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独りじゃない、みんなの戦い

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匿名ユーザー

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独りじゃない、みんなの戦い ◆OmtW54r7Tc


「いただきます」

星のカービィは、食べる。
同族の…カービィのきらきらきっずの遺体を。

「ごめんね…きらきらきっず。助けられなかった上に、こんなことまでして」

ひどいことをしているとは思う。
だけど、これからの厳しい戦いを考えれば、背に腹は代えられなかった。
そばには、悲しそうな表情を浮かべるとっとこハム太郎2と…二つのワープスター。
緊急避難用に、スーパーデラックスが残してくれたものだ。

「ごめんね、ハム太郎君…いやなもの見せちゃって。」
「しょーなっち…」
「あのね…ハム太郎君。私、今からワープスターでここを離れるつもりなんだ」
「!?」
「それで…ハム太郎君にもついてきて欲しいの」

本当は一人で行きたかった。
しかし、戦う力をあまり持たない彼を一人にするのも気が引けた。
それに、二人の方が効率もいいのだ。
ハム太郎2は少しの間考え込んでいたが…

「…イエーっちゅ!」
「ありがとう…」


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一方、池の中へ入っていた3人は、相対していた。
池の中のモンスター…きょうあくポケモンギャラドスと。

(これがきらきらきっずのメッセージのモンスターか)

コロコロカービィは思い出す。
きらきらきっずを殺した時の事を。
おそらく、自分とF-ZEROに襲われた後、かすかに意識が残っていたんだろう。
そして最期の力を振り絞って、あのメッセージを残した。

『ま、待ってよコロコロカービィ!ボクだよ、きらきらきっずだよ!ボクたち仲間じゃないか!』
『そんなの関係あるかよ!同じシリーズの奴だろうがぶっ殺す!』

あの時の会話を思い出して、苦い表情となる。
あの頃の自分は、仲間の絆なんてこれっぽっちも信じてやれなかった。
星のカービィに諭され、抱きしめられ、ようやくその強さと温かさを知ることができた。

「行こうぜマリオワールド!スーパーデラックス!こいつはあのメッセージを遺した…きらきらきっずへの手向けの戦いだ!」

マリオワールドは水中でしゃべれないため、無言で頷いた。
一方スーパーデラックスは…意外そうな表情でコロコロカービィの方を向いていた。

(コロコロカービィ…あいつ)

あいつのことは、許せなかった。
星のカービィのように、寛容になることができなかったのだ。
だけど、今の言葉から感じられた感情は真剣そのもので。
改心したというのが口だけではないというのが、嫌でも伝わった。

(まあ、だからって許してやるつもりはないけど)

きっと、彼自身だって許しなど求めていないだろう。
だから、スーパーデラックスはコロコロカービィを許したりしない。
だけど…

(許しはしないけど…仲間としては、認めてやるよ)

ギャラドスが向かってくる。
戦いの、始まりだ。




水中での戦いは、取れる行動も限定される。
故に、戦いも単純なものとなった。

スーパーデラックスのワープスターと、マリンポップ号に乗ったコロコロカービィの魚雷で敵の動きを止め。
怯んだ隙にマリオワールドが踏んづける。
そんな繰り返しで、戦いは続いた。
事前に星のカービィにファイアマリオにしてもらって残機が1ある状態だったので、接近によるリスクは少なかった。
一度ギャラドスがはかいこうせんを放ってきた時は肝を冷やしたが、マリオワールドがちびマリオとなることで攻撃を引き受けた。
そして…はかいこうせんの反動で動けなくなったギャラドスを一気に攻め立てフルボッコにし…戦いは終わった。


「宝とやらは俺が探すから、お前等は一度陸に戻ってろ」

戦いが終わった後、コロコロカービィのその言葉に甘え、マリオワールドとスーパーデラックスは一度陸に戻った。
二人ともさすがに息が苦しくなってきていたのだ。

「あれ?」

陸に戻ったスーパーデラックスは、辺りを見回す。

「どうした、スーパーデラックス」
「姉ちゃんとハム太郎2が…いないんだ」
「なに?」

やがて、宝を見つけてコロコロカービィも陸に戻ってきたが…二人は変わらずいない。

「まさか3DSに連れ去られたのか!?」
「と、とにかくワープスターで辺りを…」

動揺する2人だったが、

「あ、おかえりなさい!」
「はむはー!」

2人は戻ってきた。
すぐさま、スーパーデラックスが二人に駆け寄り問い詰める。

「姉ちゃんたち、どこ行ってたんだよ!」
「あはは…ごめん。ちょっと街の方までね…」
「こんなモンスターや爆弾がはびこってる中を!?」
「ええ…ただ待ってるだけってのも、味気ないものね」
「イエーっちゅ!」


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時を少し遡り。
星のカービィととっとこハム太郎2は戦場と化した市街地へとやってきていた。

「いい、ハム太郎君!今から私たちは手分けしてこの市街地を探索するわ!」
「イエーっちゅ!」
「集める物は、死体と、物資!特に、みんな疲弊してる今、回復の手段が欲しいところだわ!」
「イエーっちゅ!」
「上空からの爆弾には常に気をつけて!万が一モンスターが襲ってきたら、逃げること!」
「イエーっちゅ!
「それじゃあ、散開!」

…というわけで、二人は爆弾やモンスターに注意しながら市街地をワープスターで飛び回った。



数十分後、二人は先ほど別れた場所にて合流した。
まず二人は、見つけた死体をデイバックから全て出した。
星のカービィが死体を求めた理由…それはコピー能力の充実による戦力の確保であった。

「いただきます」

並べられた死体を一気に吸い込む。

「うっぷ…おえええええええ!」

飲み込んだ直後、吐いた。
これだけの死体を一気に食するのは、さすがに気分が悪い。
吐きだしたことによって出てきたのはコピースターで…全部で11あった
そのラインナップは、以下の通りだ


ポケットカメラ
スーパーボンバーマン
ポケモンカードGB
かまいたちの夜
マリオペイント
ロックマンX
ヨッシーのたまご
がんばれゴエモン~ゆき姫救出絵巻~
ゼルダの伝説 夢をみる島DX
ファイナルファイト
海腹川背


しばらくして落ち着いたカービィは次に物資についての首尾を聞くと、ハム太郎2はこっちこっちと手招きした。

「こっちの方になにかあったの?」
「イエーっちゅ!」
「…あなた、今回その台詞ばっかりね」

ハム太郎2の案内した場所にあったもの…それは自販機だった。
売っているのはおいしいみず、サイコソーダ、ミックスオレの3種の飲み物。
いずれも体力を回復させるものであり、是が非でも手に入れたいところだが…

「うーん…買うにはコインが必要なのね」

しかし手持ちにコインなど当然ない。
いっそのことぶっ壊して中身を奪ってやろうか…とも考えたが。

「あ…そうだ。彼の能力なら」

先ほどコピーした能力の一つ。
その中に、小判を投げる能力というものがあった。
試しに小判を入れてみれば、かつてのゴエモン同様、無事に買うことができた。

「ハム太郎君!買える限り買うわよ!」
「イエーっちゅ!」

その後、各種飲み物を半ダースずつ買った辺りで爆弾で自販機が爆破されるまでの間、二人は自販機で飲み物を買い続けた。


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「全く、無茶をしたもんだ」

星のカービィの話を聞いて、マリオワールドは呆れたような表情で二人を睨む。

「ちゃいっ!」
「ハム太郎君が謝る必要はないわ。あなたは私が巻き込んだだけなんだし…」
「だけど姉ちゃん、いくら戦力の増強の為とはいえ、死体漁りはどうかと思うな…」

死体集めに関して難色を示すスーパーデラックスに、星のカービィは反論する。

「…別に戦力の為ってわけじゃない。もちろんそれも目的の一つではあったけど、本質じゃない」
「?…どういうこと、姉ちゃん?」

不思議そうに訊ねるスーパーデラックスに、星のカービィは語った。

「優勝者以外のソフトが消される…あなたはそう言ったわよね?」
「う、うん…」
「それなら…これからの3DSとの戦いは、生きてる私達だけの問題じゃない。この殺し合いに呼ばれた、みんなの問題よ」
「…そうだね、死んだ彼らも、決して無関係じゃない死活問題だ」
「だから…連れていくの。みんなで戦うのよ」
「姉ちゃん…」
「本当は、この会場全てをくまなく探して全員で戦いたかったんだけどね。この状況じゃ、市街地だけで精一杯だったわ」

みんなで戦う。
その言葉を聞いて、スーパーデラックスは嬉しくなった。
かつての彼女は、囚われていた自分を救うために修羅の道を進んだ。
優勝を目指して独りで、戦おうとしていたのだ。
そんな姉が、みんなで戦うと言ってくれた。

(僕がいて、コロコロカービィがいて、マリオワールドさんやハム太郎がいて、そして『みんな』がいる…姉ちゃんはもう、独りじゃないんだね)


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それから数十分後、コロコロカービィが戻ってきた。

「見つけたぜ!『宝』をよ!」

得意げに、宝箱を見せつける。
どうやら、この中に脱出に必要なものが入っているらしい。

「では、開けよう」

そう言ってマリオワールドが宝箱を開けると、そこに入っていたのは…

「ワープスター?」

そこに入っていたのは、いつもスーパーデラックスが出すものとよく似たスターだった。
宝箱の底に、紙切れがあり、そこにはこう書かれてあった。



『主催者本拠直通ワープスター

優勝おめでとう!
これさえあれば3DSのいる場所まであっという間にたどり着けるぞ!
さあ、3DSでの移植&リメイクまであと少し!』



「なるほど、これで3DSのもとに…しかし」
「小さすぎないかしら?これじゃあ一人乗るので精一杯よ」

マリオワールドと星のカービィの言う通り、そのワープスターは一人乗りくらいの大きさしかなかった。
表向き優勝者を運ぶためのものなので仕方ないが、これでは全員で向かうことができない。

「大丈夫だよ、姉ちゃん。…僕には、『ワープスターを操る』能力がある。…ワープスターよ、大きくなれ!」

スーパーデラックスがそう言うと、ワープスターはぐんぐん大きくなっていき、5人乗るのに十分なほどの大きさとなる。
おそらく、Wii Uはこれを見越してスーパーデラックスを能力と共にこの場に寄こしたのだろう。

「というかよ、このワープスターがなくても、お前が作るワープスターでいけないのかよ?この会場までは来てるんだろ?」

コロコロカービィの言葉に、スーパーデラックスは首を振った。

「封印が施してあって、こっちから向こうへ戻ることはできないらしいんだ。多分このワープスターじゃないとあっちへはいけない」
「へえ、なるほどなあ」
「とにかく、これで乗れるよ」

出発の前に、準備をすることにした一行はまず、体力の回復に努めた。
星のカービィとハム太郎2が回収してきた半ダースの内、各種5本ずつが消費される。
残った飲み物については、基本後方支援のハム太郎2に一任することにした。

「ねえ、これどうしようか…」

そういってスーパーデラックスが見せたのは…『全てを0にする』能力。
優勝者以外のソフトを…消す為の能力。

「3DSのもとに再び持っていくのは気が引けるが…置いていったところで回収されてしまう可能性もある。そのまま持っておくべきだ」
「分かったよ、マリオワールドさん」

その後も、荷物の検分など、乗り込むための準備を続ける。
銭湯で見つけたポケットカメラの支給品の中には、【マリオ変身セット@スーパーマリオワールド】というものがあり、スーパーキノコ、ファイアフラワー、マント羽根が1つずつ支給されていた。
マリオワールドはそれを受け取るとさっそくスーパーキノコを使いスーパーマリオに変身した。

「これで準備は整った!さあ、行こう!」

マリオワールドが。
星のカービィが。
コロコロカービィが。
とっとこハム太郎2が。
スーパーデラックスが。

主催者本拠直通ワープスターに乗り込む。
全員が乗り込んだのを確認すると、スーパーデラックスは言った。


「いざ行かん!3DSの根城へ!」


スーパーデラックスのその一言を機に、ワープスターははるか上空へと飛んでいった。



【ワープスターで移動中】

【星のカービィ】
【状態】健康
【装備】「参加者の能力をコピーする」能力の☆
【道具】支給品一式×4、不明支給品×3、斧、コピースター×16(※※)
【思考】
1:今までの償いの為に戦う
※外見はほしのあきに似た女性です。
※ 「飲み込んだ相手の能力をコピーする」能力と「ワープスターを操る」能力は「別の能力のスターを飲み込むと元々持っていた能力のスターを吐きだす」という仕様上、同時併用できないので「ワープスターを操る」能力発動中はコピースターを取り込めません。

【コロコロカービィ】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品、モンスターボール(ピッピ)、コピーのもとDX(プラズマ)@星のカービィスーパーデラックス
【思考】
1:星のカービィ達に協力し、主催者を倒す
※外見は丸々とした体型の巨漢の男です。
※身体を丸めて転がることで超スピードでの移動が可能で、さらに跳ね上がることで周囲にいる者を跳ね上げて転ばせることができます。
 転がるスピードと破壊力は連続して転がり続けることにより上がっていきます

【とっとこハム太郎2】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、ハム語辞書@とっとこハム太郎2、おいしい水&サイコソーダ&ミックスオレ@ポケットモンスターシリーズ
【思考】
1:仲間と一緒に頑張る
※外見は5歳くらいの男の子です
※とっとこハム太郎2内で出てきたハム語以外の言葉をしゃべることができません

【星のカービィスーパーデラックス】
【状態】健康
【装備】『ワープスターを操る能力』の☆
【道具】『全てを0にする』能力の☆
【思考】
1:参加者を主催本部へ連れて行く

【スーパーマリオワールド】
【状態】健康、スーパーマリオ
【装備】ラミアスの剣@DQ6
【道具】支給品一式×3、まほうじんのつえ@魔法陣グルグル2、きぬのローブ@DQシリーズ、ファイアフラワー&マント羽根@スーパーマリオワールド
【思考】
1:この殺し合いを止めたい
※外見はスーパーマリオです。
※スーパーマリオ、ファイアマリオ、マントマリオに変身する能力、またその状態なら致命傷を受けてもちびマリオになるだけで命に別状はありません。



※※星のカービィの所持するコピースターは以下の通りです

す~ぱ~ぷよぷよ
サバイバルキッズ
サンリオタイムネット未来&過去(ミックスコピー)
ポケットモンスター緑
カービィのきらきらきっず
ポケットカメラ
スーパーボンバーマン
ポケモンカードGB
かまいたちの夜
マリオペイント
ロックマンX
ヨッシーのたまご
がんばれゴエモン~ゆき姫救出絵巻~
ゼルダの伝説 夢をみる島DX
ファイナルファイト
海腹川背


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