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*WSG音源
[[ナムコ]]のゲームに搭載されたカスタム音源([[波形メモリ音源]])の俗称。
「ナムコPSG」とも言われるが、マニアが言い出したものでありどちらもナムコ非公式の表現である。
任意に作成した短い波形をループして発音することで、矩形波以外の音色を発音できる。
PSGの尖った音に比べ、柔らかい音や丸みのある音を表現できるようになった。
起源は『[[パックマン]]』に搭載された「任意波形発生回路」。
『スーパーパックマン』からはIC化した「C15」が搭載された。
『[[ドラゴンバスター]]』からはさらにその後継である「C30」が搭載され、SYSTEM Ⅰ 基板にもYM2151と併用して搭載された。
(84年発売の『[[パックランド]]』の開発よりも早い。)
『[[ドラゴンスピリット]]』の「エンディング」ではコーラスとして印象的に使用されている。
SYSTEM Ⅱ 基板に搭載された「C140」では大容量のメモリに対応し、サンプリングモードを備えたハイブリット音源となった。
このほかファミコンソフト向けに、バンク切り替えチップの余ったスペースにサウンド機能を搭載した「163」がある。
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**各チップの詳細
-任意波形発生回路
--最大同時発音数:3チャンネル (『[[ポールポジション]]』シリーズでは実質6チャンネルステレオ ((全8チャンネルあるが、チャンネル1,2はカスタム52/54の音声合成モードとして使用されている)) )
--量子化ビット数:4bit (16段階)
--ループあたりのサンプル数:32
--石村繁一氏による回路設計
--『[[パックマン]]』から『[[ゼビウス]]』まで使用
--他社作品ではあるが『[[ペンゴ]]』にも使用された
-カスタム15 (C15)
--任意波形発生回路を1チップに集約したもの
--最大同時発音数:8チャンネル
--小川徹氏による開発設計
--『スーパーパックマン』から使用
--『グロブダー』では音声合成の再生も実現している
-カスタム30 (C30)
--C15まではメインプログラム側でしか制御できなかったノイズがサウンドプログラム側で設定可能に
--16チャンネルモードもあったが、時分割処理で音質が悪くなるためにほとんど使用されなかったという (([[[OBSLive] ゲームセンター遺跡探訪・ゲストは細江慎治(スーパースィープ)さん - YouTube>>https://www.youtube.com/live/ZXhJOPx8HsQ?feature=share&t=6295]]より))
--『[[パックランド]]』や『[[ドラゴンバスター]]』などから使用
--『[[バラデューク]]』では音声合成の再生も実現している
--システム86(『[[ホッピングマッピー]]』など)でも使用
--システムI(『[[プロ野球ワールドスタジアム]]』など)に使用されたものはステレオ出力に対応
--ナムコ開発内では「&bold(){カスタムサンマル}」と呼ばれていた (([[川田宏行氏の投稿>>https://twitter.com/_hiro_kawa_/status/1725348441063334202/photo/2]]より))
-カスタム140 (C140)
--最大同時発音数:24チャンネル (PCMと共用)
--量子化ビット数:12bit (4096段階)
--C30の思想を発展させたカスタム音源
--デジタル処理による音量の掛け算、ステレオデータ加算を実現
--大容量のメモリに対応しており、リズム音色などのサンプリング音源とのハイブリット音源となっている
--システムIIより採用。初登場はそれをベースにしたカスタム基板の『[[ファイナルラップ]]』
--NA-1, NA-2基板で採用されたC219は、これベースに最大同時発音数を16チャンネルをしたものになっている
-163
--通称N106 (そのような名称のチップが実際にあるわけではない)
--ファミコンタイトルに搭載されたバンク切り替え兼音源チップ
---ファミコンのアドレス空間を広げるためのチップだったが、スペースが余りサウンド機能を付けたもの ((『シューティングゲームサイド Vol.8』p. 96より))
--最大同時発音数:1~8チャンネル (可変)
--量子化ビット数:4bit (16段階)
--ループあたりのサンプル数:64 (8チャンネルの場合)~120 (1チャンネルの場合)
--石村繁一氏による設計
--ファミコンソフトの『[[えりかとさとるの夢冒険]]』、『[[マッピーキッズ]]』、『[[女神転生II]]』などで音源として使用
--バリエーションとして129 (『[[スターウォーズ]]』)もあるが、そもそも音源として使用されていない作品もある
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**関連リンク
-[[バンダイナムコ知新「第8回 第1章 ナムコサウンドの足跡をたどる【前編】」>>https://asobimotto.bandainamcoent.co.jp/9012/]]
-[[バンダイナムコ知新「第8回 第1章 ナムコサウンドの足跡をたどる【後編】」>>https://asobimotto.bandainamcoent.co.jp/9566/]]
--任意波形発生回路、カスタム15、カスタム30についての詳しい解説が掲載されている
-[[バンダイナムコ知新「第8回 第2章ナムコサウンドの発展の足跡を追う【前編】」>>https://funfare.bandainamcoent.co.jp/13901/]]
--カスタム30からカスタム140を開発するに至った経緯について掲載されている
*WSG音源
[[ナムコ]]のゲームに搭載されたカスタム音源([[波形メモリ音源]])の俗称。
「ナムコPSG」とも言われるが、マニアが言い出したものでありどちらもナムコ非公式の表現である。
任意に作成した短い波形をループして発音することで、矩形波以外の音色を発音できる。
PSGの尖った音に比べ、柔らかい音や丸みのある音を表現できるようになった。
起源は『[[パックマン]]』に搭載された「任意波形発生回路」。
『スーパーパックマン』からはIC化した「C15」が搭載された。
『[[ドラゴンバスター]]』からはさらにその後継である「C30」が搭載され、SYSTEM Ⅰ 基板にもYM2151と併用して搭載された。
(84年発売の『[[パックランド]]』の開発よりも早い。)
『[[ドラゴンスピリット]]』の「エンディング」ではコーラスとして印象的に使用されている。
SYSTEM Ⅱ 基板に搭載された「C140」では大容量のメモリに対応し、サンプリングモードを備えたハイブリット音源となった。
このほかファミコンソフト向けに、バンク切り替えチップの余ったスペースにサウンド機能を搭載した「163」がある。
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**各チップの詳細
-任意波形発生回路
--最大同時発音数:3チャンネル (『[[ポールポジション]]』シリーズでは実質6チャンネルステレオ ((全8チャンネルあるが、チャンネル1,2はカスタム52/54の音声合成モードとして使用されている)) )
--量子化ビット数:4bit (16段階)
--ループあたりのサンプル数:32
--石村繁一氏による回路設計
--『[[パックマン]]』から『[[ゼビウス]]』まで使用
--他社作品ではあるが『[[ペンゴ]]』にも使用された
-カスタム15 (C15)
--任意波形発生回路を1チップに集約したもの
--最大同時発音数:8チャンネル
--小川徹氏による開発設計
--『スーパーパックマン』から使用
--『グロブダー』では音声合成の再生も実現している
-カスタム30 (C30)
--C15まではメインプログラム側でしか制御できなかったノイズがサウンドプログラム側で設定可能に
--16チャンネルモードもあったが、時分割処理で音質が悪くなるためにほとんど使用されなかったという (([[[OBSLive] ゲームセンター遺跡探訪・ゲストは細江慎治(スーパースィープ)さん - YouTube>>https://www.youtube.com/live/ZXhJOPx8HsQ?feature=share&t=6295]]より))
--『[[パックランド]]』や『[[ドラゴンバスター]]』などから使用
--『[[バラデューク]]』では音声合成の再生も実現している
--システム86(『[[ホッピングマッピー]]』など)でも使用
--システムI(『[[プロ野球ワールドスタジアム]]』など)に使用されたものはステレオ出力に対応
--ナムコ開発内では「&bold(){カスタムサンマル}」と呼ばれていた (([[川田宏行氏の投稿>>https://twitter.com/_hiro_kawa_/status/1725348441063334202/photo/2]]より))
-カスタム140 (C140)
--最大同時発音数:24チャンネル (それぞれPCMと選択可能)
--量子化ビット数:12bit (4096段階)
---小川徹氏による設計
--C30の思想を発展させたカスタム音源
--デジタル処理による音量の掛け算、ステレオデータ加算を実現
--大容量のメモリに対応しており、リズム音色などのサンプリング音源とのハイブリット音源となっている
--システムIIより採用。初登場はそれをベースにしたカスタム基板の『[[ファイナルラップ]]』
--NA-1, NA-2基板で採用されたC219は、これベースに最大同時発音数を16チャンネルをしたものになっている
-163
--通称N106 (そのような名称のチップが実際にあるわけではない)
--ファミコンタイトルに搭載されたバンク切り替え兼音源チップ
---ファミコンのアドレス空間を広げるためのチップだったが、スペースが余りサウンド機能を付けたもの ((『シューティングゲームサイド Vol.8』p. 96より))
--最大同時発音数:1~8チャンネル (可変)
--量子化ビット数:4bit (16段階)
--ループあたりのサンプル数:64 (8チャンネルの場合)~120 (1チャンネルの場合)
--石村繁一氏による設計
--ファミコンソフトの『[[えりかとさとるの夢冒険]]』、『[[マッピーキッズ]]』、『[[女神転生II]]』などで音源として使用
--バリエーションとして129 (『[[スターウォーズ]]』)もあるが、そもそも音源として使用されていない作品もある
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**関連リンク
-[[バンダイナムコ知新「第8回 第1章 ナムコサウンドの足跡をたどる【前編】」>>https://asobimotto.bandainamcoent.co.jp/9012/]]
-[[バンダイナムコ知新「第8回 第1章 ナムコサウンドの足跡をたどる【後編】」>>https://asobimotto.bandainamcoent.co.jp/9566/]]
--任意波形発生回路、カスタム15、カスタム30についての詳しい解説が掲載されている
-[[バンダイナムコ知新「第8回 第2章ナムコサウンドの発展の足跡を追う【前編】」>>https://funfare.bandainamcoent.co.jp/13901/]]
--カスタム30からカスタム140を開発するに至った経緯について掲載されている