ルシェル
【種族】 付喪神・聖槍(正式名称:ル・シエル・エギーユ)
【性別】 男性型
【属性】 聖,地,星
【所属】 フリーランス
概要
ある殉教した聖人が護身用の得物としたとされる聖槍の付喪神。
付喪神となった後は、とある宗教墳墓の遺跡の中で眠り続けていたが、偶然遺跡調査に訪れた傭兵の手に渡る。
そのまま傭兵の手の元に彼のパートナーとして傭兵任務に携わり続けていた。
現在はテロ抗争の鎮圧に駆りだされた際にテロリストの重火器を前に主を失い、傭兵サイドの援軍である
アイギスらに保護された。
以後はアイギスのことを師匠と呼び慕い、彼らと行動を共にしている。
容姿
ホライズンブルーでストレートなセミロングの髪。瞳の色はヘリオトロープの花の色。
顔立ちは精悍だが童顔寄りで、まさしく青臭い若者、まだ入隊仕立ての新兵のような顔立ち。
肌の色は黄色で長身。筋肉量はやや控えめ。背筋も良く、スマートな体型。
自身の年齢は滅多に語らないものの、10代後半~20代前半くらいに見える。
本体は虹の光を讃えた澄んだ空色の穂先を持つ神聖さを携えた長槍。
女性が使うものとしては長大で、3m近い長さとそれなりの重さを持つ。
穂先にはある宗教の祝詞が刻まれ、その根元にはアメジストの魔宝石が飾られている。
服装はエジプシャンブルーを基調とした軍服。
左肩を大きく覆うようにミッドナイトブルーのショートマントを羽織り、アメジストがあしらわれたブローチで留めている。
靴は膝上丈のスノーホワイトのロングブーツ。
身長186cm/体重は90kgほど(金属製付喪神なので重たい)
性格
気さくで甲斐甲斐しく献身的。勇敢で利他的。表面上は出さない静かな熱血漢。静かに怒り、静かに泣く。
またクソ真面目で向上心溢れる努力家。時に自己犠牲も厭わないと模範的な好青年。
人懐っこく朗らかな生粋の舎弟気質。しかしまだ歳若い関係か青臭く短慮な面も目立ち、まだまだ未熟な身。
身内に対しては過保護で情深く、身内以外の人間から見れば排他的で時に冷酷。
また、熱くなったり、過度にのめりこむと周りが見えなくなるタイプで、そういった所を諌められがち。
本人も自身のそういった未熟な部分は把握しており、なるべく改善しなければと思っている。
戦闘時には持ち前の勇敢さが前面に押し出されるが、時に冷静な策士である面を覗かせる。
平時は敵に対し情けをかける慈悲深さや相手の過去や素性をとやかく言わないおおらかさを持てど、相手によっては容赦は無く、命の取引への恐怖や罪悪感も薄い。
このような一面は性格もあるが、今までの多数の戦闘経験や主と共に駆けた殺伐とした世界の中で得た教訓に培って身に着けたもの。
早い話が「戦わないと、相手を殺さないと誰も守れず酷い目にあう。そして、誰も生き残れない」と思っているのである。
妙な軍人口調に加え軍服のような服装を身に着けているのは死別した二番目の主の影響。
ミュルグレスとの誤解は解けているが、本気で殺される一歩手前まで一方的に追い込まれたことから流石に恐怖を抱いている模様。
現在でも彼のことを苦手としており、味方に対しては人懐っこく情深いルシェルとしては珍しい淡白な態度を見せる。
口調
「~であります」などという軍人口調と丁寧な口調が混ざった口調。
上品さはあまりないが、本人の人のよさや青臭さがよく現れている歳相応な口調。
素の口調は「~だ」、「~だな」などと快活な男性口調だが、素がでる相手は極めて稀。
一人称「自分」or「俺(素)」、二人称「貴様」or「貴方」。名前で呼ぶ際は「~殿」、「~さん」、呼び捨てなど。
アイギスのことは「師匠」(せんせい)、
フォートのことは「フォート兄」。
オードヴィのことは「姉(あね)さん」。
会話例
「はっ!自分はル・シエル・エギーユと申すであります。ルシェルとでもお呼び下されば!」
「師匠、フォート兄!お二人のお手をわずらわせることもありません!ここは自分にお任せを!!」
「下がってください。この方は信用なりません」
「自分はまだまだ修行中の身であります。不束者ですが、皆様のお傍で勉強させて下さい」
「前の主のことは無念に思います。傭兵ですから。こうなるかもしれないって、いつも仰せられてましたから」
「彼の為にも前を向いていないと。感傷に浸り、足を止める暇すら惜しいのです」
「一番最初の主は、どいつもこいつも『人喰い聖女』だなんて不名誉な名前で呼ぶでありますよ。あの方は、ただ必死に民を護ろうとしただけなのに」
「平和だった
ベルスーズのお話、聞かせて欲しいであります。一番最初の主……『人喰い聖女』に聞かせてあげたくて」
「姉さん、またお酒でありますか!?あまり飲みすぎるとお体に障るであります。あぁーっ布団も剥いでー」
「うぐ……自分、何かいけないことを言ってしまったでありますか?ごめんなさい……気づかなくて」
「師匠に手を出すというのなら、幾ら子供だからって容赦はしないありますよ!えっ息子?!……ええーっ!!?」
「ひっ!や、やめてくれでありますよ。自分、もうそんなことしないであります」
「うわぁ!も、もうやめてくれよ……部屋に入るならノックくらいしてほしい………であります……」
「貴様のような下賎な輩が慈悲を貰おうなど百年早い!貴様はここで俺が討つ!!」
経歴
既に滅びてしまった輝石大陸よりもずっと南の小さな大陸の宗教国家
ベルスーズ出身の聖槍の付喪神。
魔女狩りにより、火の海の中に消え殉教した『人喰い聖女』が護身用の得物としていたとされる槍が聖女の必死な思いに応え、付喪神と化した。
一番最初の主こと聖女達には天が使わしたお使いとして認識されており、ルシェルを得た彼女達は更に多くの敵の屍を積み上げ恐れられた。
聖女が処刑された後は彼女の死を嘆き悲しむ信者達の手により、密かに変わり果てた彼女と共に地下深く築かれた地下礼拝堂の奥に埋葬されたとされる。
後年により、放棄され、遺跡となった地下礼拝堂の調査に訪れた調査団の手により持ち帰られ、当時の調査団の一員であったある傭兵の手に渡る。
傭兵の手に渡った後は、彼の愛槍、パートナーとして傭兵稼業に携わり、戦場を駆けるようになった。
しかし、最近になってテロ抗争の鎮圧に駆りだされた際にテロリストの重火器を前に主を殺害され、一人敵も味方も解らぬまま孤軍奮闘で暴走。
現場鎮圧の為派遣された
白装束の剣士とエンカウントしてしまう。
主を失った混乱と発狂に近い状態から彼をテロリストの一味と勘違いし、挑みかかるもまるで歯が立たず敗北。
そのまま無慈悲に破壊されかかった所に傭兵達と共に現れた
アイギスらと出会い、その場を収めて貰って命を取り留める。
以後は
アイギスの上品さと気高さ、強さに惚れこみ、彼を師と仰ぎ付き従うようになった。
主な技・魔法
刺突武器に加え投擲、射撃をメインに据える近~中距離専門のインファイター。
現在の主武装は右腕に固定するタイプの大型のパイルバンカー・ランス。
高めの技量やステータスに加え本人の知恵も回る為、戦闘能力は傭兵達と比較しても高水準であると評価できる。
かつ一部の攻撃に限定されるものの物体・事象の「完全貫通」という非常に強力な固有能力を有している。
その為いかに攻撃を当てるかを最重視した戦略を取り、そのためには不意打ちなども辞さない。
攻撃性能はズバ抜けて高いが、戦術面を含め防御にはかなりの不安が残る。
防戦に押し込まれると途端苦しくなってしまう。
「至天洗礼(ル・シエル・バテーム)」
能力の効果を適応させたい物品や部位に神通力を込めることで発動する力。
物品、生物、事象、空間あらゆるものを対象にその強度や耐性、物理法則諸々を完全無視した攻撃が可能になる。
なお、能力が発動する条件として「刺突」が挙げられる。たとえ神通力をこめていても、対象を突き刺さないと能力は発動しない。
弱点は神通力を纏わせた物質を破壊されてしまう、神通力自体を中和されると不発になってしまうこと。
他にも相手に攻撃を命中させた箇所からこじあけるようにして能力を発動する為、神通力を発動させた物質の素の貫通力で貫けないものには効力を失う。
神通力を纏わせている箇所以外を受け止められたり、止められてしまっても不発になる。
その為神通力を纏わせる物質の貫通力は非常に重要となる。
「星駆残光(メテオール・ルフレ)」
自身の掌から一筋の光の槍を伸ばし、対象を射抜く。
射程距離は最大100mだが、射程距離を伸ばしたり、威力を強化しようとすればするほど消耗も激しい。
展開するスピードも非常に早いものの、弱点は直線状にしか飛ばせないこと。後ろに下がると逃げられないが、横に避ければ避けられる。
「至天洗礼」の対象内。神通力が適応されるのはそのうちの先端30cm。先端を回避できれば対処可能。
「人喰聖女(オーグル・サント)」
完全貫通能力を利用した技のひとつ。相手の魂そのものを射抜き穿ち破壊する「魂喰いの突き」。
技を放つ際、能力を適応する武具や部位に鮮血のような真紅のオーラが発生する。
霊魂を持つ存在に対しのみ有効。
「聖鐘響鳴(ルソンドゥクール・エヴァンジル)」
相手に触れ、自身の力を流しいれることで発動する治癒術式。生物にしか対応していない。
ルシェル自身にかけられた呪いのようなもの。
外傷しか治すことはできない。
「電界疾駆(クー・ド・ヴァン・トネール)」
「ラピエル・S(シルト)カスタム」の磁場形成機能を応用したもの。
電磁力を自身にまとわせ瞬間的かつ爆発的な高速移動を行うが魔石の残量を多く使ってしまう為連発することは難しい。
切り札に繋げるコンボ初動技のような使い方をする。
「蒼銀黙示(アポカリプス・ブルー)」
完全貫通能力を利用した技のひとつ。一際強い輝きと共に、能力を適応する武具や部位に膨大な力を注ぎ込む。
物品や事象のみならず空間さえも穿ち、次元の狭間に逃げ込んだ相手すら射抜き殺す「必殺の突き」。
発動時は全身が神聖さを湛えた蒼銀のオーラに包まれる。
「蒼天聖女(ル・シエル・サント)」
「人喰聖女」、「電界疾駆」を利用した大技。
瞬間的な超高速機動から相手の懐に飛び込み、至近距離から渾身の一撃を見舞い霊魂も破壊するという必殺技。
決めることさえ出来れば殆ど一撃必殺。とっつきのロマンここに極まれり。
他にもいろいろあるらしい。
主な特殊能力・技能
「魔物」
魔物に特別な効果のある技・魔法・能力の影響を受ける。
魔物特効のほか、物質系特効の対象にも入っている。
かなりしぶとい魔物であり、霊魂が完全に浄化されるか本体が木っ端微塵になるかしないとくたばらない。
ちなみに通常の食事を必要としない彼の主食は霊力。偏食で清浄な霊気しか食べることが出来ない。
「無機物」
その肉体構造は生物と大きく異なり、ゴーレムやアンデッドに近い。
視覚、聴覚、触覚を持ち痛覚も存在するが、嗅覚や味覚は存在しない。
しかし生物における睡眠や休息行動は霊力回復、霊魂の調子を整える効果を伴う為、特殊な身の上である彼にとっても必要な行為である。
痛覚が存在する以上負傷すれば痛みを伴い、修復が終わるまでそれに苛まれ続ける。
「霊獣」
神仏の使いたる霊獣の性質を持つ。亡国の聖女の願いに応え生まれた天使。
清浄な気を持ち合わせ、不浄を中和し退ける力があるらしい。
霊獣、天使、眷属などそういった類の存在に特別な効果を持つ技・魔法・能力を影響を受ける。
「聖属性耐性」
聖属性への耐性。非常に高い。
「死属性弱化」
死属性による攻撃にやや弱い。
若干という程度ではあるが、霊獣・天使としては異例の耐性。
「星属性耐性」
光、闇の複合属性である星属性への耐性。
この耐性があるが故に天使であるのに聖属性を無効化できず、天敵である死属性への少々の耐性を得ている。
「空属性弱化」
空(雷、風、音)属性による攻撃にとても弱い。
「回復無効」
通常の回復を受け付けない。
治療には物体を修復する術や能力を使用しなくてはならない。
「肉体系状態異常無効化」
能力値低下、凍結、石化以外の肉体系状態異常を完全無効化する。
「神通力」
超越者が持つとされる神通力を使用することが出来る。
ルシェルが使えるものは、固有能力の「完全貫通」及び「透視」。
「透視」
神通力由来の霊能力、透視を所有する。
自身の見たいものをあらゆる障害物を度外視し、捉えることが可能。戦闘時はもっぱら狙いを定める為に使用される。
しかし使用時は片目or両目の視界が透視能力によって塞がれてしまい、周囲への注意力や対応力が低下する。
なお、他の能力同様オート発動というわけでなく、行使には霊力が不可欠。
「過集中」
極端な集中状態になることができる。
技の精度の上昇や動体視力、反射神経などを更に強化する。
「槍術・中級」
槍術が得意。その腕前は一般の槍使いより高いが達人レベルには及ばない。
2人目の主に仕込まれたもの。
「投擲」
何かを投擲して戦う戦闘術。そこそこ上手。
「射撃」
2人目の主に仕込まれた射撃術。筋はいい。
「体術」
それなりに身に着けていた体術。
現在はアイギスの指導の下、更なる訓練に励んでいる。
アイテム
「ペネトレイト・L(ランツェ)カスタム」
ルシェルの主武装である異国で作られた大型のパイルバンカー。装備者の腕に固定するタイプ。
杭を電磁力にて高速射出するというレールガンに近い仕組みをした魔道兵器。
杭を完全に射出する機構も組み込まれており、長大な貫通弾を放つ銃器としても使用可能。
装填魔力はカードリッジ代わりの魔石・魔宝石により担われ、魔力が切れてしまうと交換しなくてはいけない。
また、オプションとしてシールドを取り付けることが出来たり、機構を覆うカバーの部分を変更可能。
射出する杭も様々なタイプに換装することが可能で、幅広いカスタマイズに対応している。
ルシェルはカバー部をランスを模したものに換装。杭も細身のミスリル製長槍に換装し、リーチを高めている。
射出機構の他にも長槍が破損したケースを想定し、予備を4本、特殊仕様のものを3本程携帯している。
「ラピエル・S(シルト)カスタム」
左腕に装備するタイプのバックラー付きのガントレット。身を守る唯一の防具。
こちらも魔道兵器であり、「ペネトレイト」の機構を小型・軽量化させた近接格闘戦用モデル「ラピエル」の火力を極端にいじくり倒したカスタム品。
バックラーとガントレットの隙間から電磁力で超加速させた杭を打ち込む。
また、この電磁力を利用しバックラー表面や自身の体表に磁場を形成し電磁装甲に変える。実弾を磁場で弾き、光学兵器のエネルギーを拡散、逸らさせることが可能。
難点は火力特化である為に使用エネルギーが多く、ペネトレイトの比ではないことやあくまで小盾なので防御範囲が小さいこと。
こちらもカスタマイズ性に優れるペネトレイトの系列故に様々なカスタマイズが可能。
「マジックアーツ・F(フレッチャ)カスタム」
世界に広く流通している拳銃型魔道銃、マジックアーツのカスタムモデル。
通常のものと異なり、矢のような形状の貫通魔力弾を撃てるようにしたもの。
放つ弾が違うだけでその他の機構はオリジナルのマジックアーツと大差はない。
「スティレット」
サブウェポン。突き刺すことに特化させた短剣。
大体20〜30cm位のもので、刃がない設計。
複数所持している。
「簡易テレポーター」
なんてことない普通の魔石製テレポーター。
オードヴィが所持しているものと同型で彼女から貰ったもの。
ルシェルの場合は移動というよりも戦闘時の奇襲・回避に利用する傾向が強い。
他にもあれそれ所持している模様。
能力
体力:概念なし
魔力:A
魔法攻撃力:A
魔法防御力:C++
精神力:B+
精神防御:B+
腕力:A
物理攻撃力:A
物理防御力:B
知力:B
素早さ:A+
命中:A
ちなみに
1: ツクモレンジャイを増員しようということで作成。
アイギスの舎弟その2。
自分のキャラにはあまりこういうタイプのキャラはいない気もするので製作。同じ槍使いの聖騎士の
ネクターと異なり舎弟オーラ全開。
2: 名前の由来は「ルシェル」⇒フランス語で天、空などを意味する「ル・シエル」のもじり。
正式名称の「ル・シエル・エギーユ」はル・シエル+エギーユ(フランス語で針)を合わせたもの。
3: 能力的にも自分のキャラには珍しいシンプルかつ強力な能力。即死持ちは活躍できない法則。(予告)
メイン武器に槍ではなくパイルバンカーという案が浮かんだので採用。パイルバンカーはロマン(確信)
4: ルシェルの殺意全開な特殊能力の由来は彼の最初の主である聖女がこの槍で「こんな地獄も立ち塞がる敵も全て貫いていつか安息の地に辿りつきたい」と願ったため。
殺伐とした逃亡生活の戦場で追い詰められていく彼女の願いが何でも貫く神通力を持った天の使いを産んだのである。
5: 例の如く色々追記予定。
最終更新:2016年05月18日 00:13