月を見ていた

月を見ていた

収録作品:ファイナルファンタジーXVI[PS5]
作詞・作曲・歌:米津玄師
編曲者:坂東祐大

概要


綺麗な月だな…ジル…


ファイナルファンタジーXVIのテーマソング。シンガーソングライター・米津玄師氏が手掛ける初のゲームソングである。
ピアノとストリングスのドラマチックな旋律に乗せて、主人公・クライヴとヒロイン・ジルの想いと関係性が歌われる一曲。

インタビューや対談において、米津氏は「クライヴには幸せであってほしい」と感じつつ、彼の背負った業もしっかり残さなければいけないという考えを語っている。
クライヴは物語の中で、“人が人として生きられる場所”を作るために過酷な運命の中戦い続けたキャラクターである。
彼がとった手段は結果的に世界のため・自由のためではあるが「世界と多くの人々に混乱を巻き起こし、大罪人と呼ばれるような行為」であり、彼自身もそれは理解していた。
そういったクライヴの行いや心情と向き合い、単純に浄化を感じるものだけではなく、彼が負う責任・後ろ暗さも曲に込められている。
なお歌詞の中の「私」「あなた」といった表現はクライヴとジルの事だが、それぞれどちらを表しているかは特に限定していないとのこと。

作中で使用されるのはエンディングのムービーシーン。
米津氏はプロデューサーの吉田直樹氏から曲が流れるシーンの指定をされており、そのシーンのためだけに作曲された。
ゲームのエンディングで流れるならばドラマやアニメ等と同じポップソングの作り方ではいけない*1とし、インタビューで以下のように語っている。

ですが、今回はゲームの曲であり、この曲が流れるシーンまでに、プレイヤーはすごく長い時間を使ってたどり着く。
さらに、自分で操作することによって、その世界にどんどん没入している状態なので。
その物語に似つかわしいものは何かということを限界まで考え、外に向ける割合をできる限り少なくしていきました。
そういう意味でいうと、ポップスとしては不誠実かもしれませんが、いままで50:50で作ってきたものを、今回は90:10くらい、物語に対する比重を大きくする作りかたをしました。

そういう作り方であるため、「できることなら、『FF16』というゲームを通して聴いてほしいと思いますね」と続けている。
『月を見ていた』という曲名も物語に寄り添ったものであり、曲の構成要素としては一番最後、ゲーム制作終盤の段階で決められたものらしい。

公式動画はトレーラーの他、ゲームのムービーシーンを編集したスペシャルMVが米津氏のYouTubeチャンネルで公開されている。
ゲーム本編のネタバレを多分に含むため、視聴の際は注意されたし。

過去ランキング順位


歌詞


インタビュー記事

米津玄師インタビュー 「『月を見ていた』は『FF16』というゲームを通して聴いてほしい」

「月を見ていた」インタビュー


関連リンク


関連動画

FINAL FANTASY XVI テーマソングトレーラー / 米津玄師『月を見ていた』

「FINAL FANTASY XVI」× 米津玄師「月を見ていた」Special MV【ネタバレ注意】Kenshi Yonezu - Tsuki Wo Miteita - Moongazing

米津玄師 × 吉田直樹 -月を見ていた 対談 [前編] Kenshi Yonezu × Naoki Yoshida – Moongazing TALK [Part 1]

米津玄師 × 吉田直樹 -月を見ていた 対談 [後編]【ネタバレ注意】 Kenshi Yonezu × Naoki Yoshida – Moongazing TALK [Part 2]

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2024年08月19日 22:29

*1 ドラマやアニメのタイアップでは半分は作品の内容に寄り添いつつ、もう半分は外側へ向けたポップスとしての“何か”を持たせなければならないと語っている。