杏珠にまつわる嘘と虚像 - エリカさんの趣味うぇぶ【7/14更新】

　「アメリカ」を知らない人間に「アメリカ」はロシアのお菓子である、と説明すれば、たちまちそれは本人にとって真実になるのだろう。私の隠れん坊オンラインでの生い立ちは正にこれに近しい。
　私がこのゲームで公開している情報の数々、例えば「年齢」であったり、「出身大学」であったり、「生い立ち」であったりは過半数が嘘である。これが民衆にはにわかに信じがたい話に聞こえると言うのだからなお不思議だ。私の嘘は現代106鯖において肥大化しすぎてしまった。106鯖での「24歳」は最早私の代名詞とも言える。今宵、この数々の嘘を文章の中で真実へと正そう。信じたくないのならば信じなくて構わない。これは私なりの贖罪なのだから。

1.年齢について

　だいいち、私の嘘の中で最も肥大化したものといえばこの「年齢」と言う概念だろう。私は現在の「24歳」という設定を2023年末ごろから使用している(当時は21歳)。
　ここで勘の良い人は気付いたかもしれないが、私の設定に則って生年月日を2001年4月29日とするならば、2023年末時点では本来22歳となっていなければならないはずだ。これはいささか、というかかなりおかしな話となる。
　と言うのも、どう言うわけか当時の私(2023年末〜2024年10月ごろまで)は大学を卒業するのを「21歳」であると勘違いしていた。もちろん、大学が四年制であるのは重々承知していながらである。そして更に馬鹿ばかしいのはこのミスに気付いたのが2024年の10月ごろに、当時大学四年生であったﾒｽｶﾞｷに「杏珠さん同年代だ」と言われたことがきっかけということである。私はこの頃、22歳という自覚を持ちながら既に大学は卒業したものとして考えていたので、ここで現実に起こりうることと私の嘘の矛盾にようやく気が付いた。今考えれば非常に初歩的なミスである。
　さて、読者の皆様におかれては私がこの記事で実年齢を公開することを強く所望されていると思われるが、申し訳ないことに私はつまらない人間なので、実年齢を公開することはできない。強いて言うのならば、私が現在日本の中等教育、つまり中学校に所属しているということぐらいである。当然と言えば当然であるが、これはつまり私の口から語られた高校生以降の記憶は全て捏造されたものであるということを示唆している。
　普段wikiで低年齢層が〜、とか高年齢層はやっぱり〜とか論じている身が実は低年齢層であったとは、また皮肉だ。

2.発達障害の有無について

　一部の私に近しい人間は、私がASD,ADHDと呼ばれる発達障害を持つ発達障害者であるという認識を持っていると思われるが、これは完全な誤りである。
　私の元来の年齢を年齢Aとし、詐称した年齢を年齢Bとおくと、私は2022年末から2023年の下半期にかけては年齢Aを用いていた。詐称していた年齢Bを使用していたのが2023年末から現在に至る2025年の上半期に当たるわけだが、当時の私、つまり年齢Aを使用していた2023年の私は自身の精神年齢と実年齢に関する整合性を106鯖民から幾度となく問われていた。そこで微力ながら整合性を高めるために用いたのが発達障害である。
　発達障害の１つであるASD、いわゆる自閉スペクトラム症(旧アスペルガー症候群など)の特徴として顕著なのが「妙に大人びている」というものだ。当時小学生だか中学生だかの私はこの特性に注目した。精神年齢と実年齢とのギャップをASDの特徴として顕著な「妙に大人びている」点である程度カバーできるのではないかと考えたのである。よって私は2023年半ばごろからASD,ADHDの併発発達障害者を自称し始めた。今思えば非常に倫理観に欠如した行動であるのは自明だ。もし読者の皆様の中で不快に思われた方がいたのならば、この場を借りて謝罪させていただく。本当にすみませんでした。
　年齢詐称という手段を用いて整合性を持たせた現在でも「発達障害」というイメージが残り続けているのはこの名残である。

3.性別について

　近頃は私の本来の性が「女性」であることはなんとなく浸透してきたように感じるが、未だ私を「男性」であると考えている読者の方々もおられるだろう。正直、私はその認識を変えなくても良いと思う。
　と言うのも、私が女性であることは決して嘘というわけではない。ただ、私が最近になるまで女性であることを隠していたのもまた事実である。では、私はなぜそれを隠していたのか？-答えは単純明快、面倒なことに巻き込まれたくなかったからである。
　隠れん坊オンラインに限らずチャットゲー全般に言えることなのだが、そういったゲームには必ず「出会い厨」であったり「女というだけで執拗に関わりを持とうとしてくる輩」というものが存在する。私は小学校5年生ぐらいになる頃に他のチャットゲーで誤って声を晒してしまい、前述の人種から執拗な粘着を受けるようになってしまった。私はそのことが未だトラウマとして残っている節があり、そう言った存在からとにかく距離を置きたかったのがこの真相だ。もしこれをX JAPANが見ているなら、私がDiscordの通話に参加する際異常なほど怖がっていたことについて合点が行くだろう。
　さて、それでは何故この時期になって性を公開したのかと言うと、単に女性としての自覚を喪失するのが癪だったからだ。確かに私はこのゲームにおいて女性であることを何ら誇りには思っていないが、女性という性別を捨てるには何か惜しい。では男性であることがある程度浸透してきた今更にこれを公開すれば、先述の人種からもあまり粘着を受けなくなるだろうという思慮の元の行動であった。2024年7月から2024年末にかけて杏珠という名を忌避し、2025年以降は「花」という女性らしい名前を用いたのはこのためである。また、元来私は女性であることにあまり付加価値を持たせたくなかった。それも要因の１つであろう。
　私はこのためだけに隠れん坊オンラインでの話口調やら振る舞いやらを修正した。これが自認「後期杏珠」の性格として、現在の一般的な「杏珠」のイメージを印象付けた。

あとがき

　最後に私がこの度なぜこういった事実を公表しようと思ったのかを説明しようと思う。結論から言うと、現実世界での成績の悪化が大いに関係する。私が独自に設定した定期テストにおける及第点を下回ってしまったのである。
　私はこれを機に少しは己を砥礪しようと志した。その過程で、私は106鯖においてまかり通っている例の「設定」のことを思い出した。このまま嘘をついていてはいけない、私の中の正義の部分(物語風に語るのならば、天使の部分であろうか？)が咄嗟にそう言ったのである。それと同時に、私は恥ずかしながら中学校入学から今に至るまで定期テスト勉強というものを怠ってきたので、勉強についても少しばかり考えないとならないという義務感にも押された。尤も私は別に勉強が嫌いというわけではないし、なんならその逆とも言える。しかしながらここ数ヶ月間の私は半ば隠れん坊オンラインへの依存状態に陥っており、鯖主がどうだとか、106鯖民がどうだかという適当な理由をつけて仕方なく浮上している感を演出していた。ただ、これを機に少し隠れん坊オンラインから距離を置いた方が良いのではないかと思案し始めるようになった。今まで史実とされた「杏珠」は大阪大学に一歩届かず、泣く泣く滑り止めの立命館大学(立命館大学は決して悪い大学ではない)に入学したと言うエピソードであったが、実際に私がこうなれば元も子もない。ここ1週間ほど、先週よりかは浮上頻度が減ったのはこれが影響である。
　現在高校受験を控えている私に今出来ることを考えた時、瞬時に思いついたのが「勉強」、そして「部活動」、「日常の満喫」であった。やはり生活の一部から隠れん坊オンラインを完全とは言わないが多少除かねばならない。それが7月の話だ。
　これが私の、杏珠の虚像の全てである。

"私の幻灯は、これでおしまいであります。"

2025年7月14日-杏珠ゟ