日常に暮らす者はそれに気付かず。
非日常は彼等に知られない処で牙を研ぐ。
繰り返される虚構の日常。
終わり無き真実の非日常。
その二つを繋ぐ境界。
境界線の向こう側。此処ではない何処か。
ダブルクロス
シナリオ
『The Overturn Would』
――表と裏が入れ替わる時、境界に立つのは誰。
PC1 シナリオロイス:萱姫・菜摘(かやひめ・なつみ)
ある日キミのところに、相談したいことがある、と一人の少女が訪ねてきた。
それはキミの知り合いで、K市の高校に通う、萱姫菜摘だった。
彼女の話では、最近毎晩のように悪夢を見続けているのだという。
“人を食べる夢”を見るという彼女は、今にも倒れそうになっていた――
PC2 シナリオロイス:神秘の札(アルカナ)
赤いチャイナドレスの少女・シンリィがキミを呼び止めた。
彼女が言うには荒島とこの街を去った際にタロットカードを忘れてしまい、それをキミに見つけて欲しいのだという。
嫌な予感がする。以前荒島は盗まれたと嘘をつき、夜襲事件を引き起こす原因を作った。
もしかしたらまた――
PC3 シナリオロイス:蛇のような生き物
夜、キミが街を歩いていると路地裏から怪しい音がした。
覗いてみるとそこには、蛇のような生き物がおり、キミの見ている目の前で消えた。
蛇が消えた場所には、会社員のものと思われる鞄と、革靴が落ちていた。
一体、何が起こったというのだろうか――?
PC4 シナリオロイス:篠原・勝己(しのはら・かつみ)
キミがいつものようにUGN支部にいると、篠原の様子がおかしかった。
物も壊さないし、事務仕事も失敗しない。
試しにお茶くみをさせてみてもやっぱり物を壊さない。
何があった?
シナリオ内容
いつものように春日と狛井が馬鹿なやり取りをしていると、路地裏の方から変な音がした。
大きな何かが這いずる音に不審に思いながら路地を見ると、ツチノコのような謎の生物がいて、二人の目の前から姿を消した。
それを見た二人は、また事件が起こり始めていることを知る。
同じ頃、支部では新条が作業をしていたが、いつもとは違う篠原の態度に驚きながら、その瞳に光が無いことに気づく。
そんなことがあった次の日、喫茶店で話し合っていた水橋と嵐山の前に、シンリィが現れる。
「失くしたタロットカードを見つけてください」
その言葉に色々な思いを感じつつも、選択肢が無いことを知っている二人は調査を開始する。
別の支部からK市にやってきた右京は潜入先の高校で、一人の女生徒から相談を受ける。
人を食べる夢を見るという萱姫。それはやはり、レネゲイドに関係するものであることは明白で、右京は不信感を抱きつつも女生徒を励ます。
調査を進めていく傍らで、水橋が蛇のような生き物に襲われて食べられかけるが、仲間達の協力で追い払うことに成功する。
一方で篠原が発狂し拘束されたり、高校の生徒がオーヴァードになっていたりしたが、それらは新条の調査で本人達ではなく『従者』のようなものでジャームだとわかる。
生徒達を退ける為に張られたワーディングで倒れた萱姫を介抱し、自宅に送った右京は、夜遅くに萱姫の家にワーディングが張られたことに気づく。
集まった仲間達と共に部屋に入ると、そこにはアヌビスの姿をした男が立ち、フォーチュンと名乗った。
フォーチュンの足元で萱姫がツチノコの姿に変わる。
いくつかの言葉を残し一瞬で消えた二人。
調査をしても居場所がわからず、どうしようかと思っていると全員を包み込むように開かれた口のままツチノコが降ってきて、飲み込んだ。
誰もいない街に立つ二つの影。体内だと説明するフォーチュンと、彼に従う萱姫。
戦いの後、萱姫に寄生していたレネゲイドビーイングは消滅したのだった。
最終更新:2011年04月14日 14:41