてしまいました。Sentinelでは先の大虐殺のことを"Siege of Betony"と呼びます。しかし、ここでは勝者により書かれた歴史書に倣った呼び方である"War of Betony"について話すことにしましょう。
Redguardは本来、穏やかで分別のある民族です。私たちはHigh Elfのように冷淡ではありませんし、Wood ElfやKhajiitのように臆病でもありません。しかし、自慢げで見栄っ張りのNordやBretonを怒らせるようなことは、なんらRedguardの価値を下げることにはならないでしょう。Betonyの小さな島がBretonの何れかの王国によって所有されていたならば、強欲に警備されているでしょうに。Betonyの貿易は著しく制限されることでしょう。宗教も抑圧され、一定の誓約と隷属的身分に課せられる義務に人々は縛られることでしょう。しかし、BetonyはBretonの支配下にはなく、Sentinel王国の一部でありました。
Lysandus王(古の神々が極悪な彼の魂を苦しめ続けんことを!)がSentinelよりも自国の近くに位置している繁栄したその島を知ると、彼の邪悪な心は強欲さを顕わにしました。脅迫、虚言、略奪、そして最終的には侵略によって、DaggerfallはBetony島を不法に占拠しました。彼の宮廷魔術師Lady Medora、付与魔術師である母、そしてその他老練な相談役たちは、軍事行動で見せた彼の野蛮さに恐怖し、残虐な戦争行為を止めるよう懇願しました。彼に異論を唱える者達は徐々に宮廷から排除されていき、無知な者と戦争屋だけが残りました。
我らが先王CamaronはDaggerfallと民間外交を行おうと試みましたが、最終的には正式に宣戦を布告することになりました。両国の二千年にわたる共存期間のなかで、DaggerfallとSentinelは幾度となく戦争を繰り返してきており、Bretonが誠実な戦争と考える黒魔術とスパイ活動についてCamaronはよく知っていました。Sentinelの品格を決して落とすことなく、Bretonの卑劣さを真似ることによってLysandusと戦う最良の方法をCamaronは知っていました。Lysandus王の卑劣な戦術は、彼の先祖のそれより更に不誠実なものであり、この戦争はSentinelとDaggerfallの周辺国家を巻き込むまで拡大し続けました。
Reich Gradkeepの統治者であるLord Graddockは、SentinelとDaggerfallの間で調停者の役を務め、最終的には顔を合わせ平和を実現するよう両君主を説得しました。Grandkeepの不運な条約は民事的な始まりを見せました。つまり、講和条件が議論され、合意に至り、文書に書き起こされたのです。この条件は過度に寛容なものでした。Lysandusの狂気を和らげIliac Bayに平和を取り戻すため、CamaronはBetony島の権益を幾つか手放すことに合意したのです。調印しようと条約文を確認したCamaron王は、常軌を逸したBretonの裏切りを理解しました。合意したものとは異なる条件が記載された文書に署名させようという向こう見ずで卑劣な企みのもと、条約文がDaggerfallの書記官によって意図的に書き損じられていたのです。Reich Gradkeepの城は大虐殺の場に早変わりし、戦争は続きました。
Cryngaine Fieldの戦いは無意味な消耗戦という悲劇的な結末を迎えました。Cryngaine Fieldは、Reich Gradkeppにおける虐殺の後、SentinelとDaggerfallの軍隊がそれぞれ野営地を築いたYeorth BurrowlandとRavennian Forestの間に位置しています。戦いが始まると、Daggerfallは、霧の壁でRedguard軍の視界を奪うことによって幾つかのdaedric magical tricksを施していることを明らかにしました。Lysandusが彼の詐術を満足気に眺める時間はそう長くは続きませんでした。Sentinel射手の放った矢が厚く渦巻く霧を通してさえ彼の喉を貫いたのです。
Lysandusの息子Gothrydは戴冠式を経ず玉座に就き、その後すぐにCamaron王に決闘を要求しました。Camaron王は、優れた戦士であったもののGothrydと比べ遥かに老いており、終わりなく続く戦争に消耗しきっておられました。それにも係わらず、名誉のため我らが王は決闘に応じました。Daggerfallの新しい王は、決闘を始める前に、卑劣な企みと黒魔術によって我らが王を何とか闇討ちしました。こうして、Cryngaine Fieldの戦い、War of Betonyの勝者はDaggerfallとなったのです。
Daggerfallの不誠実さは、その不名誉な勝利の後にさえ更に続きました。残されたSentinelの女王Akorithi陛下が、夫の死を悼み荒廃した国土を復興させようとしている最中、Gothrydは人質としてSentinelの姫を要求したのです。故国を守るため、Aubk-i姫はSentinelを離れ、父の仇と結婚することさえ同意しました。しかし、われわれSentinelの真のRedguardは、彼女の愛と名誉がどこにあるのか知っています。Daggerfallの女王は、何よりもまずSentinelの姫であるのです。