!とんずら

雨が降る。しかし、その音も、ましてはゾーマの放送も聞こえていなかった者たちがいる。
魔導工場。
アモスと離れ離れになったファリスロック
エビルプリーストの絶え間ないイオナズンの爆音にすべてはかき消されていた。

エビルプリーストの魔力は無尽蔵か…
隠れそうなところをイオナズンで破壊していく。
パイプ、クレーン、ベルトコンベア…
まさに無差別。

魔導工場は頑丈で倒壊の恐れはない。
が、工場内部の被害は甚大といっていいだろう。
再び爆風と衝撃が魔導工場を襲う。

「勘弁してくれよ…」
ロックがぼやく。ファリスが頭を小突く。
「仕方ない!散るぞ!」
プロトアーマーが木っ端微塵となる。何度めかの衝撃が魔導工場を襲う。
ロックは離れてクイックシルバーをエビルプリーストに向け何度か打ち込む。
エビルプリーストの注意がロックに向かう。
ファリスは物陰に隠れる。すかさずジョブチェンジ。
忍者。アビリティは…


ファリスが飛び出す。
両の手にはプロトアーマーの破片を持って。
「食らえ!」
エビルプリーストは待ってましたとばかりにイオナズンを打ち込む。
片方をイオナズンが凝縮されている球体に打ち込む。
球体は爆発する。
すかさずもうひとつを打ち込む。
…手ごたえはあったはず。埃でよくは見えないが。
「ロック!来い!」
「待て!ファリス!」
ファリスにその声が聞こえたのはエビルプリーストの脇をすり抜けようと思った瞬間。
イオナズンの詠唱はほぼ完了していた。まさに今にも打ち込もうと。
しまった!ファリスは死を覚悟する。
だが、次の瞬間。イオナズンの球体は消えうせる。
エビルプリーストの手から血が出ている。
「急げ!ファリス!」
クイックシルバーが命中していたのである。詠唱の完了を妨げるには十分であった。
ファリスは意を決し、
魔導研究所の奥へと消えていった。ロックも急いで後を追う。
すかさずイオナズンをエビルプリーストは打ち込む…が、もはや手遅れ。
脱兎の如き二人の速さに詠唱が完了させる間を与えなかった。

…ファリスのアビリティは「!とんずら」であった。
エビルプリーストは悔しそうに舌打ちした。


【ファリス@ナイト(アビリティ:とんずら)
 所持品:食料2ヶ月20日強分&毒薬 吹雪の剣 水1,5リットル×2 小型のミスリルシールド
 第一行動方針:アモスとの合流
 基本行動方針:レナの捜索】
【ロック 所持品:神秘の鎧 クイックシルバー 小型のミスリルシールド フィアーの書×7
 第一行動方針:アモスとの合流
 第二行動方針:レナの捜索】
【現在位置:魔導研究所】

【エビルプリースト 所持品:危ない水着
 第一行動方針:天空の勇者(ソロ・クーパー)の始末】
【現在位置:魔導工場】


←PREV INDEX NEXT→
←PREV ファリス NEXT→
←PREV ロック NEXT→
←PREV エビルプリースト NEXT→

最終更新:2011年07月17日 22:20
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。