ギリシア語文法 接続詞・小辞・副詞
目次
◆接続詞(Conjunctions)
接続詞は語と語、句と句、節と接を結びつけるものです。
結び合わさる二つの要素が同等の関係であるものを「等位接続詞」(Coordinating Conjunctions)といい、一方が他方に従属する関係にあるものを「従位接続詞」(Subordinating Conjunctions)といいます。
◆小辞(particle)
小辞は、文章にニュアンスを加える単語で、ほとんど1音節の小さな単語であり、形態も変化しない不変化詞です。
◆副詞(adverb)
副詞は動詞や
形容詞や副詞を修飾します。
形容詞の「複数属格形」の語末をν→ςに変えると副詞になります。その際は語尾が -ως になることが多いです。
さらに、形容詞の「中性対格形」は、そのまま副詞として用いられることがあります(これを形容詞の副詞的対格といいます)。
◆基本的な接続詞・小辞
◇接続詞
G235 |
ἀλλά |
アッラ |
接 |
(反意)けれども、しかし (繋合)その上に ※δέよりも強い反意 |
G1063 |
γάρ |
ガル |
接 |
なぜなら、では |
G1161 |
δέ |
デ |
接 |
(反意)しかし (繋合)さて ※ἀλλάより弱い反意 |
G1352 |
διό |
ディオ |
接 |
故に、それで |
G1487 |
εἰ |
エイ |
接 |
(仮定)もし、~ならば、~かどうか |
G2443 |
ἵνα |
ヒナ |
接 |
(目的)~するために、(願望)~してくれますように、(結果)結果的に~なるように |
G2532 |
καί |
カイ |
接 |
(繋合)~と、そして、また、(反意)しかし |
G3754 |
ὅτι |
ホティ |
接 |
なぜなら~だから、~というのは、~ことを |
G5613 |
ὡς |
ホース |
接 |
~時に、~の間に、~のままで |
◇小辞
G302 |
ἄν |
アン |
小辞 |
その場合には、ともかく |
G685 |
ἄρα |
アラ |
小辞 |
(推論)したがって、(否定的な疑問)~ではありますまい |
G1065 |
γέ |
ゲ |
小辞 |
(強意)実に、すら、程の、こそ |
G1211 |
δή |
デー |
小辞 |
(強意)さあ、今こそ、確かに |
G2228 |
ἤ |
エー |
小辞 |
あるいは、~よりも |
G3303 |
μέν |
メン |
小辞 |
(強意) |
G3361 |
μή |
メ― |
小辞 |
主観的な否定 ~ない ※οὐ の方は、事実の否定を意味する |
G3364 |
οὐ |
ウー |
小辞 |
事実の否定 ~ない ※μή の方は主観的な否定を意味する |
G3513 |
νή |
ネー |
小辞 |
(肯定・断言)~にかけて(誓う) |
|
-περ |
ペル |
小辞 |
(強意) |
G4218 |
ποτε |
ポテ |
小辞 |
かつて、今までに、ついに |
G4225 |
πού |
ムー |
小辞 |
どこかで、どうにか |
G4458 |
πώς |
ポース |
小辞 |
(疑問)なぜ、なんと! |
G5037 |
τέ |
テ |
小辞 |
~と、そして、※καί よりか弱い意味 |
これらを合成してさらに多くの接続詞や小辞(または副詞)が作られる。
前置詞や
代名詞が組み合わされるパターンもある。
例1:μήποτε メーポテ(μή ~ない + ποτε かつて) かつて一度も~ない
例2:διόπερ ディオペル( διό 故に + περ 強意) だからこそ
例3:καθό カソ(κατά 前置詞:下へ + ὅς 関係代名詞) ~に基づいて
最終更新:2017年06月11日 02:14