まとめwiki ~ 「♀29匹のボックスに♂1匹を入れてみた」
03話 - 目覚めるパワー
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f29m1
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僕以外みんな女の子の子のボックスには、当然小さい子達も居るわけで。
男が珍しいこのボックスの中じゃ、僕はいいおもちゃなようで。
なんていうか、集られてます。体が休まりません。
「ねぇねぇ、はどうだんみせてー!」
左腕にしがみついているのはピィちゃん。
「だめー! らすたーかのんがさきー!」
右腕にしがみついているのはププリンちゃん。
「あくのはどー! りゅうのはどー! みずのはどー!」
そして、膝の上にはエネコちゃん。
さっきからこの三匹に技を見せろとせがまれている。
「あ、あのね……、技は危ないからダメだっていってるでしょ?」
「えー」
見事に重なる三匹の不満の声。僕は疲れているんですってば。
「じゃあ、ピィたちとおはなししよ?」
「ププリンね、ルカリオおにいちゃんにしつもんがあるのー」
それくらいならいいけど……。質問ねぇ。
「おにいちゃんはきのみはなにがすきー?」
どんな事を訊かれるのか警戒してしまったけど、やっぱりこどもだね。他愛のない質問だった。
「僕はカイスの実が好きだよ」
せっかちですから。
「あー! ププリンといっしょー!」
「ピィもカイスすきー」
「エネコもだよぉ」
みんな無邪気なんだね。
初めのうちはちょっとこの子たちのことうざったく思ってたけど、こうして話をしているとなんだか心があったかくなってくる気がする。かわいい子達だよなぁ。
「じゃあピィもしつもんー。おにいたんはどんな女の子がタイプー?」
ピィちゃんみたいな子。って……。
な、何を考えてるんだ僕は。危うく即答しかけたじゃないか。
相手は子供だよ? 僕は健全ですよ?
「や、やさしくて思いやりのある子が好きだよ」
取り繕ってみる。
でも、ピィちゃんかわいい……。
「エネコ、ルカリオおにいちゃんすきかもー。おにいちゃんはエネコのことすきー?」
好き。エネコちゃんが僕の膝に乗ってると、なんかこう、いけない気分になってくる……。
僕はどうしてしまったんだろう。さっきからこの子たちの事ばかり考えてしまう……。もしかして、目覚めてしまった? 目覚めるパワーロリータ?
「ププリンもー。おにいちゃんとらぶらぶするのー」
ああ……、間違ってもいいかな。でも、そんなことしたら御主人に申し訳が立たない。
でも三匹ともかわいすぎる……。このもこふわの体を撫でてしまったら、もう戻れない気がする……。
この感じ、前にどこかで感じたことがある気がするんだけど、いつどこだったか思い出せない。
抑えろ。抑えるんだ僕の腕! 僕が心を許すのはご主人だけだ!
「あ、でもー、やさしくておもいやりがあるっていったらー」
「やっぱりキッスおねえちゃんだよねー」
ピィちゃんとププリンちゃんの会話が、どうしようもない衝動に駆られていた全身を一気に冷静にさせる。キッスって、あのトゲキッス?
「にゃー。キッスおねえちゃん、このまえけづくろいしてくれたのー」
エネコちゃんも賛同してるって事は、やさしいのかな、本当は。でも、僕には冷たかったんだけど……。
ピィちゃんが僕に寄りかかってくる。するとさっきのどうしようもない衝動、縮めてどう衝動が襲い掛かってくる。さ、触りたい。撫で回してもこもこふわふわしたい。
はっ!? この感じ、前にレントラーの女の子と戦った時にやられたメロメロに似てる!
そ、そうか。この子達メロメロボディなんだ。でも子供だし、振りほどいて離れさせるのもどうだろう。でもこのままじゃ骨抜きになっちゃうし……。
ほとほと困りながら滾る血を抑えていると、新たに一匹のポケモンがやって来る。
「こぉら、おにいさん困らせたらダメでしょー?」
ミミロップさんだ。なんかいやな予感がする。
「お子様はあっちにいって遊んでなさい。おにいさんはあたしと遊ぶんだから」
「えー」
三重唱再び。って、遊ぶって……?
ミミロップさんは三匹の子供達をひょいと僕から引き剥がすと、僕の前に手を突いて顔を近づけてきた。
「んふ、かわいいルカリオちゃんねぇ。お姉さんとイイコトしましょうよ……」
僕の首にミミロップさんの腕がまわった。その瞬間……。
「はうっ!?」
なんとも情けない声が、僕の口から上がる。このミミロップさんもメロメロボディだ。さっきよりすごい衝動が僕を支配していく。
幸いにも子供達は既に向こうにいっているけど、こんなこと、みんなが居るボックスでやっちゃダメだと思う。
でも、でもさ……、我慢できないことってあると思うんだ。抵抗する気がまったく起きないんだ。
「ふふ、固まっちゃってかわいい。お姉さんに任せてくれればいいからね……」
妖艶交じりの笑みが近づいてくる。ごめんなさい御主人。僕、あなたとの絆が揺らぎそうです。
ミミロップさんの鼻先が僕の鼻先に近づいてきます。ドキドキ全開です。
僕の目は自然に閉じられました。
「こぉぉぉらぁぁぁ! そこでなにやってんのよ!」
突然響いた声に驚いた僕、そしてミミロップさんはあわてて声のした方に振り向き、目を見開きます。
そこにはあのトゲキッスが。昂ぶった僕の体は、自然と落ち着きを見せていた。
「さいってー! けだもの! へんたい!
ミミロップさんもそんな奴誘っちゃダメー!」
「あらあら、そんなに言わなくてもいいじゃない。でも珍しいね、あなたがそんなに大きな声を出すなんて」
などと言いながら、ミミロップさんは僕から離れていく。ご主人、僕はいろんな初めてを失わずに済みました。
ミミロップさんがどこかへ言った後も、トゲキッスはしばらく僕を睨んできた。別にそんなに毛嫌いしなくてもいいと思うんだけどなぁ。僕だって望んでここに入れられたんじゃないし、ご主人に気づいてもらうまでの間なんだからさぁ。
「なによ、ふん……」
捨て台詞を残して行ってしまうトゲキッス。『優しくておもいやりがある』、ねぇ……。
男が珍しいこのボックスの中じゃ、僕はいいおもちゃなようで。
なんていうか、集られてます。体が休まりません。
「ねぇねぇ、はどうだんみせてー!」
左腕にしがみついているのはピィちゃん。
「だめー! らすたーかのんがさきー!」
右腕にしがみついているのはププリンちゃん。
「あくのはどー! りゅうのはどー! みずのはどー!」
そして、膝の上にはエネコちゃん。
さっきからこの三匹に技を見せろとせがまれている。
「あ、あのね……、技は危ないからダメだっていってるでしょ?」
「えー」
見事に重なる三匹の不満の声。僕は疲れているんですってば。
「じゃあ、ピィたちとおはなししよ?」
「ププリンね、ルカリオおにいちゃんにしつもんがあるのー」
それくらいならいいけど……。質問ねぇ。
「おにいちゃんはきのみはなにがすきー?」
どんな事を訊かれるのか警戒してしまったけど、やっぱりこどもだね。他愛のない質問だった。
「僕はカイスの実が好きだよ」
せっかちですから。
「あー! ププリンといっしょー!」
「ピィもカイスすきー」
「エネコもだよぉ」
みんな無邪気なんだね。
初めのうちはちょっとこの子たちのことうざったく思ってたけど、こうして話をしているとなんだか心があったかくなってくる気がする。かわいい子達だよなぁ。
「じゃあピィもしつもんー。おにいたんはどんな女の子がタイプー?」
ピィちゃんみたいな子。って……。
な、何を考えてるんだ僕は。危うく即答しかけたじゃないか。
相手は子供だよ? 僕は健全ですよ?
「や、やさしくて思いやりのある子が好きだよ」
取り繕ってみる。
でも、ピィちゃんかわいい……。
「エネコ、ルカリオおにいちゃんすきかもー。おにいちゃんはエネコのことすきー?」
好き。エネコちゃんが僕の膝に乗ってると、なんかこう、いけない気分になってくる……。
僕はどうしてしまったんだろう。さっきからこの子たちの事ばかり考えてしまう……。もしかして、目覚めてしまった? 目覚めるパワーロリータ?
「ププリンもー。おにいちゃんとらぶらぶするのー」
ああ……、間違ってもいいかな。でも、そんなことしたら御主人に申し訳が立たない。
でも三匹ともかわいすぎる……。このもこふわの体を撫でてしまったら、もう戻れない気がする……。
この感じ、前にどこかで感じたことがある気がするんだけど、いつどこだったか思い出せない。
抑えろ。抑えるんだ僕の腕! 僕が心を許すのはご主人だけだ!
「あ、でもー、やさしくておもいやりがあるっていったらー」
「やっぱりキッスおねえちゃんだよねー」
ピィちゃんとププリンちゃんの会話が、どうしようもない衝動に駆られていた全身を一気に冷静にさせる。キッスって、あのトゲキッス?
「にゃー。キッスおねえちゃん、このまえけづくろいしてくれたのー」
エネコちゃんも賛同してるって事は、やさしいのかな、本当は。でも、僕には冷たかったんだけど……。
ピィちゃんが僕に寄りかかってくる。するとさっきのどうしようもない衝動、縮めてどう衝動が襲い掛かってくる。さ、触りたい。撫で回してもこもこふわふわしたい。
はっ!? この感じ、前にレントラーの女の子と戦った時にやられたメロメロに似てる!
そ、そうか。この子達メロメロボディなんだ。でも子供だし、振りほどいて離れさせるのもどうだろう。でもこのままじゃ骨抜きになっちゃうし……。
ほとほと困りながら滾る血を抑えていると、新たに一匹のポケモンがやって来る。
「こぉら、おにいさん困らせたらダメでしょー?」
ミミロップさんだ。なんかいやな予感がする。
「お子様はあっちにいって遊んでなさい。おにいさんはあたしと遊ぶんだから」
「えー」
三重唱再び。って、遊ぶって……?
ミミロップさんは三匹の子供達をひょいと僕から引き剥がすと、僕の前に手を突いて顔を近づけてきた。
「んふ、かわいいルカリオちゃんねぇ。お姉さんとイイコトしましょうよ……」
僕の首にミミロップさんの腕がまわった。その瞬間……。
「はうっ!?」
なんとも情けない声が、僕の口から上がる。このミミロップさんもメロメロボディだ。さっきよりすごい衝動が僕を支配していく。
幸いにも子供達は既に向こうにいっているけど、こんなこと、みんなが居るボックスでやっちゃダメだと思う。
でも、でもさ……、我慢できないことってあると思うんだ。抵抗する気がまったく起きないんだ。
「ふふ、固まっちゃってかわいい。お姉さんに任せてくれればいいからね……」
妖艶交じりの笑みが近づいてくる。ごめんなさい御主人。僕、あなたとの絆が揺らぎそうです。
ミミロップさんの鼻先が僕の鼻先に近づいてきます。ドキドキ全開です。
僕の目は自然に閉じられました。
「こぉぉぉらぁぁぁ! そこでなにやってんのよ!」
突然響いた声に驚いた僕、そしてミミロップさんはあわてて声のした方に振り向き、目を見開きます。
そこにはあのトゲキッスが。昂ぶった僕の体は、自然と落ち着きを見せていた。
「さいってー! けだもの! へんたい!
ミミロップさんもそんな奴誘っちゃダメー!」
「あらあら、そんなに言わなくてもいいじゃない。でも珍しいね、あなたがそんなに大きな声を出すなんて」
などと言いながら、ミミロップさんは僕から離れていく。ご主人、僕はいろんな初めてを失わずに済みました。
ミミロップさんがどこかへ言った後も、トゲキッスはしばらく僕を睨んできた。別にそんなに毛嫌いしなくてもいいと思うんだけどなぁ。僕だって望んでここに入れられたんじゃないし、ご主人に気づいてもらうまでの間なんだからさぁ。
「なによ、ふん……」
捨て台詞を残して行ってしまうトゲキッス。『優しくておもいやりがある』、ねぇ……。