冒頭の文章で笑ってしまった。読まれとるやないかい!
対面と比べて、後半の戦闘がちょっと駆け足気味に思えたのが少し勿体なかった。
でも、二人の掛け合いはあちらのソウスケに負けないくらい魅力的。
うわあ切り返しが上手すぎる!敵の決め手を最初の一文で読み切って潰した!それでもってソウスケの今は善人という天の判定が人間の価値観とはまた別の秤を利用しているのが分かって良かったです。人間の倫理道徳の延長線上にあるだけの天と神ではなく、あくまでも独立を保ち揺らがない裁きを下す存在にトレエが仕えているのがよく分かりました。ニアヴは人間が神を道具としてしか利用していないと言いましたが、必ずしもそのような役割として存在している訳では無いというのがトレエを自然主義的誤謬に陥る狂信者ではないことを伝えてくれていますよね。私もこの試合が公開される前に自分ならば何を書くか、どのような展開を書けば読者の意表をつけるか想像していましたが、その中にソウスケを善人とみなすというものは一案として確かにありました。しかしそれをどのように全体の展開に馴染ませるかと言うと想像が及びませんでした。それを自コンビの最大の弱点開示と同時に行う手並みはとても1週間で執筆した内容とは思えません。対面もそうでしたが、ニアヴ・トレエは社会戦を取れるコンビではなかったので、"AGAIN"は一回戦までに見せた強みを発揮できる試合ではないという前提があったのですが、彼らを強者として戦いに臨ませるためには2回戦というトーナメントの前半でここまでの手札を切らなくてはいけなかったのですね。これを見せた後となると三回戦以降は厳しくなるでしょうが、余り物の作者様はその苦難も蹴散らしてくれるという信頼を一二回戦で獲得しているはずです。"AGAIN"のその後を書かなかったのも本当に良かった。次も楽しみにしていますよ。
一番ありえなさそうと思ったルートが具現化してる。凄い
切り札であろう「改心する悪人」をソウスケとコトミに持ってきた時点で10点入れたい。
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