同じ人を愛した二輪
スダマチカ
■キャラクター名:スダマチカ
■ヨミ:スダマチカ
■性別:両性
■武器:
特殊能力『グリーン・レクイエム』
能力者本人の肉体、精神、霊魂を一括して緑色の炎に変換する。
スダマチカの場合は常態化しており、本人も元の状態に回帰することは不可能である。
この緑色の炎は固体、液体、気体の三態のいずれにも変化可能で、部分的に液体や気体を併存させたり、固体を気体に昇華させたりといった状態変化も自由に可能とする。
ただし、能力者本人と離れての運用は不可能であり、なんらかの手段によって切断された場合はより大きな方を残して消滅、霧散する。
通常は高い粘性と流動性を持った固形状にまとまっているが、本質的には半霊体半物質の状態(霊体優位)にあるため、物理的干渉もできるエクトプラズムといったところが最も適当な表現と言える。
不可視化はできない。
この緑色の炎は常に0℃に保たれ、物質に触れて発火燃焼することはないが、凍結はさせる。炎や雷などのプラズマ体に触れた場合はそのエネルギーを無効化吸収した上で本体の持つ質量に反映させる。
また、無機物に触れた場合はその物質を侵食、崩壊、消滅させる。
反面、植物(質)に触れた場合はその植物(質)に活力やエネルギーを与え、本体の持つ質量の減少といった形で反映される。
設定
とある人間の少女の成れの果てである木霊/魑魅(スダマ)の、これまた成れの果てである火の化身の少女。
人間としては享年十三歳。
幼いころから四つ上の兄にべったりの、どこにでもいる少女だった。
誕生日に、とある犯罪者によって殺され山中に捨てられる。
彼女が木霊となったのは兄に向ける恋心に似た執念ゆえであり、兄の傍らに侍る女への嫉妬がなせるものであったという。
その後、タチの悪い開発業者に彼女の宿る樹木も居た山中を焼き拓かれたことで、奇しくも自身の性質を火霊に変化させた。
総じて情動は薄く、あまり活発ではなく物怖じしがちな性格だが倫理観はない。
積極的に他者を害する性質ではないが、物事の最適解を無視して短絡的に凶行に走りがちな上、兄の事となれば歯止めが利かない。その言動はどこか病的すらある。
あさがおの形に広がったスカートやストールを掛けることを好む、ほかにもふわりと長々と伸びた髪などと、ゆらぎを加えることで美しくなるシルエットを取ることが多い。
じっ……と澄ました顔で愛想なく所在なさげに空中をゆらめいていくことを好む。
彼女が幸福かどうかについては問うでもないだろう。
最愛の兄と共に暮らせているのだから。
爪紅のことは「紅」と呼び、その関係は良好とは言えないながらも信頼はしている。
爪紅
■キャラクター名:爪紅
■ヨミ:ツマベニ
■性別:無性
■武器:
特殊能力『紅鳳仙花』
能力者本人の体液を用いて化粧を施すことによって対象に向けられる恋心を増大させる。
唾液、涙、血液の順で効力は増大し、化粧の完成度によっては「呪い」と差し支えのない効力を発揮する。
ホウセンカの持つ側面、恋に弾けた哀れな女を象徴する能力である。
設定
ある特殊な生い立ちをし、人間と同じように見聞きし、物思い恋だってできるようになった花の化身の少女。
人間としては十七歳相当の容姿。
幼いころからここ十年来全く容姿が変わっていない。
職務上、とある犯罪者を捕縛した折に、海中に没した魍魎の少年と出会い、彼を掬う。
彼が水霊となった理由についてはよくわかっていない。ただし死後に珊瑚と化したあと、生前の姿のままに加工され、ふたたび殺害現場に戻されたという経緯のみはわかっている。
その後、爪紅と“彼”と恋仲となって契りを結んだ。なお「彼」の名についてだが、妻の「爪紅」、妹の「スダマチカ」の両名以外には伏せられ、明かされることはない。
一見すると物腰穏やかだが、内には激情を秘めており相当に短気な性格だが良識人。
自身の心を俯瞰して自制することができる性質だが、奔放な義妹のことをどこか羨望しているようだ。その言動は常識的で慎むことしか知らない。
公的な場に出るときは行灯袴と濃紺のセーラー服を組み合わせた和洋折衷の装いを好む。
肩で切りそろえた髪、涙袋の目立つ大きな瞳などが目立つが、一見はっきりとしているようであやふやな格好を取ることが多い。なぜか側頭部に「泥眼」の能面を着けている。
彼女が幸福かどうかについては問うまでもないだろう。
夫を亡くして以来、どこか生きる目的を失った節がある。
スダマチカのことは「チカちゃん」と呼び、手放せない存在として執着している。
最終更新:2021年04月25日 23:51