ガサガサッ!
近くの茂みが揺れた瞬間。
アーサーは死を覚悟した。
(ああ・・・王女に会えずに死ぬなんて・・・でも僕には人を殺すことなんて
できない・・・)
にゃあ!
茂みから出てきたのは可愛らしい一匹の猫だった。
アーサーはその猫を見て安堵した。
(よかった・・・やっぱり僕は運がいいや)
アーサーはその猫の頭を撫でようと猫の近くに寄った。
ヒュン!
風を裂く音と、冷たい風が吹いたと思った刹那。
アーサーの足下に紅く染まった水晶のような剣が突き刺さった。
アーサーはその剣の持ち主の顔を凝視した。
その剣の持ち主は、
スコールだった。
彼の顔はアーサーよりも青ざめ目は血走っている。
「それはオレの剣・・・」
スコールがその言葉を言い終わったか言い終わらなかったかのうちに彼は
再び
氷の刃を振り上げた。
アーサーは急いで猫を抱え、小さい頃から鍛えた逃げ足の速さでスコールから
逃げ出した。
ザクッ!
スコールの剣はまたしても地面に突き刺さった。
(何なんだあの人は・・・・しかもあの青い剣の刃・・・赤かった!)
アーサーは闇雲に逃げ回った。
音からしてスコールは彼の後を追っている。
(このままじゃ追いつかれる・・・今度こそ終わった・・・)
アーサーが頭の中でそう考えていると目の前に金髪の青年、
クラウドが
歩いているのが目に入った。
「た、た、助けて~~~!!!」
「あ、あのう・・・男が!僕を追いかけ・・・この剣が自分のだって言って
・・・刃が!刃が赤かった!あんなに青い剣なのに!」
アーサーはクラウドに助けを求めた。
スコールはもうすぐ後ろまで来ている。
(?この男何を言っているんだ?男が追ってくる、までは聞き取れるが・・)
クラウドがアーサーの言ったことを解読している間にスコールが2人の目の前
に現れた。
「・・・やる気マンマンだな・・・」
クラウドが
ひのきの棒を構えた。
「えっ?あなたの武器それなんですか?じゃあ僕の武器をあげます!」
アーサーはクラウドに
ガンブレードを差し出した(持ち主は目の前にいるが)
「・・・・・」クラウドもその武器の用途は知らないらしい」
「ああアアアぁあァァ!!」スコールが飛びかかってきた。
クラウドはスコールの横腹を蹴り上げた。
「グハッ!」スコールは腹を押さえてうずくまった。
「・・・逃げるぞ!」クラウドがアーサーの手を取った。
「えっ?」 「逃げると言ったんだ。死にたいのならべつだがな」
「は、ハイ!逃げましょう!」
【クラウド 所持品:ガンブレード、ひのきの棒
第一行動方針:スコールからの逃走】
【アーサー 所持品:なし
第一行動方針:スコールからの逃走】
【スコール(発狂) 所持品:氷の刃
行動方針:???】
【現在位置:レーベといざないの洞窟の中間地点】
最終更新:2011年07月17日 20:10