絶体絶命都市3 -壊れゆく街と彼女の歌-
【ぜったいぜつめいとしすりー こわれゆくまちとかのじょのうた】
| ジャンル |
サバイバル・アクションアドベンチャー |
| 対応機種 |
PlayStation Portable(PSP) |
| 発売・開発元 |
開発: アイレックス / 発売: アイコンズ(グランゼーラ / 旧アイコン) |
| 発売日 |
2009年4月23日 |
| 定価 |
5,229円(税込) |
| レーティング |
CERO:B(12才以上対象) |
| 備考 |
『絶体絶命都市』シリーズの第3作目にして、携帯型ゲーム機初進出となったタイトル プロデューサー: 九条一馬 / サウンド・主題歌制作: 飯島奏子ほか |
| ポイント |
大地震が発生した人工島「セントラルアイランド」からの脱出を描くサバイバル劇 主人公が受ける「ストレス値」システムや、ヒロイン「御咲彩水」の歌声が攻略の鍵となるゲーム性 |
| 判定 |
賛否両論
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絶体絶命都市シリーズ
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崩壊する街、響き渡る歌声――極限状態の中で描かれる、少女との出会いと脱出の物語。
概要
- 携帯機PSPを舞台に、シリーズの原点回帰と新要素を取り入れたサバイバルアクション
- アイレックスが開発し、アイレックス(のちにグランゼーラ等へ継承される旧社)より2009年4月23日に発売されたアクションアドベンチャーゲーム。
- 舞台は水上都市である人工島「セントラルアイランド」。大学生である主人公(男女の選択が可能)が、大学へ向かうバスの中で大地震に遭遇し、崩壊する街や火災旋風といった過酷な災害を潜り抜けながら島からの脱出を目指す。
- シリーズ初となる「ストレス」の概念や、ヒロイン・御咲彩水の歌による回復・サポートシステム、専門家監修による「災害マニュアル」の収録などが特徴。
評価点
- シリーズの原点を思わせる緊迫感あるサバイバルとコンパクトな構成
- 1作目を彷彿とさせる一本道のストーリー構成や、小規模ながら濃密に崩壊していく街の描写が、スピーディーかつ手軽に遊べるPSPの仕様にマッチしていると評価されている。
- 突然発生する余震での「ふんばる」動作や、焼死・溺死などの専用死亡演出が、プレイヤーに常に緊張感を強いらせる優れたサバイバル体験を生んでいる。
- 実用性の高い「災害マニュアル」の収録
- ゲーム内のメニューからいつでも閲覧できる専門家監修の災害マニュアルが、単なるゲームのオマケに留まらず「現実の災害時にも役立つ知識がついている」と非常に高い評価を獲得した。
- 快適なロード時間とマルチプレイ対応による遊びやすさ
- PSPへのプラットフォーム移行に伴い、マップ移動などの処理が前作に比べて非常にサクサクと動き、セーブも一瞬で行える快適なレスポンスが実現されている。
- さらに、多彩なコスチュームの着せ替え要素やマルチプレイ対応によって、着る服を変えて探索する楽しさが増した点も好意的に受け止められている。
- ヒロイン・彩水の歌唱演出と没入感を高めるサウンド
- 物語のキーとなるヒロイン・御咲彩水の歌(テーマ曲)が、緊迫した状況下での心の支えやゲーム進行上のアクセントとして効果的に機能している。
論争点
- 選択肢やコスチュームに見られる「ネタ・おふざけ要素」への賛否
- 女性主人公を選んだ場合の選択肢やイベントに、いわゆる「百合」を想起させるような過激な描写や、場違いなメイド服などのギャップのあるコスチュームが多数用意されている。
- 「遊びの幅が広がって面白い」と歓迎するファンがいる一方、「シリアスで重い災害テーマを茶化しているように感じられ、悪ふざけが過ぎる」と冷ややかな視線を送るプレイヤーとの間で評価が割れた。
- アニメ調に寄ったキャラクターデザインと有名声優の起用
- 過去作のリアル寄りなデザインから、よりアニメチックなCGモデリングに変更され、有名な声優陣が多く起用されたことについて、「華やかになった」と喜ぶ声がある反面、シリーズが持つ本来の泥臭いドキュメンタリー的リアリティが薄まったという声もある。
問題点
- 短すぎるシナリオボリュームと単調な一本道展開
- PSPへの移行や携帯機としての制限もあるのか、前作・前々作に比べてストーリー全体が非常に短く、選択肢による分岐も終盤のごく一部にしか存在しないため、周回プレイ時にダレやすい。
- 本筋に関係のないサブイベントやプレイヤーの行動による細かなストーリー変化が乏しく、物足りなさが残る仕上がりになっている。
- カメラワークの悪さとアクション操作の難易度上昇
- 特定のシチュエーションでカメラアングルが固定されたり視点が見づらくなったりする箇所があり、落下死ポイントなどの難所でのストレスを無駄に引き起こしている。
- ゲームバランスの緩さと新システムの機能不全
- ベンチに座るだけでストレスや体力が全快してしまうため、ヒロインの歌や回復アイテムの重要度が総じて低くなってしまっている。
- また、行動に応じて変化する「主人公の性格システム」や、懐中電灯・ガスマスクといった「アイテム作成要素」も、対応するシチュエーションが限定的で十分に活かされていない。
- 災害テーマとは乖離したスケールの小さい後半の陰謀劇
- 物語の終盤で描かれる事件の裏側が、災害そのものとは関係のない一族の内輪揉めや個人的な復讐劇に終始しており、被災地の壮絶さに対して物語のスケールが小さく、結末の収め方も不自然で納得感に欠けるという批判が多い。
- 携帯機移行に伴う全体的なグラフィックの低下
- ハードがPlayStation 2からPlayStation Portableへ移行したことで、キャラクターのモデリングや背景のテクスチャの解像度が下がり、全体的なグラフィックの質が大きく低下した。
- 前作までのリアルで重厚なビジュアル表現を知るプレイヤーからは、街並みの描き込みの粗さや質感のチープさに対して不満の声が上がっている。
総評
携帯機であるPSPというハードの特性を活かし、サバイバルアクションとしての基本動作や快適なロード、実用的な災害マニュアルなど多くの意欲的な試みを取り入れたタイトル。一方で、ボリューム不足やカメラワークの悪さ、シリアスな世界観にそぐわない過剰なネタ選択肢や小粒なシナリオ展開などにより、シリーズファンからは賛否両論が分かれる、一長一短のサバイバルアドベンチャーとなっている。
最終更新:2026年10月12日 00:30