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各自で名前を付ける企画です    ※しかし名乗れるかは限らない

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各自で名前を付ける企画です    ※しかし名乗れるかは限らない ◆MUMEIngoJ6


「をいをいをいをいスッゲェな、コイツはよォォォ!」

 エリアB-4の道端にて、デイパックの中身を確認していた男が思わず声を張り上げた。
 巨大な魔物に秒殺されたと思えば、何だか分からないうちに殺し合えと強制される。
 こんな不幸が二度も続くかと絶望していた男は、しかし歓喜の表情を浮かべている。
 その理由は、彼に支給されたアイテムにあった。
 となれば腰に携えた短剣だろうか――ノゥ。
 纏っているクリスタルの鎧か――これまたノゥ。

 答えは、男の眼前に鎮座している。

 白と赤の鮮やかなボディ、大地を力強く踏みしめる二つのタイヤ、巨大なエンジン。
 人間の自由のために戦う男の駆る、暴風(サイクロン)の名を関するモンスターマシン。
 付属の説明書に目を通していくうちに、男も思わず感嘆の声をあげてしまったのである。

「これさえあれば、ずーっと逃げたまま最後の一人になれるじゃねえか! ハッハッハッハァーーッ!」

 一しきり笑って落ち着くと、男はサイクロン号に跨る。
 いかに性能が優れていようとも、使いこなせなければ意味はない。
 その判断からエンジンをかけようとして、男はサイクロン号から飛び退いた。
 接近してきた気配に反応して、即座の行動。
 だというのに、襲撃者は男の回避行動に対応する。
 振り下ろした両刃の西洋剣を即座に返して、鎧に覆われていない右の太股を切り付けた。

「グ……ッ!」

 苦悶の声をあげながらも、男は受身を取って体勢を立て直す。
 傷口より溢れ出す赤黒い液体に意識を向けることなく、装備していたミスリルナイフを握り締める。

「貴様ァ、誰だと思って仕掛けているッ! 俺はエクスデス様直属の部下――――」

 言葉の続きが告げられることもなく、地面に二つの鈍い音。
 男が言い終えるよりも前に、襲撃者は西洋剣を横凪に振るっていたのだ。
 鎧で守られていない首元を綺麗に狙われた以上、胸元で握ったミスリルナイフなど何の意味もなさない。
 静かに呼気を整えると、襲撃者は西洋剣に付着した血液を拭い取った。


「…………ふむ、だいたい分かった」

 剥ぎ取った鎧を身に纏った襲撃者が、誰にともなく呟いた。
 彼のいた世界にバイクなど存在しなかったが、説明書を見て練習したのだろう。
 最高時速には程遠いが結構なスピードで、サイクロン号を操縦している。
 全身に風を浴びながらも一切表情を変えず、彼はアクセルによりいっそうの力を篭めた。
 いち早く、全員を殺しきるために。
 どうしても、彼は帰らねばならないのだ。
 光と闇の均衡が崩れていることは、感覚から分かっていた。
 光の戦士たちが、いずれ目の前に現れてくれることも。
 だからこそ、彼らによって闇のクリスタルの封印を解かれるのを待っていたのだ。

 しかし――――その前に、この場に呼び出されてしまった。

 世界がだいぶ闇に傾いてきており、もうどれだけ持つかも分からないというのに。
 暗闇の雲を守るバリアを消し去れるのは、自分たち闇の四戦士しかいないというのに。

 困惑しつつも、彼は殺し合いのルールを何とか理解した。
 この殺し合いの最後の一人になれば、元の世界に戻れるという。
 ならばやるしかあるまい。彼がそう決断するのに、大した時間はかからなかった。
 かつて光の力が氾濫した時にしたように、今回も世界を守るために動く。
 たった一人での行動となるが、かつてのように未熟な腕前ではない。
 防具や得物がかつてより劣るが、それは道中で奪い取ればいいだけのこと。

 道中で倒すのが人間になっただけ。ただ、それだけの話だ。

 すでに分かりきっているはずなのに、胸中で同じことを自らに言い聞かせ続けていた。



【リヴァイアサンに瞬殺されたヤツ@FF5 死亡確認】


【B-4/平原/1日目/日中】

【名前不明(闇の四戦士の一人)@FF3】
[参戦時期]:封印中、光の戦士を待っている頃
[状態]:特に問題なし、新サイクロン号を運転中
[装備]:新サイクロン号(一号)@仮面ライダー、クリスタルメイル@FF5、バスタードソード@DQ3
[道具]:支給品一式×2、ミスリルナイフ@FF3
[思考]
基本:いち早く帰還
1:全参加者の殺害
[備考]
※ジョブは魔剣士。
※名前は次以降の人に任せます。



【残り人数22人+α】

012:ゆとりってレベルじゃねーぞ! 投下順 014:はるかなる故郷
012:ゆとりってレベルじゃねーぞ! 時系列順 014:はるかなる故郷
初登場! 名前不明(闇の四戦士の一人) 031:『無名』



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