行為判定2 > 強制力判定

強制力ロール


語り部には、もう一つの行為判定として「強制力ロール」というものがあります。生物や物体など、「相手をさまざまな手段を用いて物理的・精神的に行動不能状態にする」行為を判定する際に使用します。要するに、「相手を攻撃して倒す」時に用いる判定です。戦闘ルールとして用いる事が多いでしょう。

「強制力」とは、その行為(攻撃)が相手にとってどの程度無効化しにくいかを表す数値です。強制力の値が高いほど、攻撃で相手が行動できなくなる(倒される)可能性が高くなります。

強制力ロールの手順


1. まず、強制力ロールを仕掛ける側(以下、攻撃側)は、強制力ロールに使用する技能を宣言し、その技能値を「目標値」と「強制力」に割り振ります(例:技能値12を、目標値7と強制力5に振り分けるなど。)。
「目標値」とは、攻撃側が攻撃を成功するかどうかの数字です。目標値を高くすると、攻攻撃は成功しやすくなりますが、そのぶん強制力は低くなり、強制力ロールを受ける側(以下、防御側)には防がれやすくなります。その逆もしかりです。
なお、目標値は最低でも2になるようにしてください(2D6の最低値が2であるためです)。

2.攻撃側は2D6を振り、先ほど決めた目標値以下の数字を出せば、攻撃は成功となります。
2D6が目標値より上だった場合、余力を使用して振り直しができます。その行為に関係する方の余力を消費してください。余力が残っている限り、1ずつ消費して何度でも振り直しができますが、余力が体力/集中力のどちらか一方でも0になってしまった場合、そのキャラクターは行動不能になってしまうことに留意してください。余力を温存するために、「あえて失敗する(振り直しをしない)」というのも立派な戦術です。

3.先ほど決めた強制力に、攻撃側の、攻撃にとって有利な特徴の値と不利な特徴の値をそれぞれ1つずつ足し引きします。ここで求まった値が、最終的な強制力となります。

4.防御側は、強制力を難易度とした難易度ロールを行います。
2D6を振り、
(「攻撃を無効化するのに使用する技能の技能値」+「無効化するのに有利な特徴の値」-「無効化するのに不利な特徴の値」)-「強制力」
以下の数値が出れば、攻撃の無効化に成功したことになります。
失敗した(2D6が難易度より大きかった)場合、余力を使用して振り直しができます。無効化に関係する方の余力を1消費するごとに1回振り直しができます。振り直しの結果、成功すれば、攻撃の無効化に成功した事になります。体力/集中力のどちらか一方でも0になってしまうと、行動不能になります。
もし振り直しをしなければ、防御側はそのまま行動不能になります。攻撃によって重傷を負った、精神的/肉体的疲労などで動けなくなってしまった、戦意を喪失したなどの状況が考えられるでしょう。


[例]
電算妖精ATHENAと、メタルスローターの幹部マサカドが戦闘に入りました。
まず、ATHENAがレーザーボウでマサカドを攻撃します。
ATHENAのレーザーボウ技能値は12です。ATHENAのプレイヤーは、技能値12を、目標値7、強制力5に分けることにしました。
ATHENAのプレイヤーは2D6を振り、その出目の合計値は5でした。目標値7以下ですから攻撃は成功です。
次に、先ほどの強制力5に、ATHENA側の特徴を適用します。特徴「持ち物:ビームボウ(特徴値2)が有利な特徴として適用できます。適用すべき不利な特徴は見当たらなかったので、振り分けた強制力5+有利な特徴値2=7が、最終的な強制力(防御側から見れば難易度)ということになります。
さて、マサカドを操作するゲームマスターは、「剣術」技能を使用して、レーザーボウのビームを受け流すことにしました。マサカドの剣術技能値は13です。この行動に有利に働く特徴は「持ち物:超振動ブレード「タキヤシャヒメ」(特徴値1)」です。不利な特徴は見当たらないので、剣術技能13+有利な特徴値1=14から、先ほどの強制力7を引いた7が、防御側の目標値となります。ゲームマスターが2D6を振り、7以下が出れば、マサカドはビームを受け流すことに成功した事になり、マサカドにはダメージはありません。
ゲームマスターが2D6を振ったところ、出目は11でした。7より大きいので1度目のロールは失敗です。このまま振り直しをしなければ、マサカドは行動不能(戦闘不能)になってしまいます。
ゲームマスターは余力(この場合使用するのは体力です)を1消費して、振り直しを洗濯しました。マサカドの余力総計は15、そのうち体力に9を割り振っています。
体力を1消費して(この時点でマサカドの体力は8になりました)振り直しをしましたが、今度の出目は8でした。2度目のロールも失敗です。
ゲームマスターはさらに体力を1消費して(マサカドの体力は7になりました)、振り直しをしたところ、出目は6で、マサカドはようやく受け流しに成功しました。
もし、体力が0になってしまったら、マサカドは疲労のために行動不能になってしまいます。

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最終更新:2011年02月25日 23:37