ふたば系ゆっくりいじめ 679 あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(後編)

あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(後編) 38KB


虐待-凄惨 制裁 自業自得 同族殺し 希少種 現代 ぎりぎり間に合いました

※餡子ンペ09出展作品第5弾の後編です。
※駄文、稚拙な表現注意。
※俺設定注意
※テーマは差別、下克上です。
※賢いゆっくりは漢字も喋ります。

「おねがいします・・・それだけは・・・それだけはやめてください・・・・」

「うるさい!!さっさとわたさないとかみのけひっこぬいてゆっくりできなくするよ!!」

ダンボールハウスに響きわたるれいむとさなえの声。しばらくれいむの怒声がしていたがすぐにやんだ。

「まったくクズのくせにてまどらせて。れいむのいうことをきかないなんてどうしようもないクズゲスだね!!」

「まっちゃくそのとおりだにぇ!!」

「くじゅげしゅさなえはしんじぇね!!」

そう言いながら子れいむと共にダンボールハウスを出る親れいむ。

そのもみあげにはさなえがしているはずの蛙と蛇の髪飾りが握られていた。

「おねがいです・・・おかざり・・・かえして・・・ゴホッゲホッ」

フラフラになりながらもそれを追うさなえ。飾りはゆっくりの命。無くせば迫害され、最悪殺される事さえあるのだから当然だ。

しかしさなえの悲痛な声はれいむには届かない。

そもそもが慈悲の心など持っていないゲスな上に、頭の中はこれから行う悪巧みでいっぱいなのだから。            




             「餡子ンペ09」あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(後編)
                                       作、長月





れいむの計画はこうだ。

まずさなえのお飾りを奪いれいむの可愛いおちびちゃんに装着する。

汚らわしいさなえの飾りなど着けさせたくないがしょうがない。これは一時的な処置だ。

その上でかなこにさなえのお飾りをつけた子れいむを養子に出す。ゆっくりはお飾りで個体認識をするから問題はないはず。

そうやってかなこグループに入り、隙を見て事故に見せかけ、かなことすわこを殺すのだ。

そしてれいむが新しいリーダーになる。そうなればもうおちびちゃんがクズさなえのフリをする必要もない。

れいむが全てのあまあまと下僕のゆっくりとジジイどもを手にするのだ。

ニタニタと気色悪い笑みを浮かべるれいむ。色々と無理のある計画なのだがまったくれいむは気にしていない。

なぜならこのれいむ、自己否定や反省というものを知らないからだ。

これはゲスゆっくり全てに言えることだが奴らは全員、自分を省みて行動すると言うことを知らない。だからどんな筋の通らない外道を行っても平気だし、信じられないほど愚かな行動もやる。

そしてこのれいむはその傾向が病的なまでに強かった。

自分は正しい。

自分は美しい。

自分は強い。

他の存在はゆっくりも人間も全部クズ。例外はれいむと同じ種類の自分の子供のみ。

それがこのれいむの全てだ。

「ゆゆーん。おちびちゃん。かなこのところにいくまえにあまあまをたべていくよ!!」

「ゆゆーん。あみゃあみゃ!!」

ボヨンボヨンと跳ねていくれいむ親子。行く先は駅の近くにあるえーき地蔵である。




「はふっもぐっしあわせー。」

「うみぇめっちゃうみぇ!!」

えーき地蔵に供えられているお供え物のおはぎや最中を食い散らかしていくれいむ親子。そのさまは餓鬼道に落ちた亡者のほうがまだ上品ではないかというほどあさましい。

先日ここにお供えされていた饅頭を食べて以来すっかり味をしめた親れいむ。

ここ数日さなえが風邪で食料をとってくる事ができなかった分は、ここのお供え物を盗み食いすることでまかなっていたのだ。

「うんうんしゅるよ!!!」

「ちーちーもするよ!!きゃわいくてごめんにぇ!!」

満腹になり尺取虫のような形になる子れいむ達。そのまま本能のおもむくままにえーき地蔵にうんうんとしーしーをし始めた。

罰当たりここに極まれりである。

「おちびちゃん。いまかられいむのいだいなけいかくをはなすからゆっくりきいてね。」

「ゆっ!?けいきゃく?」

腹も膨れたところで自分の悪巧みを子れいむ達に話す親れいむ。

最初は自分のリボンを外すことを嫌がっていた子れいむだが、あまあまがたくさん手に入る、何人ものジジイとゆっくりの奴隷ができると言ったらすぐに賛成した。

まったく現金なものである。

それにしても目の錯覚だろうか。いつも微笑んでいるはずのえーき地蔵が一瞬大魔神よろしく激怒した表情になったのは・・・




そして2時間後。

ここはオンバシラ神社。2丁目の地域ゆっくりが一同に会していた。

「さあ、さなえをつれてきたよ。だからこのむれにいれてね。さっさとしてね!!ぐずはきらいだよ!!」

「しゃなえだよ。あみゃあみゃちよーだいね。」

そう言ってさなえのお飾りのつけたれいむをさなえと言い張るれいむ。これにはかなこ達も困った。

確かに目の前に居るのはさなえだ。お飾りで個体認識するゆっくりにはそう見える。

しかしこんなブクブク太っている上、なすび型のさなえなど見たことがない。しかも見るからに親子揃ってゲス丸出しだ。

「ねぇ・・れいむ・・このこほんとうにさなえなの?」

「はぁ!!!なにいちゃもんつけようとしてるのぉおお!!!どうみてもさなえでしょおおお!!!」

大声でわめき散らしごまかそうとするれいむ。まるで逆ギレしてゴネまくるチンピラヤクザのようである。

「どうしようすわこ・・・・」

「あーうー・・・・」

どう見てもゲス丸出しとはいえ約束は約束。守らねばゆっくりできないゆっくり扱いになってしまう。

とはいえこんな奴ら群れにいれればゆっくりできないことは目に見えてる。

「ただいまうさー。」

「あっおかえりー。てゐ。」

その時仕事から帰ってきたてゐが帰ってきた。地域ゆっくりは商店街のイベントなどで呼ばれることも多く、幸運を呼ぶゆっくりとして有名なてゐは商店街の福引にゲスト出演していたのだ。

「みんなあつまってなにしてるうさ。」

「いやさなえをつれてきたれいむがいるんだけど・・・・」

「へーこれがさなえ・・・」

一通りれいむ親子を見たてゐはつかつかとに近寄り

「よっと。」

耳で子れいむからさなえのお飾りを取り上げた。当然あらわになる子れいむの姿。

このてゐ今は足を洗っているが元う詐欺師だった。そのてゐにとってはこの程度の偽装、見破るのは朝飯前だったのである。

「あっさなえじゃない!!れいむだわ!!」

「あーうーだましてたのね!!!」

「まったくなめた真似してくれるうさ。ちょっとお仕置きが必要なよううさね・・・」

じりじりとれいむに詰め寄る2丁目のゆっくり達。

「ぎゃあああああ!!!いだいぃいいい!!!」

「れ・・れいみゅはしゃなえだよ!!だからやべてぇええ!!」

れいむ親子へのハイパーフルボッコタイムが始まった。






一方さなえの方はと言うと。

「ハァハァ・・・ゴホゴホッ・・・」

道でうずくまり動けなくなっていた。風邪が無理な運動と精神的ショックで一気に悪化したのだ。

なんとか前に進もうにも熱と目まいがして自分がまっすぐ前を向いているかもわからない。

そうこうしている内にどんどん目の前が暗くなっていくさなえ。かなり危険な状態だ。

 ・・・このまま本当の母さまと父さまのもとにいっちゃうのかなぁ・・・

それならそれもいいのかもしれないと思いさなえは目を閉じ・・・そして二度と動かなかった。

こうしてさなえはでいぶ親子に搾取され続けたあまりに救いのない惨めなゆん生を終えた・・・







かに見えた。

「ゆっくりのひー、アマギリのひー、ヒャッハーのひー。」

「ちょっとてんこ。へんなうたうたわないでよ。」

「もういいじゃないのよーゆうか。わたしの勝手でしょ・・・あ!!」

「どうしたのよてんこ・・・たいへん!!なんでこんなところにさなえがいきだおれてるのよ。」

「・・・すごいねつ。てんこがこの子をおぼうしに入れておうちに運ぶわ。その間にゆうかはえーりんを呼んできて。」

「ゆっくりりかいしたわ!!」

どうやらこのさなえ、最後の最後に奇跡を起こしたようである。






ここは1丁目の地域ゆっくりの群れ。使っていない空き地を人間の手伝いをするという条件で巣に使わせてもらっているのだ。

さなえを助けたゆうかとてんこはそこのリーダーとその補佐だった。

てんことゆうかの献身的な看病とえーりんの薬草でさなえはすっかり元気になったのだ。

といってもそれは身体面のみではあるが。

結局さなえのお飾りは戻ることはなかった。そして・・・

「なにかおもいだしたことはある?さなえ。」

「もうしわけありません、ゆうかさん・・・どうしても・・・どうしてもおもいだせないんです。」

「そう・・・むりはしなくていいからね・・・」

記憶を失ってしまったさなえ。どうやら熱とお飾りを失った精神的ショックが原因のようだ。

「それにしてもなおったのならむれのみんなにしょうかいしないと。いつまでもうちにとじこもってるわけにはいかないし。」

「でもさなえはおかざりが・・・」

うつむくさなえ。発見された時さなえはお飾りをつけていなかった。そのことがコンプレックスになり外へ出たがらないのだ。

「あんしんして。ゆうかにかんがえがあるわ。」

そういってウィンクするゆうか。このゆうか、頭が悪いわけではないが少し天然なところがある。

なにやら嫌な予感がするのだが。



そして次の日。

新しい仲間を紹介すると集められたゆうかの群れのゆっくり達。

りぐるとやまめ、ちるのとめーりん、みのりことしずは、えーりんとてるよのつがい。

そしてその子供達がこの群れのメンバーである。

「きょうからこのむれにはいることになったゆうかよ。このこはわたしのしんせきなの。ゆっくりよろしくね。」

「ゆ・・ゆうかです。みなさんゆっくりしていってください・・・」

おずおずと自己紹介をするさなえ。

そうゆうかの秘策とはお飾りのないさなえをゆうかと紹介するというものだった。

確かにゆうかとさなえは同じ緑の髪で飾りをしてなければ似ていると言えなくもないが・・・

「このこはゆうかとてんこといっしょにすむことになってるわ。だからみんなにも・・・」

「ねえ。ゆうか・・・」

「なによ、りぐる。ひとがはなしてるとちゅうに。」

話をさえぎるりぐる。話の腰を折られたゆうかは不快そうな顔をしている。

「そのこ・・・さなえだよね。」

「いやこのこはちょっとストレートヘアーなゆうかで・・・」

「そもそもゆうかにしんせきなんていないでしょ。」

「いや、たとえさなえだとしても、さなえというなのゆうかなわけで・・・」

しどろもどろで弁解するゆうか。対して群れは全員呆れ顔である。

「じゃおーん・・・(訳 むりがあるよ・・・)」

「このこったらさなえね!!」

りぐるだけでなくめーりん、そしてちるのにまで指摘られてしまう。さすがにさなえをゆうかというのは無理があったのだ。

「なんだってこんなことしたの・・・」

「ゆうかったら、てんねんね!!」

ため息をつくりぐるとケタケタと無神経に笑うちるの。ゆうかは顔を真っ赤にさせて震えている。

「うるさい!!!うるさい!!!うるさい!!!と、とにかくこのこはうちのむれにはいるんだからね!!!おかざりがないからっていじめちゃだめなんだから!!!」

恥ずかしさのあまり絶叫するゆうか。狼狽のあまりベタなツンデレ少女のような言葉遣いになっている。

「そんなことしないよ。もっとりぐるたちをしんじてよ。」

「じゃおーん。(訳 いじめかっこわるい)」

この2匹の言葉に嘘はない。この群れには特定の種やお飾りがないものへの差別というものがないのだ。

でなければめーりんのような「じゃお」しか喋れない個体がいられるはずもないし、そもそもリーダーのゆうか自身が産まれた時からお飾りなど持っていない。

「プッ・・・クッ・・・ククク・・・」

そして必死に笑いをこらえるゆっくりが一匹。ゆうかのつがいであるてんこだ。

てんこは昨日ゆうかの作戦を聞いたとき100%失敗するであろうことは解っていたがあえて止めはしなかった。なぜなら嘘がばれて真っ赤になったカワイイゆうかを見たかったからである。

「ハァハァ、ゆうかかわいいわよ、ゆうか。」

どうやらこのてんこ、ドMである上Sッ気まであるらしい。

色々あったがこうしてゆうかの群れの一員になったさなえ。個性派ぞろいのこの群れで一体どんな生活がまっているのやら。




一週間後さなえはすっかり群れになじんでいた。ゆうかやてんこを母様と呼ぶようになるほどに。

この群れは主に農作業の手伝いをすることで生活しており、例外としててるよは寂しがりやのお兄さんやお姉さん向けの抱き枕としてのレンタルが主なしごとである。

さなえのあたまにはミニサイズの麦藁帽。ゆうかが子ゆっくりのとき貰った帽子をおさがりとして使用している。

素直で物覚えがよく気立てもいいさなえは群れの人気者だ。

とはいえ素直なことをいいことに良からぬことを考える輩もいる。

「それじゃあ、さなえ。きのう教えたとおりにがんばってね。」

「はい。てんこかあさま。てんこかあさまをゆっくりさせてみせます。」

そう言うとさなえは急にゲスっぽい顔になった。

「このへんたいてんこ!!なにおぼうしにおしりみたいなももつけてるんですか!!このおしりぼうし!!そんなにあにゃるにふぁっくされたいんですか!!どうしようもないへんたいですね!!このいやしくていんらんのめすぶため!!」

「ハァハァ・・エクセレント!!!最高よー。もっとてんこをなじってね!!お尻帽子って・・・メスブタっていってね!!」

「こらーてんこ!!さないにへんなことおしえるとゆるさなえよ!!!」

突如乱入するゆうか。てんこのせいでさなえが変態という名の暗黒面に落ちそうなのを慌てて止めに来たのだ。慌てすぎてセリフをかんでしまっているが。

「ハァハァ・・・なんでしょう、このまむまむがじゅんとなるかんじ・・・さなえは・・・なにかにめざめてしまいそうです・・」

「めざめちゃだめー!!!えいみんさせときなさい!!!」

もう少しのところで、さなえが変態ゆっくりになるのを止めたゆうかであった。






そんなある日2丁目のかなこが1丁目に訪ねてきた。

さなえのお飾りらしきものを拾ったので届けに来たというのだ。

実際はゲスれいむ親子から没収したものだったが、さなえが記憶喪失と聞き、つらいことを思い出させたくないとあえてかなこは嘘をついた。

喜ぶさなえ。記憶がなくても自分のお飾りだと体が覚えているらしい。

それにさなえにとってかなこはとてもゆっくりできる存在だ。そう本能レベルでゆ伝子に刻まれている。

「ねえ、さなえ。うちのじんじゃにこない?」

そんなさなえに養子ならないか誘うかなこ。怒ったのはゆうかだ。烈火のごとくかなこに食いかかる。

元々ゆうかとかなこは仲が悪く1丁目と2丁目のゆっくりたちはほとんど交流がなかった。別に他のゆっくり達の仲が悪いわけではないのだが。

「さなえはうちのこなのよ!!それをよこからうばおうなんて・・・このガンキャノン!!」

「いったわね、このえんげいオタク!!かなこたちといるほうがさなえはゆっくりできるのよ!!」

言い争う2匹。さなえは困惑した。

さなえ種にとってかなこはもっともゆっくりできる存在だ。しかし命の恩ゆっくりでもあるゆうか達もとてもゆっくりしていた。

どうしてそんな二人がいがみあわねばならないのだ。

「やめてくださいおふたりとも!!!」

そう言って2匹の前に飛び出すさなえ。その目には涙が浮かんでいた。

「ヒック・・どうして・・・どうしてゆっくりしないんですか・・・ヒック・・ゆっくりできることはみんなちがうけど・・・ゆっくりしたいっておもうきもちはみんないっしょじゃないですか・・・ゆうかかあさまもかなこさまも・・・とってもゆっくりできるのに・・・」

ボロボロと涙をこぼし泣き続けるさなえ。ゆうかもかなこも決まり悪そうにしている。

「ふふふ・・・あなた達の負けね。こんな風にさなえに泣かれちゃもうケンカなんてできないでしょ。」

そう言ってさなえをあやすようにすーりすりするてんこ。そのさまはまさに母子である。

「てんこ・・・でもだったらどうすりゃいいのよ・・・」

「簡単よ。さなえを1丁目と2丁目のゆっくりみんなで育てればいいのよ。あなた達本当は仲良くしたいんでしょ。」

「「そ、そんなことないわよ!!だれがこんなやつ!!」」

真っ赤になりながら異口同音に同じ言葉を叫ぶゆうか達。とても仲が悪いとは思えないほど息がぴったりである。

本当はどちらも気になる存在だったのだがいかんせん意地っ張りなので素直になれなかったのだ。

「・・・でもてんこがそこまでいうのなら・・ゆっくりかんがえてあげてもいいわ。」

「まあ・・・さなえになかれちゃ・・・・こまるしね。」

もぞもじしながらも了承するかなこ達。二匹とも照れくさそうである。

「まったく二人ともツンデレなんだから。でも仲直りしたのならやることがあるでしょ。」

「ゆ?やること?」

「なんなのよ、やることって?」

「ハァハァそんなのきまってるでしょおおおおお!!!二人でてんこをいじめてねぇええええ!!!一度でいいからさんぴーさんをやってみたかったのおおおおお!!!」

このてんこおバカなのはフリだがどMなのは真性である。

「「このどへんたいがぁああああ!!!」」

「ああんっ(悦楽)」

二匹のオンバシラと体当たりによるツープラントン攻撃を受け、てんこは至福の表情で吹っ飛んでいった。





こうしてゆうかグループとかなこグループによって育てられることになったさなえ。一週間交代でゆうかとかなこの元へいったりきたりして育てられることになった。

これにより今までほとんど交流のなかった2つの群れが次第に親睦を深めるようになる。

「さなえがおおきくなったらかなこのあとをつがせてオンバシラじんじゃのマスコットキャラにしたいわ。」

「あら、さなえはゆうかのあとをついでいっちょうめのリーダーになってゆうかのおはなばたけさんをつぐのよ。」

「いーえオンバシラじんじゃです!!」

「ぜったいゆうかのおはなばたけ!!!」

「てんこはさなえを女王様にしたいわ。老後はずっとさなえにいじめられてハァハァしていたいの。」

「「てんこはだまってなさい!!!」」

「あーうー、ふたりともいきがぴったりだね。」

まあ親達はこんなかんじだが。

さなえは幸せだった。たくさんのゆっくり達に愛されて。記憶は戻ることがなかったがそれでも良かった。

今さなえはとてもゆっくりできているのだから。








そしてれいむ達はどうなったのか。

「ゆびぃいい・・・おにゃかすいたよぉおお。」

「おきゃーしゃんははやくあまあまよういしてね。」

「くぞぉおお!!あのクズかなこどもぉおおお・・・ぜったいしかえししてやるよ・・・」

そこにはボロボロのれいむ親子がいた。みるからに薄汚れ落ちぶれている。

2丁目のかなこに袋叩きにされた後なんとかうちにたどり着いたれいむ。

しかし追いうちをかける悲劇がれいむを待っていた。

「ゆう・・・あまあまさんをたべにいくよ・・・」

甘いものを食べて体力を回復させようと日課となったお供え物の盗み食いを敢行するれいむ。しかし

「どぼじではいれないのぉおおお!!!」

えーき地蔵の周りにぐるりと柵がしてあるのだ。これでは中のお供え物に手が出せない。

「うがぁあああ!!!どけぇえええ!!!!れいむのあまあまがとれないだろうがぁあああ!!!」

そういって柵に体当たりするれいむ。今までお供え物を盗み食いが相次いでいた為、昨日の夕方町内会が柵を設置したのだ。ちなみにこの柵は人間には簡単に入れるが手足のないゆっくりや野良犬などは入れない仕組みになっている。

「しね!!しね!!れいむのあまあまをとるゲスはしねっ!!!」

そういって柵に体当たりし続けるれいむ。しかし柵はびくともしない。

「コラうるさいぞ!!貴様か!!最近お供え物あらしとるやつは!!」

逆に近所の老人に蹴りをいれられ命からがら逃げ出すことになった。

絶好の餌場を失ったれいむ親子。

つがいのまりさが狩りをさせていたのでれいむには狩りができなかった。

さなえが来るまでは雑草で我慢していたれいむ達だが今まで散々さなえの貰ったあまあまを食べていた為口が肥えてしまっていてそれもできない。

このままでは飢え死にだ。どうにかしないと。

れいむは考える。この状況を打破する為の方法を。しかし一向にいい考えなど浮かばない。

「くしょばばあ!!さっさとれいみゅにあみゃあみゃちょうだいね!!」

「きゃわいいれいみゅたちがおなかをすかせてりゅんだよ!!いくじほーきにゃの!!ばかにゃの!!しぬにょ!!」

考えている間にも子れいむ達は騒ぎ続ける。ここ数日ろくなものを食べていないのだから相当いらだっているようだ。

しかし空腹なのはれいむも同じだ。イライラしているのもしかりである。

だいたいこいつらがもっと上手く演技していれば今頃かなこ達に変わってれいむがあの2丁目の長となりジジイどもとゆっくり達を奴隷にできていたのに。

にも関わらずただ自分の要求ばかりわめき散らすクソチビどもが。

そうだこいつらはゲスなのだ。ゲスにはれいむ様の正義の鉄槌を加えてやらねば。

れいむは巣の中にあった尖った枝をくわえる。そして躊躇することなく子れいむ2匹につき立てた。

「ゆぎゃあああああ!!!やべてぇえええ!!」

「やめりょおおおお!!!くしょばばああああ!!!」

子れいむ2匹は絶叫するが関係ない。とにかく刺しまくる。

刺す。

「やべてぇええ!!れいみゅいいこになるかりゃあ!!」

刺す。

「ゆびぃいい・・・やべてぇええ・・・くしょばばあにゃんてもういわにゃいから・・・」

刺す。

「・・・ゆびぃ・・・・・・ゆ・・」

しばらくしてれいむが動きを止めたときそこには2匹の子れいむの死体が転がっていた。

それをれいむは清々したという表情で見つめる。ほんの数日前まで溺愛していたとは思えない。

考えてみればれいむが産まなければこのクソチビどもは存在しなかった。だったら親の自分が殺しても何の問題もないはずだ。

今までこのれいむ様の子供として育てられ最後はれいむの食料として貢献できるのだ。だからこいつらは幸せなゆん生だったにちがいない。

二匹の死体を貪るれいむ。中枢餡をさけて何度も刺し続けたので苦しみぬいた子れいむたちは極上の旨さになっていた。

「はふほふっ!!うめっめっちゃうめっ!!」

薄暗いダンボールハウスのなかでれいむはただ娘の死体を貪り続けた。




こうして同族食いに味をしめたれいむ。我が子すら手に掛けたれいむにもはや歯止めなどきかなかった。

「ゆべぇえええ!!!やべちぇぇえええ!!!」

「このにゃのときゃいはじゃないわぁああああ!!!」

「やかましいよクソチビども!!れいむにたべられることをこーえーにおもってね!!!」

あの日以来、れいむは赤、子ゆっくりや怪我をしたゆっくりなどを食料にしていた。しかも苦しんで死ぬと甘みが増すことを知っているのでわざと一撃では殺さずじわじわとなぶり殺しする外道っぷりである。

「も・・・もっとゆっきゅり・・したかった・・」

「ゆ・・・ぐ・・・・・」

息絶える赤まりさと赤ありす。その小さな体には何本もの枝が刺さっている。

「ゆふふ・・・ゆっくりれいむにたべられてね。」

そう言いながら死体を食い荒らすれいむ。その顔には同族を殺した罪悪感などない。

「きゃああああ!!!ありすのあかちゃんたちがぁああああ!!!!」

「どうじでおちびちゃんたちしんでるんだぜぇえええ!!!」

死体を見て悲痛な叫びをあげるまりさとありす。どうやらこの赤ゆっくり達の親らしい。

今までも同族食いをしていたれいむだが、身寄りのない子ゆっくりをたまに食べる程度だったので、ばれることはなかった。

しかし毎日のようにそんなことを続けていれば、このように見つかるのは必然である。

「ちっ!!まだほとんどむしゃむしゃしてないのに!!」

そう言って食べかけの赤ありすを口にくわえるれいむ。そしてそれをまりさ達にブンと投げつけた。

グチャ

「うぎゃあああ!!!まえがみえなんだぜぇええええ!!!」

「なんなのこれぇえええ!!!」

見事赤ありすはまりさの目に命中。ありすも死体のクリームをあび怯んだようだ。

「いまのうちにゆっくりしないでにげるよ!!」

脱兎のごとく逃げ出すれいむ。ブクブクに太った体をゆらしてボヨンボヨンと跳ねていく。

こうしてなんとか逃げおおせたれいむ。

しかしまりさ達の恨みをかい、なおかつこの出来事は町内中のゆっくりが知れ渡ることになる。




「いたんだぜ!!」

「よくもおちびちゃんたちを!!まちなさいこのいなかもの!!!」

あの日から見つけては執拗に追ってくるまりさ達。我が子の敵なのだから当然だ。

あれ以来一丁目のゆっくりの間で指名手配犯状態のれいむ。もはやうちに帰ることも叶わず使われていないドブの中や生ゴミの中などに隠れて生きていた。

「うがぁああああ!!!くるなぁあああ!!!うすぎたないクズどもがぁあああ!!!」

絶叫しながら逃げるれいむ。ドブや生ゴミのなかで隠れ住んでいるれいむのほうが明らかに薄汚いのだが。

れいむの悪事は町内中に知れ渡った。町内のゆっくりは全てがれいむの敵になったといってもいい。直接手を下すような真似はしないだろうが、けしてれいむを助けるようなことはないだろう。もはやれいむに味方などいない。

「どこにいったの、あのいなかものは!!!」

「あっちをさがすんだぜ!!」

れいむを見失うまりさとありす。れいむがすぐそばのドブのなかにいるとは知らずにそのまま行ってしまった。

「・・・・ユフーユフー・・・いったみたいだね。」

なんとかドブの中に隠れて逃げおおせたれいむ。このれいむ今まで野菜泥棒などもやっていたので逃げ足だけは速かった。

とはいえいつまでもこうしてはいられない。このままではいつかあのまりさ達に捕まってしまう。

れいむは考える。どうすればこの状況を打破できるかを。

そうだ。人間をれいむの魅力でメロメロにして奴隷にしよう。そしてジジイどもにまりさ達を始末させるのだ。

ジジイどもはゆっくりできていない野蛮な連中だがこういうときは役に立つ。

そうと決まれば早くせねば。あのクズゲスまりさにまた見つかってしまう。

今に見ていろクソまりさとクソありすめ。クズチビどもを殺したくらいでこのれいむ様を追い回しやがって。

ジジイどもにズタズタに引き裂かせてやる。あの2丁目のクズかなこ共もだ。

隠れていたドブの中から這い出し大通りのほうへ跳ねていくれいむ。ドブや生ゴミの匂いがするゲスなど誰も飼わないということも知らずに。




「ゆゆーん。そこのいけてるおにいさん。かわいいれいむをかってね。」

大通りで手当たりに声をかけていくれいむ。しかし誰も足など止めない。

生ゴミ臭いゆっくりが歯茎むきだしのニタニタ笑いをしながら近づいてくるのだから当たり前だ。全員、猫の礫死体でも見たような嫌な顔をしながら去っていく。

れいむは焦る。今こうしてる間にもまりさ達に見つかるかもしれないのだ。

このクソジジイども。このれいむ様がお願いしてやっているのだぞ。どいつもこいつもふざけやがって。

さなえをチヤホヤするようなクズジジイどもめ。お前らの目はふしあなか?バカだろ。死ねよ。

焦りはいつしか理不尽な怒りへと姿を変えていた。必然的に言葉も荒っぽくなってきた。相当テンぱってるようである。

「うがぁああああ!!!クソジジイどもぉおおお!!れいむをかえっていってるだろうがぁあああ!!!」

もはやお願いではなく罵声や挑発としかいいようがない態度。いつ加工所に通報されてもおかしくないレベルである。

と思ったらそれ以前の問題だったようだ。

「ああん。クソジジイだと・・・」

一人の男が不機嫌そうに振り返った。実はこの男、先日さなえの缶を蹴飛ばした男である。

「おもしれえこと言ってくれるじゃねえか。ちょっとツラかせや。」

れいむの髪をむんずとつかみ路地裏につれていく男。れいむはジタバタと反抗するが男はものともしない。

他の通行人達もやっとゴミが片付いたと男をとがめる者などいなかった。




「ゆべしっ!!」

ブンと投げられ顔から地面に着地するれいむ。ショックで何本か歯が折れてしまっている。

「ケツの穴より汚ねぇ口からクソジジイとかいってんじゃねえぞ、コラ!!」

そう言って男は路地裏のゴミ捨て場にあった細長い棒のような針金を拾い、まだ痛がっているれいむのあにゃるに狙いを定め、そのままザクリと突き刺した。

「ゆがぁあああああ!!!!!!!」

凄まじい痛みにのたうちまわるれいむ。のたうちまわればその分あにゃるがかき回され痛みが激しくなるのだがそうせずにはいられなかった。

「オラァ!!!なにねっころがってんだ!!まだ俺のバトルフェイズは終了してねえぞ!!」

バキ!!ドガ!!ドゴォ!!!

「ゆぎぃ!!ひぎぃ!!ねぎぃ!!!」

執拗にれいむに蹴りを入れ続ける男。そのたびにれいむは屠殺されるブタのような鳴き声を出し続ける。

「オラァ!!!これでとどめだ!!」

男が思い切り足を振り上げれいむを踏み潰そうとしたその時。

「おやめなさい。」

凛とした声が路地裏に響いた。



「ああ!!なんだてめぇは!!」

とどめを邪魔されいきりたつ男。制止した者をギロリと睨みつける。

そこにいたのは一人の英国紳士風なお兄さんだった。といっても日本人ではあるのだが。

「失礼。私はゆりんぴーすのものです。」

「ゆりんぴーすて・・・あの愛護団体の・・?」

たじろぐ男。下手に騒いでこのれいむを痛めつけている事がばれたら色々面倒なことになる。

ゆりんぴーすが愛護団体の皮を被ったゆっくり狂信者の集まりなのは皆周知の事実。そんな連中に係わり合いになったら何をされるか解ったもんじゃない。

ひるんだ男に紳士お兄さんはにこやかに笑いかける。

「こちらにそのれいむを引き渡していただければこの件は不問といたしますが・・・どうします?」

「・・・・勝手にしろ!!」

そう言い捨て、ダッと走り去る男。所詮弱いゆっくりをいたぶる事で憂さをはらしているような小物。ゆりんぴーすと一戦交える覚悟などないのだ。

「ゆーん。ありがとうおにいさん。おれいにかわいいれいむをかっていいよ。」

やったとばかりにぶりっ子してお兄さんに飼われようとするれいむ。まあ言動からゲスなのはミエミエなのだが。

「ああそうだね。うちへ来てもらおうか。」

なぜか了承するお兄さん。れいむのあにゃるから針金を引き抜き、そのまま透明な箱へ入れられお兄さん所有の外車に乗せられる。

車の中でニヤニヤと気色悪い笑いをし続けるれいむ。

れいむの頭の中はこれからこのお兄さんから貢がせるあまあまと新しいゆっくりプレイスのことで頭が一杯だ。

それが幻想だとは知らずに。




「さあ着いたよ。」

「ゆわぁ・・・」

そこにあったのは、しゃれた洋館だった。庭も広く、れいむの今まで住んでいたダンボールハウスとは大違いである。

「ここをれいむのゆっくりプレイスにするよ。ジジイはあまあまもってきてね!!」

すっかりこの家の主気分のれいむ。ヅカヅカと部屋の中に入り込む。もはやゲスの本性を隠そうともしない。

「気に入ってくれてうれしいよ。それにしても君は汚れてるなあ。きれいにしていいかい。」

「ゆっ?きれいに?」

確かにれいむには生ゴミの匂いやしみがついている。今まではいろいろあって気にならなかったが確かにこの匂いはゆっくりできないものである。

「ゆゆったしかにそうだね。ジジイはゆっくりしないでれいむをきれいきれいにしてね!!」

「ああ・・・そうだね・・・」

そう言いながらなぜか革のベルトでれいむを拘束するお兄さん。

「ゆっ!?なにすんのクソジジイ!?とっとこれを外してね!!」

「いや、きれいにするにはこれが必要なんだよ。君のような汚らしい汚物をきれいにするにはね。」

そう言いながらお兄さんが取り出したもの。それは小型のガスバーナーだった。

そうこのおにいさんは虐待おにいさんだったのだ。当然ゆりんぴーすというのも嘘である。

「はっはっはっ。汚物は消毒されるものだよ。」

微笑みながらどこぞの世紀末マンガのようなことを言うおにいさん。笑顔な分、逆に狂気を感じる。

「くるなぁああああ!!!うがぁああああ!!!」

ゴウゴウと音をたてて燃え盛るガスバーナーをれいむの底部につきつける紳士お兄さん。れいむは拘束から逃れようとするが当然そんなことではびくともしない。

「ゆぎゃああああああ!!!!でいぶのうづぐじいあんよざんがぁああ!!!!」」

ぶすぶすと黒く焦げていくれいむ。まさに灼熱地獄。

目からは帯状の涙が溢れ出し、ジタバタとあがくれいむ。全身から人間で言うところの脂汗のような粘着質な液体を垂れ流しておりその様は、強大ななめくじを火であぶっているようである。

れいむも底部ををグニョグニョと動かすがどうにもならない。ただただ炎を前に自分の底部がこげていくのを見るしかない。

やがてれいむの底部全部が真っ黒になるころ、ようやくおにいさんはバーナーの炎を止めた。

「ゆびいいい・・・ぐぞじじいぃいいい!!ころじてやるぅうううう!!!」

「ん?虫歯があるじゃないか。だめだよ、れいむ。紳士淑女たるものいつも白い歯でないと。」

完全にシカトする紳士おにいさん。甘いものの食べすぎで虫歯だらけのれいむの歯に興味を示した。

「よし。私が治療してあげよう。少し痛いかもしれないが我慢してくれたまえ。」

工具箱を漁る紳士お兄さん。取り出したのは木工用ドリルだった。

「痛かったら揉み上げをあげてくれよ。」

そういってれいむの口をむんずと掴み無理やりこじ開ける。そしてシューインと生理的に嫌な音のするドリルを口に近づける。

「やべろぉおおおおお!!!!」

れいむが嫌がっているがお構いなし。そのまま削り始めた。虫歯はもちろん健康な歯や歯茎までゴリゴリと削っている。

「ふがああああああああああ!!!!」

れいむの悲鳴と歯を削るゴゴゴゴという音が鳴り響く。

痛さのあまりもみあげをピコピコとあげるが

「はっはっはっ。揉み上げを上げろとは言ったが、それでやめるとは一言も言ってないぞ。」

そのまま続行である。れいむはグネグネと気持ちの悪い動きをしているが革のベルトで動けていない。

「ああごめんごめん。歯茎や他の歯まで削っちゃったね。わざとなんだ。許してくれたまえ。」

まったく悪びれないお兄さん。

「それにしも邪魔だな、この揉み上げ。切ってもいいかい?あっ、返事はしなくていいよ。どっちにしても切るつもりだし。」

ジョキンジョキンともみあげを切り落とす紳士お兄さん。もみあげは地面にポロリと落ちた。

「ぎゃああああ!!!でいぶのびごびござんがぁあああああ!!!ごのぐぞぞじじいぃいいい!!!」

このお兄さん紳士なわりには何気に鬼畜である。

「それにしてもまだ汚いなぁ君は。あとで全身を消毒してあげないと。ああでもそのまえに全部の歯を削ってしまおうか。そうすれば二度と虫歯になることもないしね。」

「ゆぐぎぁああああああああ!!!!やべろぉおおおおお!!!!」

絶叫が洋館に木霊する。れいむの地獄はまだ始まったばかりだ。




「今日は楽しかったよれいむ。またともに優雅な時をすごそう。それではアディオス!!」

そう言ってれいむをゴミのように道路に投げ捨てる紳士お兄さん。そのまま優雅に去っていった。

「ふがぁ・・・」

そこには変わり果てたれいむの姿があった。

全身くまなくバーナーで焦がされ焼き焦げたダルマ状態。跳ねることや這いずることはおろか身動きひとつ取れない。

当然髪の毛やリボンも燃えておりもはやなんのゆっくりかなど解らない。

歯も治療と称してすべて削り取られた為しゃべることもできない。フガフガと訳の分からない言葉を繰り返すだけである。

れいむはギョロギョロと目を動かす。唯一動かせるところが目なのだ。

このれいむこの後におよんでまだ生への執着を捨ててなかった。どう考えても詰みなのだが。

誰か誰かれいむを助けろ!!このれいむ様がゆっくりできないでいるんだぞ!!

誰でもいい。まりさ。クソチビ。クズさなえ。誰でもいいかられいむをゆっくりさせろぉおおおお!!!

当然誰も助けない。このままカラスのディナーになるのがれいむの運命・・・と思われたが

「・・・?なんなんでしょうか、これ?」

不思議そうに目の前の謎の物体を見るさなえ。散歩の途中偶然ここへきたのだ。

喜んだのはれいむだ。

やった。これで助かる。さなえをもう一度奴隷にし怪我が治るまで自分の世話をさせるのだ。

どうせあの低脳のさなえのことだ。甘い言葉をかければコロリと騙されるだろう。

さすがゲス。自分のやった外道の数々などすっかり忘れている。

(ゆゆーん、さなえ。れいむけがをしててかわいそうなんだよ。おとなのゆっくりをよんできてきてね。)

作り笑いをしながらさなえに助けをもとめるれいむ。 媚を売る様が本当に気持ち悪い。

しかしさなえには反応がない。キョトンとしたままだ。

(なにをしてるの、さなえ。ゆっくりしないでおとなをよんでね。あとあまあまもちょうだいね!!)

しかしさなえは動かない。苛立ち始めるれいむ。

(うがぁあああああ!!!むじするなぁああああ!!!このくずさなえぇえええええ!!!ゆっぐりできなくするぞぉおおお!!)

最後は絶叫し始めた。それでもさなえは動かない。

そもそも歯のないれいむの言葉などフガフガとしか聞こえない。外見も髪の毛もお飾りもないのでゆっくりには見えない。

さなえからしてみれば黒い謎の楕円形の物体がフガフガ言ってるようにしかみえないのだ。

しかしさなえは考える。なんだかこれと同じものを見たことがあるような・・・そんな気がするのだ。

「・・・・そうか。そういうことだったんですね。」

なにかを思い出すさなえ。そのままどこかへ跳ねていった。




(ゆゆっ!!どうしてゆゆこがいるのぉおおおお!!!)

さなえが連れてきたゆっくりに驚くれいむ。そこにいたのはみょん、そして捕食種のゆゆこだった。

実はこのゆゆこ達1丁目のとある食通に飼われているゆっくりで、よくさなえとも会っていた。金バッジで他のゆっくりを食べないよう躾されているので通常種が近づいても大丈夫なのだ。みょんはその世話役のゆっくりだ。

さなえが思い出したのだ。

それはお饅頭さんは食べてもらえないとゆっくりできないという事。

もちろんこれはれいむがお供え物を盗み食いするための大嘘なのだが、記憶を失った後もさなえの記憶に断片的に残っていた。

だから前々からあまあまをたらふく食べたいといっていたゆゆこを連れてきたのだ。飾りと髪の毛を失い巨大な焼き饅頭と化したれいむを食べさせる為に。

こうすればどちらもゆっくりさせられると信じて。

「おまんじゅうさん。いまからゆゆこさんにたべてもらえますからゆっくりしてくださいね。」

(ふざけるなぁああ!!!このくずさなえぇえええ!!!)

なんとか逃げようとするれいむだがフガフガ言いながらギョロギョロ目を動かすことしかできなかった。






「さなえ・・・これほんとうにおまんじゅうさんなのかみょん?」

訝しげにさなえに聞くみょん。フガフガとわめく巨大な饅頭など見たことなかったので当然だろう。

「みょんさん。ゆっくりするためにはじょうしきにとらわれてはいけないのです。」

虐められるのが大好きという、常識を無視したゆっくりであるてんこを親にもつさなえは常識になど捉われないゆっくりに成長していた。

「ゆっくりはみなそれぞれちがいます。おまんじゅうさんにとってのゆっくりはたべられることなんです。」

「そ・・・そうなのかみょん。それならこのこげこげさんをけずらないと。ゆゆこさまそれまですこしおまちくださいみょん。」

「こぼねー。」

速くしてねとゆゆこ。待ちきれないとばかりに口にはよだれが垂れている。

「わかっています。すぐにおわらせますみょん。」

そう言って黒曜石で作られたナイフを取り出すみょん。れいむの皮はほとんど焦げていたのでそれを削り落とそうと言うのだ。

ガリガリと焦げ目をナイフで削っていくみょん。口にくわえたナイフで器用にれいむの表皮をどんどんこそぎ落としていく。

たまったものではないのはれいむだ。動けないとはいえ痛覚はあるのだ。

文字通り切り刻まれるような痛みが全身を襲う。

(ゆがぁあああああやべろぉおお!!!しねぇええ!!!カスみょんんんん!!!)

どんなにさけんでもみょんにはフガフガとしか聞こえない。

そして数分後。

(いだい・・・いだいよぉおお・・・ゆづぐりできないいいいい!!!)

そこには皮を剥かれ中身の餡子がむき出しになったれいむの姿があった。餡子がむき出しなので風が吹いただけでも激痛がはしる。

「さあゆゆこさま。もうたべていいですみょん。」

「こぼねぇー!!!」

待ってましたと言わんばかりに突進するゆゆこ。バクバクと自分より大きなれいむを齧っていく。

「こぼねぇー!!(訳 な・・・なんて美味しいまんじゅうなの!?信じられないほどに甘みが濃厚なのにまったくそれがしつこくない。おのれ、このゆゆこの味覚と嗅覚を試そうと言うの!!・・・・そうかこれはフランス料理の手法フランベを使ったのね!!だから甘みがこんなに濃厚なんだわ!!和菓子にフランス料理の技法を使うとはなんて斬新な発想をする料理人なのかしら。この饅頭を作ったのは誰だぁ!!お礼が言いたいから出てらっしゃい!!)」

大絶賛するゆゆこ。実際はフランベというより火あぶりの刑に近かったのだが。

(ねぎぃいいいいい!!!いだいぃいいいいい!!!!)

ご満悦のゆゆこに対して想像を絶する痛みがれいむを襲う。

(ゆがぁああああ!!!クズさなぇえええ!!!でいぶさまをたずけろぉおおお!!!)

意味のない恫喝をくりかえすれいむ。だが歯のないれいむがいくらわめいたところでさなえ達にはフガフガと意味不明な鳴き声にしか聞こえていない。

そうこうしているうちにもどんどんれいむの体はゆゆこの胃袋のなかへとおさまっていく。

(おねがいじま・・・す・・さなえざまぁ・・・れいむを・・・たすけで・・くだざい・・・)

いよいよゆゆこに食べ進められ命が危なくなってきたれいむ。プライドを捨ててクズだとさけずんでいたさなえに命乞いする。

しかしさなえにはわからない。そもそもさなえに悪気はない。ただお饅頭さんをゆっくりさせようとしているだけだ。

「おまんじゅうさん。ゆっくりたべられてくださいね。」

そうにっこり微笑むさなえ。それがれいむがこの世で最後に見たものだった。






ここは死後の世界。

全ての生物は死んだ後ここに来る。それはゆっくりも例外ではない。

れいむは死後ゆっくり専用の閻魔ゆっくりえーきによって地獄行きが決定した。

生前の行いもさることながらえーき地蔵への罰当たりな振る舞いが著しくえーきの心象を害し、裁判中もまったく改悛の意思を見せずえーきやこまちに暴言を吐きまくっていた為ゆっくりとしては一番過酷な地獄「鬼意山地獄」へと送られた。

「ゆぎぁあああああああ!!!」

今日もれいむは死に続ける。

虐待鬼意山に、ふらんに、きめぇ丸に、れみりゃに、ゆゆこに

あまぎられ、底部を焼かれ、踏み潰され、引き裂かれ、叩きつけられ、突き刺され、切りつけられ、食われて死んでいく。

しかもそれが永遠に終わることはない。

「だれがだずけでぇえええ!!!」

その願いは叶うことはない。なぜなられいむは誰も助けなかった。

自分より弱いものをクズだと見下し、ただ利用することしか考えていなかった。

だから誰も助けない。

「ゆがあああああ!!!れいむをゆっぐりさせろおおおおお!!!」

その願いも叶わない。なぜなられいむは誰も誰もゆっくりさせなかった。

ひたすら自分に都合のいい理屈で理不尽な要求をするばかりで誰もゆっくりなどさせなかった。

明日もれいむは死に続ける。

明後日も明々後日も。

10年後も100年後も。

自分の罪を悔い改めない限りれいむの地獄は終わらない。







その後さなえは順調に成長し1丁目と2丁目共通の長になり幸せなゆん生を送った。

誰にでも優しくとてもゆっくりしたゆっくりとして皆から愛されるさなえ。

ただこのさなえ1つだけ変わった癖があった。

今日は月に一度のあまあまの日。町内会からの差し入れで甘味を食べられる日である。

今回もらったのは銘菓絵本あき饅頭。ゆっくりをかたどった饅頭でありながら、なぜか耳がついていることで有名である。

今日もさなえは饅頭に話しかける。饅頭を食べるときはいつもこうなのだ。

「おまんじゅうさん。ゆっくりできていますか?だいじょうぶですよ。さなえがちゃんとたべてあげますからね。」

そう言ってパクリと饅頭を食べるさなえ。

その顔はとてもゆっくりとしていた。




あとがき
いつもご愛読ありがとうございます。長月です。締め切りの関係上最後が少し駆け足になってしまった感のある本作でしたがいかがだったでしょうか。コメントでご意見いただければ幸いです。

ところでもう20本以上SSをあげている長月ですが今までいちども挿絵を描いてもらったことがありません。

挿絵を書いて欲しくてSS書いている長月なのですが・・・(泣)

これを見た絵師の皆さん。どうか長月の挿絵を書いてください。

それだけが私の望みです。

P・S
まさかのてんこ8作品連続出演。餡コンペ作品にも全て出演。やっぱりギャグキャラとしてはてんこは最強ですね。とはいえそろそろてんこに頼らない作品も考えないと。

挿絵 by車田あき


挿絵 byおまんじゅうあき

今まで書いた作品
ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編)
ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり
ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編
ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね
ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々
ふたば系ゆっくりいじめ 227 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い
ふたば系ゆっくりいじめ 247 夢と現実のはざまで
ふたば系ゆっくりいじめ 264 あるまりさの一生
ふたば系ゆっくりいじめ 298 ゆっくりを拾ってきた
ふたば系ゆっくりいじめ 336 ゆっくり Change the World(出題編)
ふたば系ゆっくりいじめ 357 ゆっくり Change the World(出題編2)
ふたば系ゆっくりいじめ 391 ゆっくり Change the World(解答編)
ふたば系ゆっくりいじめ 400 あるゆっくりできない2匹の一生
ふたば系ゆっくりいじめ 441 てんこがゆっくりするSSさん
ふたば系ゆっくりいじめ 457 あるドスまりさの一生  とてもゆっくりした群れ
ふたば系ゆっくりいじめ 476 ゆっくりを愛でてみた
ふたば系ゆっくりいじめ 511 れいむと幸せを呼ぶ金バッジ
ふたば系ゆっくりいじめ 528 としあき博士のれいぱーありす矯正計画
ふたば系ゆっくりいじめ 624 あるてんこの一生 メスブタの群れ
ふたば系ゆっくりいじめ 653 あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(前編)



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感想

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  • ↓×16霊夢は兎も角カービィはそんな酷いこと言わねぇ!あのドノツラフレンズとも
    仲良くできる人(?)だぞ!!裏切ったら即刻ボコすけどさぁ‼︎ -- 2023-03-02 16:48:15
  • アレクシスゲリヴ「れいむコイツは始末したほうがいいかもねぇ」
    新条アカネ「コイツはツルク星人かスノーギランで始末したい。」 -- 2020-08-10 14:07:45
  • 天罰だね -- 2020-07-05 13:25:17
  • ゆっへっへっ…さなえは、このまりささまのぺにぺにで、ゆんごくにおくってやるんだぜぇぇぇぇぇ -- 2020-06-08 16:01:33
  • このクズ ゲス 三匹をさなえと同じ事をさせろ。
    -- 2018-04-04 21:36:14
  • スターリン「よし糞でいぶは粛清だ」
    ヒトラー「でいぶは迫害しろ」
    青年「でいぶに爆弾を投げる」
    孫悟空「かめはめ波」 -- 2018-03-14 14:18:08
  • ↓共感してくれてありがとうございます。
    私はどこかのコメントで「まりさやありすが死ぬと悲しむ人が多少出るが、 れいむが死ぬとみんな喜ぶ」を読みましたが最初は分かりませんでしたが、その後すぐにこの作品のれいむを見て分かった気がしました。
    その後、色々な作品で同レベルにどうしようもなく救えないれいむを見ました。
    ある作品では、目的の相手と結婚するために、事故に見せかけて自分の子供を殺した親失格の最低のれいむも見ましたから。しかも、死ぬまで反省してないししかも番のせいにする始末……。
    またある作品では、「自分は子育て上手だから子育て任せて」とか言った癖に、結局自分に似たれいむ種の子供しか愛情を注がない典型的なれいむで自分に似てない赤まりさを虐殺して「自分に似たゆっくりした子供を産め」と言い自分は善良と言って自分の都合が悪くなると他のゆっくりをゲスと決めつけ暴力…本当に救いようがない……。
    だから、私はれいむ種が一番嫌いです。
    基本れいむ種なんて、自分がゆっくりする事しか考えないクズで、自分がゆっくりする為なら自分の子供ですらあっさり道具にして利用し切り捨て、他者を利用し何か問題があれば全ての責任を他者に押し付け自分は被害者気取り……反吐が出るクズですので。
    更に自分に似た子供しか愛情を注がないし、似てない子供は産まれてすぐ殺したり虐待したり餌は与えずのけ者にし、食べ物にありつけたり、死の危険が迫ると自分がゆっくりするために家族や子供を平然に見捨てる存在する価値ゼロの生ゴミですので。
    …どうしてれいむって同じゆっくりの種族の中でこんなに嫌われるのだろう……。 -- 2016-11-23 14:38:04
  • ↓下に同じです。僕なりの意見なんですけど 同じゲスでもまりさやありす ちぇんやみょん ぱちゅりーが虐待されたり、制裁されたりすると少なからず憐れみを感じますがれいむの場合は一ミリも憐れさを感じませんね。 -- 2016-10-21 22:08:21
  • とても面白かったです。
    特にてんこ関連全てが一番面白かったです。
    どこかのコメントで「まりさやありすが死ぬと悲しむ人が多少出るが、 れいむが死ぬとみんな喜ぶ」って発言が分かった気がします。
    僕もれいむ種が一番嫌いです。れいむ種って、どうしようもないドゲスばっかりですね。善良もいますが。
    いままでの全ての作品の全ゆっくりの中で、この作品のれいむは一番非道でドゲスでドカスで吐き気を催す邪悪などうしようもない存在する価値ゼロなゆっくりでした。
    自分の子供と他人の赤子や子供をいたぶり抜いて殺すを平然とやった時ゾッとしました。
    最後にああなったのでとても爽快です。 -- 2016-09-09 15:32:07
  • ↓右に同じでいぶざまあ -- 2016-08-30 07:00:14
  • ゆゆこのセリフに笑った -- 2016-05-21 14:52:41
  • あのゲス霊夢が最後ああなるのはとっても爽快です
    あのゲス霊夢が最後にああなるのはとっても爽快です

    -- 2016-03-21 23:07:26
  • 素晴らしいの一言に尽きる
    それ以上はもはや不粋であろう -- 2016-02-13 17:51:11
  • いい話が見れてすっきりー!
    -- 2016-02-12 00:16:42
  • このゆうか東京喰種の月山みたいだなw -- 2016-01-11 22:17:50
  • DIO「地獄連鎖が、俺の息子のスタンドの覚醒モードの能力みたいだな!!」
    ブロリー「ゴールドエクスプリエンスレクイエムことか?!」 -- 2014-11-29 16:45:29
  • 麦野「ギャハハハハハハハッ、ざまあみろクソ饅頭め・・、ぶち殺しかくていだーあっ!」
    一方通行「デヘヘヘヘヘッ、最高ダゼェでいぶどかいうクソ饅頭をいたぶってやるのは
    ゲス饅頭どもはみんな俺の前にくたばらせてやるぜェ」

    -- 2014-08-23 19:14:59
  • カービィ「でいぶをマグナム先生でじごくにおとすのだーヒャッハー」
    霊夢「地獄でもっと苦しめゴミクズザコクソでいぶめwwwwwwwwww」
    -- 2014-08-18 15:45:10
  • おお、あわれあわれww -- 2014-05-21 21:41:56
  • こぼねぇー! -- 2013-07-30 16:30:06
最終更新:2010年01月08日 19:09
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