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僕は、最低だ

 山から下りたとんぬらは、とりあえずツェンに向かう事にした。
 持っていた武器を前の世界で失ってしまい、何も武器がない状態である。
 こんな状況でうろつくのは、あまりにも危険すぎた。何か武装する必要がある。
 例え町で武器が手に入らなかったとしても、森に行けば杖がわりの棒ぐらいは見つかるだろう。
 そして、日が傾きかけた頃、ツェンの町にたどり着いたのだった。

 とんぬらは直接街には入らず、森の中に潜む事にした。
 町に入れば何か武器が手に入るかもしれない。だが、襲撃を受ける危険もある。
 それに、モンスターとの旅に慣れきっていたとんぬらにとって、野宿はそれほどつらいものでもなかった。

 何か、武器になりそうな気を探して歩く。
 その途中で、爆発の跡地のようなものを見付けた。
 それほど、古いものではないようだ。誰かが、戦ったのか…
 足元に炭を何気なく踏み潰し、ここがそういうところだということを、あらためて認識する。

 その時だった。ゾーマの放送が流れたのは……



 とんぬらは愕然とした。妻が死んでいた事。勿論、それもある。
 だが、それよりも驚愕したことがあった。
 放送を聞いたとき、自分は。

 ほっとしたのだ。


 ガッ!
 側の木を思い切り殴る。
「妻が死んだ…殺されたって言うのに、僕は…」
 ゴッ!
 もたれかかるように、頭を打ちつける。
「僕は…父さんが生きている事を喜んでいた…」

 クーパーアニーは、幼い頃から親と離れ離れになっていた分、甘えん坊だが依存心は少ない。
 いざという時は親に頼らないで、自分の判断で戦う事ができる。
 だが、とんぬらは。幼い頃の、父親との悲惨な別れがコンプレックスになっていた。
 その悲しさと後悔を糧に、とんぬらは生きてきたのだ。

「最低だ…ごめん、フローラ。僕は、最低だ」
 ずるりと、木にもたれかかる。そして、空を見上げた。
 ポツ、ポツと頬にうつ雫が、涙のように伝って落ちる。
 僕は、泣けないみたいだ。だから、夜が終わるまで、こうして君の冥福を祈るよ。
 夜が終わったら、子供たちを捜す。そして、きっと助けてみせるから…

 どれだけ、そうやってすごしていただろう。
 ふと、気配を感じたとんぬらが視線を地上に戻すと、そこには。

「…ベホマスライム?」

とんぬら 所持品:なし
 第一行動方針:パパスと会う
 第二行動方針:クーパーとアニーを助ける】
【現在位置:ツェン側の森】

ホイミン(強化) 所持品:大地のハンマー(装備不能)
 行動方針:ライアンを探す】
【現在位置:ツェン側の森】


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最終更新:2011年07月18日 02:31
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