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炎のさだめ ◆6O/b6a0evc



視線の先には無防備なフィギュアの頭部。
UCR-10/Aに遠慮する必要などなく、無慈悲に銃の引き金を引いた。


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ガンバスター=ノリコは先程の戦闘を終えてから周囲を探索していた。
戦闘の相手であったロボットを探すのもあるが、まずはあの時逃げた少女型のフィギュアを保護する為だ。
「う~ん……見つからない」
『泣き言を言わないの』
「だって~……」
あの少女は移動が速い、ということがわかった以外、成果は上がっていない。
屋外には自分以外のフィギュアの姿は見えない。先程戦ったロボットも、少女の姿もない。
もしかしてどこかの家……屋内にいるのだろうか?
そう考えたとき、サブAIのカズミから話しかけられる。
『ノリコ、文具店から物音が聞こえるわ』
「本当……暴れてるみたい……それに、この声!」
聞こえる物音の中に先程の少女の声を確認したガンバスターは迷わずに窓を蹴り割ってダイナミック入店した。


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「島風には、追いつけないんだからー!」
自分を狙う無数の銃弾から、島風は必死に店内を逃げ回っていた。
入店後、いつもの様に連装砲ちゃんを全員出して話しかけようとしたのが島風の命を救った。
その時に体勢を変えたことで、UCR-10/Aの不意打ちは偶然にもマントで防ぐことが出来た。
「もー、しつこーい!」
それからは今まで命を賭けた追いかけっこが続いている。
熟練の戦士であるUCR-10/Aの攻撃を避け続けているのは、流石『島風』といったところ。
逃げるのに荷物にしかならないピッコロのマントを入り口に置いてきたのは正解だった。
修行が出来てないのは気がかりだが、まずは後ろの相手を引き離してからだ。
「島風がこの店で一番速いんだから!」
そろそろ店を一周して入り口に向かっているはず……マントを回収したら一気に外に逃げよう。
電力を大分減ってきたし、どこかで充電しないといけない。
また後ろのUCR-10/Aがライフルを撃つが、銃撃は島風ではなく的外れの方向に飛んでいく。
相手も疲れてきたのかなと島風は思ったが……それが間違いだった。
「えっ」
派手な物音と共に巨大な落下物が島風の行く手を塞いだ。
直後、島風を衝撃が襲った。


UCR-10/Aも初撃を防がれてから何の考えも無しに島風を追い続けてたわけではない。
目の前の標的はブースターも備わってない少女のフィギュアなのに、どういうわけかこちらよりも速度を出している。
ただ素早いだけの相手なら銃撃を当てることは簡単だが、少しは戦闘が分かってるらしくそう簡単には当たってくれない。
なら搦め手を使うまで……既に店内を一周する頃には店のどこに何があるか……その位置情報がメモリーに記録されていた。
速いなら動きを制限してやればいいだけだ。彼は島風の進行方向上にあった商品棚を撃ち、その上にあった大型バインダーをぶちまけた。
人間なら踏み越えられるし、自分や最初に撃破した相手のような機体ならバーニアにより飛べばいい。
しかし今回はブースターもなくただ速く走るだけ……大きい障害物があれば立ち止まるしかない。
その隙だらけの姿を見逃すはずもなく、無防備な背中を撃った。


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「そんな……間に合わなかったの!?」
店の中に入ったガンバスターが目にしたのは、倒れた少女とそれを撃ったと思われるロボットの姿だった。
自分がもう少し早く来てたら……そんな後悔と、この惨状を生み出したロボットへの怒りが湧いてくる。
『ノリコ。落ち着きなさい』
「お姉様……わかってます。わかってるけど!」
それでも割り切れない物がある。
宇宙怪獣から人類を守る正義のロボット、ガンバスター。
そしてそのパイロット、タカヤノリコのデータを与えられた彼女にとって、この現状で落ち着くなど無理だった。
少女を撃ったロボットはこちらに銃口を向けてきた。
次はお前だ、とでも言いたげに。
アレは宇宙怪獣と同じく……人に害なす敵だ。
そう判断したガンバスターは敵……UCR-10/Aとの戦闘に入った。


UCR-10/Aとガンバスター、2体の戦闘は激しいものとなった。
正確な、時には搦め手を使うUCR-10/Aの攻撃をパワーでねじ伏せていくガンバスター。
お返しにとガンバスターはビームを放ち、時には接近して斧を振るうが、店内という地形を使い回避するUCR-10/A。
文具店は物取りにでも遭ったかのように悲惨な状況になっていた。

お互いの電力が尽きるまで続くかと思われた戦闘だが、戦場が書道用品のコーナーへ移ったときに事態は急変した。
UCR-10/Aが銃を乱射しながらガンバスターへ突撃したのだ。
これまでガンバスターから接近戦を挑んだことはあっても、その逆は初めてだ。
相手の意図は分からないが、決着をつけに来たことは分かった。
相手の銃撃で多数の商品が落ちてくる中、ガンバスターは両腕両足のパーツを展開する。
『ノリコ、わかってるわね』
「はい、お姉様。油断はしない……これで!」
ガンバスターが待ちの体勢で出来る最大の攻撃の準備をする。
しかし、その必殺技……バスターコレダーが発動することはなかった。

UCR-10/Aは戦闘中のやりとりで、相手が生半可な武器では倒せないことを理解していた。
故に先程、島風の追撃戦で見つけた必殺の武器が眠る場所まで戦場を移動させる必要があった。
UCR-10/Aは銃撃によって落ちてくる商品の中から目当ての物を見つけると銃を捨てそれを抱え込むと同時に全力でブーストをかけた。
そうしてUCR-10/Aが抱えた金属製の『文鎮』がガンバスターの胸部に突き刺さった。

「あああああっ!!!?」
人間相手でも凶器になるのが文鎮という文具だ。
フィギュア相手に使えば破壊力抜群の武器となる。
いくらガンバスターが丈夫なスーパーロボット超合金とはいえ、文鎮による刺突……しかも己と同じスーパーロボット超合金の重量も加算されている。
ガンバスターが頑丈なモデルでなければ一撃でコアまで破壊できていただろう。
「うあ、ああああああ!」
『ノリコ!』
ミシミシという音を立てながら、UCR-10/Aは更に文鎮を押し込んでいく。
ガンバスターの意識が薄れかけたとき、轟音と共に相手のフィギュアがよろけ、胸部への圧力が軽くなった。
ガンバスターをその隙を逃さず、相手を殴り飛ばすと同時に距離を取る。
その胸部は大きな穴が空き、CSCが一部露出してしまっているが行動に支障はない。

先程の攻撃の発生源を見れば機能停止したと思っていた少女が、大砲を抱えている。
(よかった……生きてたんだ!)
どうやら背中の武装パーツが盾になっていたようだ。路上で見たときにはあった灰色のパーツがない。
ガンバスターは敵がまだ起き上がれてないのを確認すると少女の方へと飛んでいく。
ビクッと怯えた様子を見せるが抵抗はなく、少女を抱えたまま近場の崩れた商品の山へと突っ込んでいった。


雑多な商品に囲まれた中で、二人はようやく落ち着いた。
「さっきはありがとう……助けに来たつもりだったんだけど、助けられちゃったね」
「あ……その……」
先程の敵に襲われたせいだろうか、まだ怯える少女に対してガンバスターは優しく話しかける。
「まだ名前を言ってなかったよね。私はノリ……ガンバスター。あなたは?」
「私は、島風……島風型駆逐艦、島風!」
ようやく元気になった島風の姿を見て、ガンバスターも全身の痛みが癒される気がした。
「そう、島風ちゃんね! それで、話したいことがあるんだけど……」
ガンバスターと島風、巨大ロボと艦娘というちぐはぐな二人の少女(?)の会話は弾んだ。
簡単な自己紹介から始まり、現状の確認……そして作戦会議に至ったとき、二人の周囲を炎が包んだ。

UCR-10/Aがビームマグナムを撃つ度、店内が燃える。
先程の二体が逃げ込んだ場所を中心に炎は広がっていく。
エネルギー系の武器は電力消費が大きいが、今回は必要経費だ。
いずれ店内のスプリクンラーによって消火されるだろうが、それまでフィギュアが耐えられるとは思えない。
すぐに火災場所から逃げてくるだろう。

予想通り、少女型を抱きかかえた黒のロボットが炎の中から飛び出てくるのにさほど時間はかからなかった。
あの炎の中でも少女型を庇っていたのだろう……黒のロボット、ガンバスターはパーツの所々が融けてしまっている。
「島風ちゃん、さっきの作戦通りにお願いね!」
「……!」
黒のロボットは上空からこちらに攻撃を仕掛け、少女型は拳銃をこちらに向けている。
少女型が手にした銃はこの戦闘で初めて見る支給品だ。
小さな指が引き金を引くと同時に電子音が響き渡る。

――KAMEN RIDE RIOTROOPER――

瞬間、少女を守るように3体のフィギュアが現れた。
「あのロボットを攻撃しちゃって!」
少女からの指令を受けた彼らは銃剣……アクセレイガンを構え銃撃をしかけてくる。
敵が増えたことに少し驚きを感じたが、彼らの攻撃は単調な物だった。
それだけなら問題なかったのだが……

「バスタァァァァ、ビィィィム!」

――ATTACK RIDE BLAST――


オレンジのフィギュア3体による弾幕、上空からのビーム、そして新たに銃弾の雨が襲ってくる。
さすがのUCR-10/Aも回避行動に専念せざるを得なかった。

やがて銃弾の雨が止み、銃撃を繰り返していたフィギュアの姿が転送された支給品と同じように消えていく。
どうやらあのフィギュアの増援は時間制らしい。
視線を黒のロボットと少女型に戻すが……少女型の姿が消えていた。

一体どこへ。

その答えは自分の後方……入り口側から、遠ざかっていく足音が全てを語ってた。

ガンバスター=ノリコは、まず島風をこの店から逃がすことを第一目的とした。
自分が万全の状態なら相手を倒してから共に脱出できただろうが、損傷がひどく100%勝てるとは言えないからだ。
まず窓からの脱出は敵に狙われやすい為、脱出方法の選択肢から外れた。
よって、残る脱出方法はUCR-10/Aが待ち受けているであろう入り口からの脱出。
通常ならガンバスターが足止め役となっても厳しいだろうが、ガンバスターの支給品を使えば成功確率を大きく上げることが出来る。

ガンバスターの支給品の一つ、ディエンドライバー。
これには仮面ライダーと呼ばれるフィギュアの召喚機能、それに一時的な透明化の機能があった。
ガンバスターの攻撃に合わせて仮面ライダーの召喚、同時に弾幕を張り、相手が回避に専念してる間に透明化、島風を文具店から脱出させる。

敵がこちらの隠れ場所を放火してきたので細かいところまで打ち合わせは出来なかったが、作戦はうまくいったようだ。
入り口で透明化が解除された島風が勢いよく駆けだしていく姿が見えた。
UCR-10/Aはライオトルーパーの消滅を確認し、島風が逃げたことに気づくとこちらに銃口を向けている。
ここからはガンバスターの仕事だ。
先程からの戦闘で負ったダメージは大きく、電力残量も心許ない。
正直相手を倒すことは難しいかもしれない。
(せめて、相手に隙が出来れば……)
無い物ねだりをするが、それが無理なのは分かっている。
せめて島風が十分な距離を逃げるまでの足止めをしようと決意したとき。

――EXCEED CHARGE――

ディエンドライバーとは違う電子音が鳴り、黄金のエネルギーがUCR-10/Aの動きを封じた。
UCR-10/Aの背後に先程のライオトルーパーと似たフィギュアの姿が見える。
「島風ちゃん…!」
島風が脱出したのは確認済だ。
おそらく、最後にこちらの支援として仮面ライダーをもう一体呼んでいてくれたのだろう。

「お姉様」
『どうしたの、ノリコ』
「ごめんなさい、付き合わせて……でも私、島風ちゃんを助けられてよかった」
サポートAIのカズミ――自分の無理に付き合わせて申し訳ないと思う。
それでも悪のロボットに襲われる女の子を放ってはおけなかったのだ。
『いいのよ、ノリコ……それにここでやられるつもりはないでしょう?』
「ええ!」
ガンバスターは全エネルギーを脚部に集中させる。
あの仮面ライダーによる束縛もそう長くは保たないだろう。
一撃で勝負を決める!
「いくわ、お姉様!」
『ええ……よくってよ』
「スーパー!」
『イナズマ!』
「キィィィィック!!!」
仮面ライダーのキックにタイミングを合わせ、炎となったガンバスターは必殺の一撃を繰り出した。


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島風は走る。
ガンバスターから伝えられた合流場所へ向かう為。
この殺しあいの中で出来た初めての仲間。
少し特殊な性格とはいえ、元々艦隊を組んで戦う艦隊これくしょん出身の島風だ。
仲間ができて一時的でも艦隊を組んでの戦闘は、彼女の心にプラス側に作用していた。
作戦通りに自分は店を出られたのだから、ガンバスターも敵を倒して後を追ってくるに違いない。
それで追いついてきたら「おっそーい!」と迎えよう。
殺しあいの中で出来た仲間との、そんな未来予想図を描きながら合流地点、駄菓子屋へと走り続けた。

【早朝/エリアP(路上)】

【島風@figma】
【電力残量:40%】
【装備:マント(ピッコロ)@S.H.シリーズ、パワーエネルギー砲(ゴーカイオー)@スーパーロボット超合金、ディエンドライバー(仮面ライダーディエンド)@S.H.シリーズ】
【所持品:クレイドル、基本パーツ(連装砲ちゃんx3、五連装酸素魚雷(大破))】
【状態:ダメージ小、艤装大破】
【思考・行動】
 基本方針:スピードなら誰にも負けません。速きこと、島風の如し、です!
 1:誰よりも速くなりたい
 2:ガンバスターと合流して艦隊を組みたい
※ディエンドライバーで使えるカードは、仮面ライダーディエンド付属の物のみになります。
※ディエンドライバーで呼び出したフィギュアは一つの命令しか実行できません。またダメージは引継となり破壊された場合は召喚不可となります。





店内に、ようやく作動したスプリンクラーの雨が降っている。
その雨の中、UCR-10/Aはガンバスターが機能停止しているのを確認すると散らばった支給品を回収する。


あの時、身体の動きを封じられていたUCR-10/Aだが、何も出来なかったわけではない。
指一本動かせなかったが電子頭脳を動かし思考することは出来たし……なにより支給品を転送することが出来た。
己の身を動かせないなら、他の要因で動かすか……相手を動かせばいい。
支給品の中から最も大きな障害物を選び、己の目前に転送した。

IV号戦車D型 本戦仕様。

figmaアイテムの中でも最大級の個体が、前方から迫っていたガンバスターの身体を押し潰した。
背後からの攻撃はそのまま直撃するが、同時に身体の束縛が解けたこともわかった。
ダメージから立ち直ったUCR-10/Aは己の武器を転送する。
目の前には戦車に押しつぶされ、電力を使い切ったせいで弱々しく足掻く獲物の姿。
その頭部に向け、銃の引き金を引いた。


取り逃がした少女型の動向は気になるが、この場にすぐ戻ってくることはないだろう。
滅茶苦茶に荒らされた店内を見渡す。
本来の目的である右手の補強はまだ成されていないし、武器の調達もまだ足りない。
しかし……まずは充電が必要だ。
補給無しでは戦い続けられないのは原作でも現実でも同じなのだから。


ガンバスター@スーパーロボット超合金 機能停止


【早朝/エリアU(文具店内)】

【UCR-10/A@スーパーロボット超合金】
【電力残量:20%】
【装備:URF-15 VALDOSTA(ライフル)、UEM-34 MODESTO(パルスマシンガン)】
【所持品:クレイドル、基本パーツ(KO-5K4/ZAPYATOI(ガトリングガン))、ビームマグナム(ユニコーンガンダム@ROBOT魂)、IV号戦車D型 本戦仕様@figma、
バスターホームランx2、ゲッターファイナルトマホーク(ダイナミックオプションパーツセット)@スーパーロボット超合金、拡張パーツ×1~2】
【状態:ダメージ中、背部に損傷】
【思考・行動】
 基本方針:好きなように生き、好きなように死ぬ。
 1:充電する
 2:手首を補強する
※手首が取れ易いです。ガトリングガンのような重量がある・重心が傾いている武器を持って激しい機動をした場合、手首がほぼ間違いなく落ちます。
※このプログラムにおいてミサイルやハンガーユニットが起動するかどうかは後の人に任せます。



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最終更新:2016年06月18日 00:11