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プロジェクト ◆2Y1mqYSsQ.



「嘘でしょ……」
 桃色の髪をツインテールにまとめた少女が絶望にうなだれていた。
 釣り上がった目から涙が零れ落ちそうになる。
「誰かを壊せだなんて嘘だと言ってよマスター……」
 唇を震わせた彼女はセイレーン型MMSエウクランテ
 Magic Market社より生まれた空を翔ける武装神姫である。
 自分を抱きしめて震える彼女はこの殺し合いをマスターによる命令だと認識したのだ。
 しかし武装神姫にはロボット三原則に近い命令が組み込まれている。
 特にエウクランテ型は真面目な性格を持つものが多い。
 よってマスターによる残酷な命令は人間で言うストレスをもたらせた。
「でもマスターの命令ならやらなきゃ……やらなきゃ」
 目を見開き指に力を込め自分を納得させようとする。
 マスターのためだ。そう言い聞かせて大型ランチャーを構えようとした。

「どうしたどうした、お嬢ちゃん。暗い顔なんかしちゃってさ」

 ちょっと気取った声に反応して武装をまとい、銃口を突きつけた。
 声の主は大慌てで両手を上げて武器を持っていないことを主張する。
「ま、ままま待ってくれ。俺は保安官だ。君に危害を加えないし……むしろ守ろうと思っている。
だからそんな物騒なものは下ろして、な?」
 エウクランテは戸惑った。
 マスターの命令とはいえ無抵抗のものを壊すのは抵抗がある。
 それを好機と見てウッディは畳み掛けた。
「俺たちは同じオモチャの仲間じゃないか。こんな物騒な所からとっとと抜けだして持ち主のところに帰ろう。
きっとあんたのマスターだって心配しているぜ」
 それは彼女にとってぐさりとくる言葉だった。
 思わす引き金に力が入る。
「待った待った待った! まさか本当に撃つわけじゃないよな? だよな?」
「黙って! あたしのマスターは……マスターは……壊せって言ったのよ!
じゃあ壊し合うしか……」
「おいおい、自棄になるなって。とりあえず落ち着こうぜ。ほらヂェリカンだって用意しているし、俺とお茶しない?」
「笑えない」
「わかったわ~かった! ふざけないしまじめに悩みを聞くからその怖い顔をやめてくれ!」
 顔をひきつらせながら懇願するウッディーにエウクランテはどんどん毒気を抜かれる。
 もはや壊す気にもなれず長々と溜息をついてから銃口を下した。
「もう行ってよ。あなたを壊すのはちょっと嫌なの」
「ふぅ~そうかー。お言葉に甘えたいところだけど……」
 ウッディーは笑顔を作り、
「とりあえず話をしないか? 今度は落ち着いてさ」
 と努めて明るく振る舞った。


「本当はマスターと普通に暮らしたかった」
 背を丸めヂェリカンを飲みんだ後、エウクランテはこぼした。
「多分あたしは起動して間もないと思う。だから神姫としてマスターとお喋りして、壊し合いじゃないバトルをして、マスターのためにお弁当を作ったりしたかった。
それで仲良くなって……できればこ、こ、恋人なんてなっちゃったりとか。う、う~恥ずかしい」
 エウクランテは顔が赤いのをごまかすように後頭部をかいた。ウッディが一瞬だけ呆れ顔になったことに気づきもしない。
「あ~うん。俺たちは別にトイ・ストーリーのように人間の前で喋っちゃいけないってわけじゃないんだよな。
なら恋人になるのも……できなくないのか?」
「恋人になれるかどうかはわからないけど……目覚めて誰かを壊せだなんてショックだな。きっと優しい人がマスターになるって思っていたのに」
「武装神姫ってオモチャは持ち主第一というしな。けど君……えーと」
「エウクランテ。本当は名前じゃなくて機種名だけど」
「まあ俺たちも似たようなもんさ。それでエウクランテは本当にマスターが命令したと思っているのか?」
 どういうこと、と瞳だけで訴えた。
「もしかしたら俺たちは誰かに盗まれてこんなことくだらないことに付き合わされているんじゃないか?
だとすれば起動したのはそいつらかもしれないけど、君のマスターだって言えないだろ?
俺だってそいつらがアンディみたいな持ち主だって認められないね!」
「そんな都合のいい……それにアンディって誰?」
 ウッディーはニヒルに笑い右足を持ち上げる。
 ブーツの底に『ANDY』というペイントがあった。
「原作におけるウッディーの持ち主さ。トイ・ストーリーはアンディという少年との絆を信じてウッディーが冒険する映画だからな」
「へぇ~面白そう」
「きっと君だって楽しめる。だから映画のようにここで脱出大冒険をやってみないか?」
 言い切ったウッディから差し出された手を見つめてエウクランテは戸惑う。
 この提案はとても魅力的だ。同意して新しいマスターを見つけに行きたい欲求はある。
 だがそれは裏切り行為ではないか、という疑問が強い。
 起動してすぐに最低の命令を与えたとはいえマスターはマスターだ。
 武装神姫として抵抗があるのは当然だった。

「迷っているってことは一緒にいきたいと思い始めているんだろう? そりゃ君たちにとっては裏切り行為かと思うかもしれない。
だけどマスターかどうか本当に確かめずに動くのも神姫として、いやオモチャとしてどうなんだ?
俺たちは持ち主を楽しませてこそだ。映画のウッディーなら……いや今の俺だって断言できる。
こんな悪趣味な連中、俺たちの持ち主に相応しくないってな!」

 ウッディのお世辞にも格好いいと言えない顔が輝いていて見える。
 まるで物語の主人公みたいな言葉だ。正直心惹かれる。
 彼女は少し考えさせて欲しい、と言いながら周囲を見回した。
 神姫の身長である15cmには広大すぎる人間の街。
 車が20台は停車できる広さの駐車場は彼女にとってサッカースタジアムほどの大きさに感じられる。
 無人の街一つ用意できるマスターは何者なのだろうか?
 なぜこんな残酷なことを強要するのか?
 本当に脱出できるのだろうか?
 疑問は尽きなかった。だけどエウクランテはウッディに視線を戻して笑顔を向ける。
「わかった。あたしもここを出て新しいマスターを見つけたい。だから協力させて」
 そして神姫としては失格だろう選択肢を選んだ。


「本当か! いや~助かった。だったらまずは……」
 言いかけたウッディを両手に抱えてエウクランテは力いっぱい横に飛んだ。
 次の瞬間、二人がいた空間が爆ぜる。
「な、なに!?」
「あなた、なんのつもり?」
 一見戦う力がなさそうなウッディを脇に置き、付属の片手ブレードを構えた。
 彼女はバイザーを下げてセンサーを全開にするがすぐに無意味だと気づく。
 なぜなら相手は姿を隠す気がないらしく、ゆっくりと歩いて姿を見せたのだ。
「ロボットのオモチャ?」
 ウッディの言葉とともに相手は重厚感のある白いボディを晒す。
 全身に配置された刺々しいパーツが悪役のような迫力を醸し出していた。
「な、なあ。あんたもこんな壊し合いなんてやめて……」
「逃げ出そうというのだろう? 先ほどの会話はすべて聞かせてもらった」
 相手は手に持っていたつららを弄びながら答える。
 ウッディの顔がパッと明るくなったがエウクランテは警戒心を解かなかった。
「特別に名前を教えてやろう。俺の名は天のゼオライマー、これは挨拶代わりだ」
 名乗りながらゼオライマーは両手を振り上げる。
 嫌な予感に任せてエウクランテは空に逃げようとするが何もかもが遅かった。
 白い巨体からはエネルギーが溢れ、次元連結システムを模したパーツにより破壊の光が放流する。

 メイオウ攻撃。

 全てを消し去る凶悪な攻撃を前にエウクランテの視界が白に染まった。


 ウッディの身体がもぞもぞと動いていた。
 非戦闘な分ダメージが大きかったらしく目覚めるのがエウクランテより遅れたらしい。
 もっとも彼の両手は手錠で拘束された上、街灯に針金で縛り付けられていた。
「ようやく目を覚ましたか。リボルテックのウッディくん」
 彼女の背後から冷たい声がウッディに向けられた。
「お、お前!」
「……だめ……見ないで……」
 見る見るウッディの目が丸くなり驚きの表情を見せた。
 それもそうだろう。エウクランテはまとっていた武装を剥ぎ取られ、両手を焼かれて抵抗を許されず、柔らかい胸を揉みしだかれているのだ。
 痛みと屈辱に歯を食いしばり顔を伏せていた。
「女の子になんて酷いことを……やめろ、すぐやめるんだ!」
「これは心外だ。わざわざ手加減してまでキサマの仕事を教えてやろうというのに」
 ゼオライマーが小さく笑いながら手のひらに力を入れた。
 されるがままの彼女はうっ、と痛みに短く呻く。
「なぜこんな茶番を原作と同じ人格を与えた上で行うのか少し考えてみろ。
我々はキサマの言うところのオモチャだ。神姫以外に人格プログラムを与え広大なジオラマを用意する以上、これは遊び以外なんでもない」
「ふざけるな! こんな悪趣味な遊びになんか付き合えるか!」
「まったくその通りだ。くだらぬ遊びにこの冥王を付き合わせるなど持ち主に相応しくない。
むしろこの俺こそがキサマたちオモチャも武装神姫も、もちろん人間も支配するべきだ。
もっともこんなことをさせた奴は俺がそう思うのも織り込み済みだろうがな」
 語尾を低くした悪魔が太ももに指を這わせた。
 毛虫が身体を這いずったかのような反応を見て嘲笑っている。
「どういうことだ?」
「木原マサキの人格を知る者ならどういう行動を取るか容易に想像つく。
あえて植えつけたのなら、問題無いと判断した上でということだ。理由はいくつか思い当たる。
管理が行き届いて問題のある行動は決して取れないようになっているか、
我々はあくまで劣化品と見くびられているか、
またまたあるいはこの茶番はコントロールを外れているか……」
 ゼオライマーの手に力が込められ、エウクランテの胸が大きく形を変えた。
 神姫は力任せの行為に苦痛で顔をさらに歪めている。

「俺たちに元となった人格『らしい』行動を取らせることが目的か」

 ゼオライマーは行為をやめ、少女の後ろ髪を掴んでウッディに突き出した。
 保安官の敵意に満ちた視線を鼻で笑って受け止める。
「ならばせいぜい俺は冥王らしい行動を取り持ち主を楽しませてやるさ。
だからリボルテック・ウッディ。キサマも仕事をするといい」
「なんなんだよいったい! 俺になにをやらせようっていうんだ?
映画のヒーローだぞ。トイ・ストーリーのウッディだ!」
「ククク、まだ自分が取るべき行動がわからないようだな。教えてやる」
 ゼオライマーの顔前にウィンドウが開き、確認しやすいように拡大された。
 神姫にも共通で装備されているシステムである。もちろん壊し合いの参加者にも実装されているだろう。
 そのウィンドウに冥王はある画像を表示させた。
「なっ!? これ……」
「まだあるぞ」
 次々画像が切り替わる。
 半裸の美少女に襲いかかる画像。艶かしい女性の下半身に抱きついている画像。無抵抗な少女を押し倒している画像。
 すべてを行っているフィギュアはただ一人。

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             r~くム  \十>―--<7 i!!| ム
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                   俺じゃないか・・・
             ┗                  ┛
 愕然とした声を耳に入れ、ゼオライマーが満足そうに頷いた。
「そうだ。これがキサマに期待されている行為だ。
映画のように脱出を目指すことも哀れな武装神姫の力になることも他のやつに任せろ。
ただ犯し、蹂躙し、開催者の目を楽しませることがお前の役割だ。理解したか?」
「違う! 俺は、俺は……オモチャで……子どもと……」
「ああキサマはオモチャだ。ただしオトナのな」
 楽しそうに笑い、少女の柔らかい乳房をウッディの顔面にあてた。
 小さすぎず大きすぎず、だが張りのある感触にウッディは紅潮する。
 少しでも遠ざかろうと脚をばたつかせたが虚しい抵抗だ。
 ただエウクランテの胸を弾ませるだけの結果で終わる。
「抵抗する必要などない。お前は持ち主の期待通りに快楽に身を任せればいい。
この女の鳴き声は聞いたな? なかなか情欲を刺激するいい声だ。セイレーンをモチーフとしただけはある。
それともボディースーツ風の素体だとやる気になれないのか? あいにく俺にネイキッド素体は支給されていない。
キサマが所持していないのなら誰かから奪うまでのお預けになってしまうが、これはこれでそそるぞ?」
「やめろ……違うんだ……。俺は……俺は……彼女の力になるって……」
「今こそ力になれる。俺の手だと苦痛しか感じない。そういうふうに扱っているからな。
だから多少なりとも好意を持っているお前なら快楽を与え……」

「プレステイル――!」

 エウクランテは喉が張り裂けんばかりに叫んだ。
 同時に散らばっていた彼女の武装が一つにかたまり、鳥型ビークルへと変形を果たした。
 プレステイルは低空すれすれを滑空し、下部の銃口から二発の弾丸を放つ。
 もっとも、ゼオライマーはすでに女一人を抱えながらも安全圏へと逃れていた。
「バカめ。この俺に奇襲など通用す……」
「プレステイル、ウッディを連れて逃げて!」
 二発目の射撃はウッディの手錠を破壊していた。
 命令そのままにプレステイルはウッディを掴んでその場を全速力で離れる。
 ゼオライマーは迎撃しようとしたが少女の体が邪魔をして取り逃がした。
 庇ったのだろう。思わず舌打ちが漏れる。
「油断しているからよ。いい気味ね」
「フン――いいのか? あいつはさっきの画像のような真似をするだけだぞ」
「バカね、あの人は保安官で映画の主役よ。そんなことをするわけないじゃない。
あなたこそ役割とかなんだとかそれっぽいことを言って惑わさないで!」
 ほう、とゼオライマーは感心した。先ほどの画像は神姫に搭載されているのと同じネットツールで適当に拾っただけだ。
 本当に持ち主がウッディにそんなことを期待しているなら、わざわざ原作に似た人格プログラムを与える必要はない。
 相応の下衆な性格で充分である。
「なかなか頭が回る。気に入った。お前は……」
 彼女の頭を下げさせ、首のコネクトを露出させる。自分のケーブルを伸ばし、乱暴に接続する。

「快楽に溺れて死ぬといい」

 言葉と同時にあるプログラムを起動させる。
「なに――――あっ!?」
 艶かしい声とともにエウクランテの身体がびくっとはねた。
 顔が紅潮し目を見開いて口をパクパクさせる。
「あらゆる刺激を快楽に変えるプログラムだ。有線でないと送れないし、効果は10分ほどだが……痛みを感じないよう配慮してやる。
感謝をするんだな」
「ふ、ざけな……イッ!?」
 彼女の語尾が高くなり、腰がガクガク震えている。尻を乱暴に掴まれただけでこの始末だ。
 ゼオライマーの手が再び太ももを這うが、今度は嫌悪でなく快楽の波が襲った。
 手のひらが表面を撫でる度に電源を点け消ししたように視界が点滅する。
 エウクランテは必死に背を丸めて堪えようとするが、切ない溜息が漏れるのを防ぐことが出来ない。
「もっと楽しみたいが時間が惜しい。一気に終わらせるぞ」
 答える余裕のない少女を無視して、腕の球体を背中に押し付けた。
 光弾を発射する球体が淡く光り熱を帯びる。
 ABSが気化するとともに絶叫がこだました。

「あ、あぁぁぁぁぁ!? どうし、て!? グゥゥゥゥゥゥ!」

 接触部分からまるで快楽の電流を浴びせられたようにセイレーン型の素体がじたばたと悶える。
 ゼオライマーは無言で抑え、ひたすら熱を与え続けた。
「カハッ……くぅ、ひゅっ」
 2分ほど経っただろうか。冥王は彼女が息も絶え絶えになったのを確認し腕を引いた。
 武装神姫特有のネジ穴が溶け広がり、頭を出したネジを目視後、無造作に掴んだ。
「そ、れ、やめ――」
 懇願を無視し一気に引きぬく。熱でゆるくなったため特に抵抗なく引き抜けた。
 しかし摩擦による激しい刺激が彼女に襲いかかる。

「っ~~~~~~~~~~~~~!」

 身体を弓なりに反らし、声にならない絶叫を上げてエウクランテは果てた。
 くたっ、と力なく地面に伏せるが、まだ休むことは許されない。
「熱の刺激の後は冷ましてやる。親切だろ?」
 そう言ってゼオライマーはつららを持ちだす。
 精肉店の冷凍庫で太く、鋭く尖った物を作っていたのだ。
 そんな手間をかけた物騒なものを彼はただ残酷に、広がり柔らかくなった穴へと狙いを定めた。
「刺激を与えすぎたか。無抵抗でつまらん」
 残念そうにつぶやき、ずぶりと突き立てる。
 少女の華奢な体が再び跳ね上がリ始めた。
「あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁ!?」
 回路がパンクするほど快楽情報が溢れかえり、たまらず何度も跳ね続ける。
 ゼオライマーは構わず腹の中を棒状の物質で乱暴にかき乱した。
 本来なら痛みだけでなく嫌悪も伴っただろう刺激が甘美な電流となり、彼女の身体を焼き嬲る。
 つららは熱によって溶けて小さくなっているはずだが、腹を満たしてゴリゴリ暴れて止まらない。
 やがて思考がはじき出され、獣のようなうめき声とともに再び地面へと身体を投げ出した。
「もうフリーズしたか。だが楽しめた。もういいぞ」
 もはや言葉を返さない少女にゼオライマーはゆっくりと右手を向ける。
 放たれた一条の光がCSCを貫き、ショーは終わりを告げた。

【エウクランテ@武装神姫 機能停止】


 ひたすら駐車場を離れるため、鳥型ビークルのプレステイルは空をかけ続けた。
「おい、戻れって! エウクランテが大変なんだ! お前のご主人様だぞ!」
 ウッディが必死に説得するが無視して主の命令を実行する。
 もっとも、その飛行も長く続かなかった。
 マリオネットの糸が切れたように、鳥は力を失って落下する。
「うわっ!」
 派手な音を立てて空のゴミ置き場へと彼らは落下した。
 ウッディは体の痛みに顔をしかめていたが、すぐに起き上がってプレステイルを揺らす。
「おい、あんた大丈夫か? お……」
 だが言葉が途絶え、腕が力なく垂れ下がる。
 唇が震えて止まらない。
「なん……だよ……。俺の役割って……」
 目の前の鳥は死んだ。おそらくエウクランテも。
 ウッディは強く拳を握り、地面を叩く。
「誰か教えてくれ……。こんなとき、トイ・ストーリーならどう動くんだ!?」
 答えは返ってこない。壊れたオモチャを目の前に、ウッディは――

【深夜/エリアL(マンション前のゴミ置き場)】

【ウッディ@リボルテック】
【電力残量:90%】
【装備:なし】
【所持品:クレイドル、ヂェリカン@武装神姫×4、拡張パーツ×1(確認済み)】
【状態:全身に大小の傷。熱によって各部変形】
【思考・行動】
 基本方針:どうしたら良いかわからない。

※そばに機能停止したプレステイル@武装神姫が存在します。
※ヂェリカンは一個消費。何味かは他の方にお任せします。
ヂェリカンって何?、って方のために ttp://blog.livedoor.jp/fig_fig/archives/19738558.html


 さて、とゼオライマーは周囲を見回し、警戒を怠らない。
 彼がウッディを煽ったのは理由がある。
 開催者の目的をとりあえず『元となった人格にそって行動させること』と仮定して動いたからだ。
 この出来の悪いショーを楽しんでいる相手がいるのなら、人格通りに動かない参加者を増やすとどう反応するか実験したかったのである。
 一人二人じゃ足りないだろう。試してみることにしたのである。

 もっとも、趣味を含んだ行動なのは否定できない。
 別に開催者の目的を知らずとも、すべてのオモチャを、人を支配すればいいだけだ。
 冥王を劣化させた能力しか持たないとはいえ、ずっと劣化したままなどと認めはしない。
 成長し、全てを操り、力を得て真のゼオライマーとなる。いや、超える。
 この茶番などただの前座にすぎない。
 ゆえにゼオライマーは冥王計画(プロジェクト)を進め、木原マサキを超えるために動いた。

 唯一つ、唯我独尊の天には不安があった。
 今は木原マサキの人格だ。しかし秋津マサトの人格も眠っている可能性があった。
 今更目覚められても困る。ゆえに自分の体を知る必要があった。
 厄介な目的だ。真の冥王計画はまだ遠い。

【深夜/エリアV(駐車場)】

【天のゼオライマー@スーパーロボット超合金】
【電力残量:70%】
【装備:次元連結システム】
【所持品:クレイドル、拡張パーツ×1~3(エウクランテの分も含む。確認済み)】
【状態:損傷なし】
【思考・行動】
 基本方針:木原マサキを超える。
 1:開催者を不快にさせる。
 2:自らの身体を調査。秋津マサトを警戒。

※ディーワッパー@S.H.シリーズの残骸とエウクランテ@武装神姫の残骸がエリアVの駐車場に転がっています。
※ネットツールはアニメ武装神姫でレーネが使っていたタイプと同等のものです。
標準装備ですがアクセスには制限があります。


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ウッディ 次:問・ストーリー
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最終更新:2014年07月05日 00:47