まとめwiki ~ 「♀29匹のボックスに♂1匹を入れてみた」
01話 - 岩と念力
最終更新:
f29m1
-
view
そもそも美的感覚なんてのは人それぞれだ。ここには11歳のガキの美的感覚で『ブス認定』を受けた女どもが流されてきたと思うと、ちょっと哀れな気もする。
まあオレは女は顔じゃねえと思うがな。
まあオレは女は顔じゃねえと思うがな。
扉を開けようとすると、3センチほど開いたところで何かに当たって止まった。
「……誰ぇ?」
欠伸の混じった声が聞こえた。
オレは答えずにスキ間から覗くと、長い鼻が見えた。
欠伸の混じった声が聞こえた。
オレは答えずにスキ間から覗くと、長い鼻が見えた。
ゴマゾウか? と思ってよく見ると、身体の色が茶色い。
ゴマゾウの身体は青だ。
ゴマゾウの身体は青だ。
「開けてくれ、オレはここに預けられたゴウカザルだ」
「あんた、男なの? 何かの間違いじゃあないの」
中のやつは面倒くさそうに立ち上がり、屁をこいた。
扉が開かれた。小太りで、なにかたくらんでいそうな細い目。そして長い鼻。
「あんた、男なの? 何かの間違いじゃあないの」
中のやつは面倒くさそうに立ち上がり、屁をこいた。
扉が開かれた。小太りで、なにかたくらんでいそうな細い目。そして長い鼻。
やべえ! オレは直感的に思った。
オレの苦手なエスパータイプ、スリープの♀だ。
オレの苦手なエスパータイプ、スリープの♀だ。
スリープ
「なんで男がここに来るの。ここは女の子のボックスよ」
ゴウカザル
「知るかよ、んなこたぁトレーナーのやつに聞いてくれ。早く開けろよ」
初っ端からこんなヤツに会うなんて、オレは運が悪い。
エスパータイプは苦手だが、レベルはオレの方が断然上だ。『だいもんじ』でもブチかまして強引に入ってやろうか。オレの炎はチャンピオンのルカリオだって一撃だぜ。
エスパータイプは苦手だが、レベルはオレの方が断然上だ。『だいもんじ』でもブチかまして強引に入ってやろうか。オレの炎はチャンピオンのルカリオだって一撃だぜ。
オレが身構えると、奥のほうから重たい足音が響いてきた。
「スリッチ、またそんな所で寝てんの」
「スリッチ、またそんな所で寝てんの」
……オレは言葉をうしなった。
スリープ
「もう起きたわ。……ゴロ美、男が来てる」
ゴローンだ!! ……これはマジにやばい。エスパーと岩のコンビで来られちゃあ、レベル差でどうこう出来る問題じゃあない。
ゴローン
「あら、ホント。どうせトレーナーが間違えて入れちゃったんでしょ。それより、早く行こうよ。おネエMANS始まるよ」
スリープ
「えっマジ、もうそんな時間? 今日のメシなんだろう」
どうでもいい雑談をしながら、スリープとゴローンは行った。
正直に言う。オレのポケモン生活で、こんなにビビッた瞬間は他にない。
正直に言う。オレのポケモン生活で、こんなにビビッた瞬間は他にない。