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ハナコの日記一日目

――ようこそ、サバイバーの皆。
オレの名はケイジ、この街の“観光ガイド”をやっている。

観光ガイドの役割は、リボーン社から送り込まれてきたサバイバーに最初の案内をする事だ。

おっと、今日もまた一人新しいサバイバーが――



「……あんの、Kさん?」
「ん、何だよ。 今いい感じにケイジのセリフを考えてた所なんだが……」

某月某日、とあるPCの前にて。
この物語の主人公となる「田中花子」――TwitterでのHNを名前のまま「花子」としている彼女は、
インターネットで知り合った本名不詳の男、「K」と電話で話していた。

「いんや、TRPGぽい導入も楽しいんだげども、おら早く始めたぐて……」
「あー、悪い悪い。 それじゃあまず、デドツイを始めるにあたって……そうだな、公式アカウントをフォローしようか」

「公式…?」

「ああ、 @dead_twitって言うアカウントをフォローするんだ。
 更新やイベントの情報のほかに、中の人が居る時には質問なんかにも答えてくれるから便利だぞ」
「わがっだ、そしたら公式アカウントをフォローして……次はどうすんだべ?」

「うむ、じゃあ次は職業だな。
 wikiの職業一覧ページを開けてみてくれ」
「わ、沢山あるだなぁ……」

「ああ、色々あるが、まあ最初の内は序盤じゃ手に入り難いハンドガンを持ってる軍人か、
 優秀な武器を2つ持ってる料理人辺りがややこしいルールも無くて簡単だと思うんだが……」
「おら格闘家にするだ!」

「……話聞いてた?」
「インファイトはロマンだず!」

「お前どこの出身なんだよ……まぁいいや、格闘家も最初こそ厳しいが
 習得がやや難しく、いざってときのダメ押しになる肉弾技を最初から持ってるのは心強いからな」
「よーし、やってやるずら!」

「まあ……謎方言は一旦置いといて、職業が決まったら後は名前と性別だな」
「名前はハナコ、性別は女だス!」

「OK、OK。 最初に決めるべき事はそれだけだ。
 んで、初日は必ずショッピングモールからの開始になる」
「最初の街って奴だすな!」

「いや、それがここ、そんなに生易しくは……」
「よーし、そんじゃ早速始めるずら!」
「あ、ちょっ。 話を……!」



新人サバイバー、「格闘家」ハナコは、意気揚々とショッピングモールを進んでいく。

「よーし、まあ最初はきっと何とかなるべ! 何が出るかなー……」

診断結果
【戦闘】筋骨隆々のゾンビに遭遇! 【強敵】「HP10/大きさ1/攻撃力10/装甲1」 倒せば資金30を入手。

「!!??」

この時、ハナコの攻撃手段は
技能:【こぶし:攻1/範1/回3/肉、HP消費1】 
技能:【キック:攻3/範1/回1/肉、HP消費2】 
の2つ。

ただし、1ターンに使える技能は1つの為、どちらか1つしか使用できない。

「え、えっと、こぶしは攻撃力が1だから効かねえのか……?」

確かに、敵は「装甲1」を持っている。
攻撃力は装甲の分だけ減らされてしまう為、こぶしの攻撃力は0、つまり無力となる。

「い、いや! そんな事は無いべ!」

しかし、ハナコは
道具:バンテージ「肉属性の攻撃の攻撃力が+1」 
を所持している為、こぶしの基本攻撃力は「2」となり、
敵の装甲で減らされても「1」残るため、相手にダメージを与えることは可能だ。

「あ、でも……」

だが、ハナコにはもう一つ「キック」がある。
こちらもバンテージにより攻撃力が1上昇し、性能は「攻3/範1/回1/肉」

ここで両者の与えるダメージを比べてみよう。

こぶし:攻1/範1/回3/肉
バンテージで攻撃力+1 (2)
敵の装甲により攻撃力-1 (1)
3回攻撃で1×3=3ダメージ

キック:攻3/範1/回1/肉
バンテージで攻撃力+1(4)
敵の装甲により攻撃力-1(3)
1回攻撃で3×1=3ダメージ

「ってことは、どっちでも与えるダメージは一緒……? いや、ちょっと待つべ」

そう、格闘攻撃には「HP消費」がある。
ここでもう1度、ハナコの持つ2つの技能を見比べてみよう。
技能:【こぶし:攻1/範1/回3/肉、HP消費1】 
技能:【キック:攻3/範1/回1/肉、HP消費2】 
こぶしはHP消費1、キックはHP消費2。
一見こぶしの方がHP消費が少ないように思えるが、
これは「1回攻撃するごとの消費HP」なので、
こぶしは消費1×回数3=HP消費3、
キックは消費2×回数1=HP消費2となり、
最終的な消費量はキックの方が少ないのだ!

「こっちが正解だべ!!」

ハナコのキックが、筋骨隆々のゾンビにめり込む。

「HP7(10-3)/大きさ1/攻撃力10/装甲1」

「だ、ダメだべ。 全然減らせてないべ……」

始めたばかりのハナコには同行者も居なければ、武器も道具もない。
つまり、これ以上攻撃手段が無い。 敵のHPはまだ残っているので、
逃げるにしても敵の攻撃力である「10」の分だけHPを減らさなくてはならない。
キックで消費した2に加えて、初日から12ものダメージを受ける事になるのか――!?

「待たせたなお嬢ちゃん!」
「!?」

その時だった。
ハナコの隣をかすめて、2発の銃弾がゾンビへと飛んでいく。
そしてゾンビは頭に2つの穴を開けて仰向けに倒れ、二度と起き上がることは無かった。

「な、何だべ……!?」

ハナコが声のした方を振り向くと、武器:ハンドガン「攻5/範1/回5/銃【遠距離】【弾薬費5】」 を構えた男が立っていた。

「あなたは……」
「オレの名はキッド。 ただのカウボーイさ……」



「って、このキッドってもしかしてKさんだべか!?」
「ああ、そうだよ。 デドツイ用にアカウント分けてるから気づかないと思ってたんだが」

舞台は戻ってPC前。 ハナコが電話に向かって驚いた表情を見せる。

「ううむ……」
「ん、どうした? 惚れたか?」

「いや、そうでなく…… どういう処理でやっつけたのか、教えて欲しいんだべ」
「ハハハ…… ま、いいよ。 教えてあげよう。
 いいか? オレのキャラ“キッド”は、軍人で開始したんだ。
 それで武器の“ハンドガン”を持っている。 そいつの性能はこうだ」

武器:ハンドガン「攻5/範1/回5/銃【遠距離】【弾薬費5】」

「おー、すげーな、強いべ!
 ……あんれ、でもこの遠距離とか弾薬費って何だべ?」
「ああ、それはな。
 遠距離、ってのは、まあ後々説明するから今はいい。
 弾薬費、ってのは、“1発撃つごとにかかる費用”の事だ」

「それじゃ、さっき2発撃ってたから……」
「そうだな、お前を助けるのに資金10が必要になったって訳だ」

「な、何か申し訳ないべ。 お返ししないと」
「いや、それは大丈夫だ。
 何で大丈夫かは後で説明するから、どうやって助けたかを教えるぜ」



まず、ハンドガンの性能を再度記述するとこうだ。
武器:ハンドガン「攻5/範1/回5/銃【遠距離】【弾薬費5】」

で、ハナコが攻撃した後の敵のステータスはこう。
「HP7(10-3)/大きさ1/攻撃力10/装甲1」

ハンドガンの攻撃力は5だから、装甲で1減らされて4。
敵の残りHPが7だから、2回攻撃の8ダメージでオーバーキルって訳だ。



「ほへぇ……
 あ、そんで。 何で弾薬費が大丈夫なんだべ?」
「ああ、それはな。
 追加ルールの1つに、“救援奨励金”ってのがあるんだ。
 これで、誰かを救援する度に資金10を得られる。 つまり弾薬費分は取り返せてるんだよ」

「はぁ……いい制度だべー。
 そしたら、毎回お互い救援しあえばHPも減らねし資金も増えるって事だすな!」
「いや、そういう訳にも行かねぇんだ」

「な、何でだべ?」
「実は救援……他のサバイバーの戦闘を支援できるのは、
 “戦闘してなくて、拠点も利用していないプレイヤー”だけなんだ。
 拠点は今度説明するが、少なくとも自分が戦闘中だと救援はできない。
 それに救援は基本的に1日1回しかできないから、ハナコが戦闘引いてても
 ハナコよりヤバい状況のヤツを救援しに行かなけりゃならない事だってある」

「ううむ……やっぱり、早いとこ武器を手に入れないといけないみたいだべ」
「そうだな。 ……ん? そういえばお前、キックでHP消費したんだな」

「うん? うん、そうだべ?」
「勿体無いな。 キッドがナイフも持ってるから、そっちで倒した事にしてやるよ」

「え、そんな事していいんだスか?」
「ああ、デドツイは別にコンピューターできっちり処理してる訳じゃないから、
 処理を取り消してより有利な処理を行う、ってのは別に悪い事じゃあない。
 ただ、他のサバイバーが関わってくる場合はきちんと確認を取らなきゃダメだぞ」

[[武器:ナイフ]]「攻3/範1/回3/刃」 
装甲で攻撃-1、与えられるダメージは2
ハンドガン2発(ダメージ8)とあわせて合計ダメージ10
これによりハナコのキックを取り消し、消費HP2を元に戻す

「へぇぇ……武器は技能と違って、1ターンに2つ使えるんだすなあ」
「ああ。 正確には武器2つ+技能1つを使える。
 つまりハナコがキッドと同じようにハンドガン+ナイフを持ってたら、
 ハンドガンとナイフの攻撃に加えてパンチかキックも出来るって事だ」

「おお、夢が膨らむべ……!」



「……さて、ちょっと予定外だったが、これで戦闘と救援は大体覚えたな?」
「覚えたずら!」

「じゃあ後は、そうだな。 ギフトポイントだ。
 詳しい説明は今度するが、とりあえず今は“GP”ってやつを1に増やしとけ。
 これは診断すれば毎日1つずつ貰えるポイントで、溜まれば景品と交換できるからな」
「ほへー……わかったべ」

「あと、毎日……といえば食糧だ。
 初期値の100から、今日の分の1を減らして99にしておけ」
「毎日1ずつ減ってくんだスな……」

「それから、戦利品の資金30だな。
 戦闘時に倒せば○○を入手、って書いてあるものは、
 何ターンかかっても、何をしてもいいから敵を全滅さえれば手に入る。
 逆に敵から逃げてしまったら何も手に入らないから注意しろよ」
「あい!」

「という訳で、本日は終了!」
「また明日、よろしくお願いするべ!」


ハナコのステータス(1日目)
名前:ハナコ  HP100/100 食料99(100-1) 資金130(100+30) GP1(0+1)
性別:女
職業:格闘家
武器:
武器:
道具:バンテージ「肉属性の攻撃の攻撃力が+1」
道具:
道具:
技能:【こぶし:攻1/範1/回3/肉、HP消費1】
技能:【キック:攻3/範1/回1/肉、HP消費2】


今日は最初の一日。
気合い入れて散策してたら、いきなりごっついゾンビに襲われちまっただ。
でも、キッドが助けに入ってきてくれて事なきを得たべ!
持つべきものは友達だなぁ……




「……あ、そうだハナコ」
「な、何だべ!?」

「言い忘れてたが『ぼくと、わたしと、デドツイ』って言うイベントがあって、
 詳しい話はそのページ見てもらえれば解るが、そういう手記みたいなの書くとGPが追加で貰えるんだよ」
「へぇぇ……」

「って訳で、有難くGP+1しとけな」
「わかっただ!」



ハナコのステータス(1日目)
名前:ハナコ  
性別:女
職業:格闘家
HP:100/100(キッドの助けにより変動なし)
食料:99(毎日の診断で-1)
資金:130(戦利品で+30)
GP:2(毎日の診断で+1、手記で+1)
武器:
武器:
道具:バンテージ「肉属性の攻撃の攻撃力が+1」
道具:
道具:
技能:【こぶし:攻1/範1/回3/肉、HP消費1】
技能:【キック:攻3/範1/回1/肉、HP消費2】


今日は最初の一日。
気合い入れて散策してたら、いきなりごっついゾンビに襲われちまっただ。
でも、キッドが助けに入ってきてくれて事なきを得たべ!
持つべきものは友達だなぁ……


最終更新:2013年04月16日 11:34