まとめwiki ~ 「♀29匹のボックスに♂1匹を入れてみた」

01話 - ふたたびボックスへ

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f29m1

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 手持ちに入れてからというものの、ここ1週間どうもオオタチの様子がおかしい。
 話しかけても俯いたままだし、ポケモンフーズもろくに食べない。
 何か悲しいことでもあったのだろうか?



トレーナー
「いけ! オオタチ!」
オオタチ♂
「きゅう?」
トレーナー
「よし、オオタチ! 今日は友人とバトルするんだ。
 気分転換も兼ねて、お前、戦ってくれるよな?」
オオタチ♂
「きゅう!」
トレーナー
「良かった。お前の元気そうな声を聞いただけでも、俺は嬉しくなるよ」
オオタチ♂
「きゅー」
(もうあの娘達には会えないのかな? 寂しいなぁ。。。
 でも、ご主人様には元気な顔を見せないと! 心配しちゃうもん)



トレーナー
「よう。久し振り。少し見ない間にかなり強くなったって聞いたぞ?」
友人
「お前ほどじゃないがな。しかしまあ、地元の小学生は瞬殺ってとこ」

トレーナー
「それじゃ、始めますか。いけ! オオタチ!」
友人
「よし。出て来い。キレイハナ!」
オオタチ♂
「キレイ……ハナ?」
(突然、ボックスのキレイハナと残像が重なった)
トレーナー
「オオタチ! ふいうち!」
オオタチ♂
「え゛」
(他人とは分かってるけど、なんか手出しできないよ……。
 でも、ご主人様のために! でも……)
友人
「キレイハナ! はっぱカッター!」
キレイハナ
「パーーーナーーー!!」
オオタチ♂
「あぁっ! ……くっ」
(迷ってる間に逆に不意打ちを食らってたみたい。よりによって……)
トレーナー
「どうしたんだよ! 気分転換の為にお前を出してるんだろ? 昔のお前はどこへ行ったんだ!」
友人
「どんな事情か知らないが、容赦はしませんよ?
 続けてドレインパンチ!」
トレーナー
「こっちもいくぞ! 10万ボルト!」
オオタチ♂
「バトンタッチ」

 ボンッ!

トレーナー
「……」
友人
「え?」
キレイハナ
「パナ……」
友人
「去年までお前に忠実だったオオタチが……」
トレーナー
「……気を取り直して、いけ! ウィンディ!」



 ……モンスターボールの中、

オオタチ♂
「あぁー! もう訳分かんない! キレイハナ前にして何にもできないし、突然バトンタッチしちゃうし!! 今日の夜、絶対ご主人様に怒られちゃうよ;;」

(ボクは混乱しててその後のバトルの様子など全然聞こえなかった)




 ……その日の夜

トレーナー
「今日はボロボロだった……。気分転換しにバトルしたのに、全然できてないじゃないか。バトル前はやる気だったのに、どうしたんだオオタチ?」
オオタチ♂
「だってキレイハナに突然不意打ちなんて、何だかかわいそうに見えてくるんだもん。それに……」
トレーナー
「そんな熱心にキュウキュウ言ったって伝わんないよ。
 どうだ、今日はゆっくりモンスターボールで休もうか?」
オオタチ♂
「意地悪……」
トレーナー
「どうした? そんなギュウギュウ怒って。もしかしてまたボックスに戻りたいってか?」
オオタチ♂
「うん!」
トレーナー
「何だ、俺と居るのが嫌か?」
オオタチ♂
「いや、そうじゃないけど……」
トレーナー
「俺はポケモン語なんて分からないけど、とにかくボックスだな?」
オオタチ♂
「うん、まあ……」



トレーナー
「これでよし、と。今日はゆっくり休めよ?」
オオタチ♂
「おやすみー」



オオタチ♂
(トレーナーさん、怒らせちゃったかも。。。)
オオタチ♂
「さぁて、みんな元気にやってるかな?」

 しかし、ボクが入れられたボックスは、、、

ベトベトン♂
「おう。オオタチ。この前のカリを返さなければならんな?」
ドククラゲ♂
「よくも俺らの計画を……」
オオタチ♂
「え? や、待って? ボク、何にもした覚えは……」

 隣のボックスだった……。
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