文学と酒。

文学と酒について。

橘です。
スペシャルメニュー的な感じで、文学と絡めたメニュをつくりたいです。

ご存知の方、アイディアと紹介文的なもの?
是非ぜひ書いてください。お願いします。

そして書かれたものの修正案が有れば適宜追記してください。
くれぐれも追記で、書き直さないよう。


橘:ギムレット、Vマティーニ、アブサン、雪国をあげました。
こんな感じで如何でしょう?ダメ出し含め、是非コメントお願いします。



レノックス・ギムレット

「ギムレットには早すぎる」  -テリー・レノックス
レイモンド・チャンドラー「長いお別れ」より

作中のキーパーソン「レノックス」曰く、
本当のギムレットは「ジンとローズのライムを半分、他には何も入れない」のだそうです。
日本では手に入らないローズ社製のライムは残念ながら使用できませんが、
その錐で刺すがごとき鋭い味わいを可能な限り再現致しました。
通常のギムレットに比べ、ライムの割合が非常に多いため
独特の味わいとなっています。

(注:本来の名称、というか位置づけは「ギムレットのいちアレンジ」ですが、
普通にジン3:ライム1のスタンダードなギムレットも出すみたいですし
区別する意味として名前を変えました。
こちらのレシピは ジン30 ライム30(出来れば加糖なし)ですのでご注意を)


ウォッカ・マティーニ
"Vodka Martini. Shaken, not stirred."   ージェームズ・ボンド
イアン・フレミング「007」シリーズより

映画でおなじみの007シリーズですが、元々はフレミング原作のスパイ小説シリーズです。
今回は映画版007の決め台詞より、ウォッカ・マティーニを拝借しました。
本来はジンでつくりステアするところのマティーニを、
敢えてウォッカで、しかもシェイクするという意表を突いたオーダーです。


アブサン
ー絵の話が出ると、自分の眼前に、その飲み残した一杯のアブサンがちらついて来て、ああ、あの絵をこのひとに見せてやりたい、そうして、自分の画才を信じさせたい、という焦燥にもだえるのでした。
太宰治「人間失格」より

ゴッホ、ボードレール、ランボー、オスカー・ワイルド…
あらゆる文化人を虜にした魔性の味です。


雪国
ー葉子を落した二階桟敷から骨組の木が二三本傾いて来て、葉子の顔の上で燃え出した。葉子はあの刺すように美しい目をつぶっていた。あごを突き出して、首の線が伸びていた。火明かりが青白い顔の上を揺れ通った。
川端康成「雪国」より

日本生まれのスタンダードカクテルです。
冬の情緒をカクテルで描いた、すっとした甘みで呑み易いカクテルに仕上がっています。
川端康成の「雪国」に因んだとのことですが、作品同様世界に名を知られる、今や日本を代表するカクテルの一つでもあります。
最終更新:2009年08月23日 05:03